紫式部 源氏物語 花宴 4 與謝野晶子訳
| 順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | りく | 6054 | A++ | 6.2 | 96.8% | 372.1 | 2330 | 77 | 34 | 2026/01/08 |
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問題文
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(よくあさげんじは、さだいじんけへひさしくいかないこともおもわれながら、にじょうのいんのおとめが)
翌朝源氏は、左大臣家へ久しく行かないことも思われながら、二条の院の少女が
(きがかりで、よってなだめておいてからいこうとしてじていのほうへかえった。)
気がかりで、寄ってなだめておいてから行こうとして自邸のほうへ帰った。
(に、さんにちぶりにみたさいしょのしゅんかんにもわかむらさきのうつくしくなったことがかんぜられた。)
二、三日ぶりに見た最初の瞬間にも若紫の美しくなったことが感ぜられた。
(あいきょうがあって、そしてまたぼんじんからみいだしがたいきじょらしさを)
愛嬌があって、そしてまた凡人から見いだしがたい貴女らしさを
(おおくそなえていた。りそうどおりにそだてあげようとするげんじのこのみに)
多く備えていた。理想どおりに育て上げようとする源氏の好みに
(あっていくようである。きょういくにあたるのがおとこであるから、いくぶんおとなしさが)
あっていくようである。教育にあたるのが男であるから、いくぶんおとなしさが
(すくなくなりはせぬかとおもわれて、そのてんだけをげんじはあやぶんだ。このに、さんにちかんに)
少なくなりはせぬかと思われて、その点だけを源氏は危んだ。この二、三日間に
(きゅうちゅうであったことをかたってきかせたり、ことをおしえたりなどしていて、)
宮中であったことを語って聞かせたり、琴を教えたりなどしていて、
(ひがくれるとげんじがでかけるのを、むらさきのにょおうはおとめごころにものたらずおもっても、)
日が暮れると源氏が出かけるのを、紫の女王は少女心に物足らず思っても、
(このごろはしゅうかんづけられていて、むりにとどめようなどとはしない。)
このごろは習慣づけられていて、無理に留めようなどとはしない。
(さだいじんけのげんじのふじんはれいによってすぐにはでてこなかった。いつまでもざに)
左大臣家の源氏の夫人は例によってすぐには出て来なかった。いつまでも座に
(ひとりでいてつれづれなげんじは、ふじんとのあいだがらにいちまつのさびしさをかんじて、)
一人でいてつれづれな源氏は、夫人との間柄に一抹の寂しさを感じて、
(ことをかきならしながら、「やわらかにぬるよはなくて」とうたっていた。)
琴をかき鳴らしながら、「やはらかに寝る夜はなくて」と歌っていた。
(さだいじんがきて、はなのえんのおもしろかったことなどをげんじにはなしていた。)
左大臣が来て、花の宴のおもしろかったことなどを源氏に話していた。
(「わたくしがこのとしになるまで、よんだいのてんしのきゅうていをみてまいりましたが、こんどほど)
「私がこの年になるまで、四代の天子の宮廷を見てまいりましたが、今度ほど
(よいしがたくさんできたり、おんがくのほうのさいじんがそろっていたりしまして、)
よい詩がたくさんできたり、音楽のほうの才人がそろっていたりしまして、
(じゅみょうののびるきがするようなおもしろさをあじわわせていただいたことは)
寿命の延びる気がするようなおもしろさを味わわせていただいたことは
(ありませんでした。ただいまはせんもんかにめいじんがおおうございますからね、)
ありませんでした。ただ今は専門家に名人が多うございますからね、
(あなたなどはししょうのじんせんがよろしくてあのおできぶりだったのでしょう。)
あなたなどは師匠の人選がよろしくてあのおできぶりだったのでしょう。
(ろうじんまでもまってでたいきがいたしましたよ」)
老人までも舞って出たい気がいたしましたよ」
など
(「とくにこんどのためにけいこなどはしませんでした。ただきゅうていづきのなかでの)
「特に今度のために稽古などはしませんでした。ただ宮廷付きの中での
(よいがくじんにさんこうになることをおしえてもらいなどしただけです。なによりもとうのちゅうじょうの)
よい楽人に参考になることを教えてもらいなどしただけです。何よりも頭中将の
(りゅうかえんがみごとでした。はなしになってこうせいへつたわるしげいだとおもったのですが、)
柳花苑がみごとでした。話になって後世へ伝わる至芸だと思ったのですが、
(そのうえあなたがもしとうだいのらいさんにいってでもまいをみせてくださいましたら)
その上あなたがもし当代の礼賛に一手でも舞を見せてくださいましたら
(れきしじょうにのこってこのみよのほこりになったでしょうが」
こんなはなしをしていた。)
歴史上に残ってこの御代の誇りになったでしょうが」
こんな話をしていた。
(べんやちゅうじょうもでてきてこうらんにせなかをおしつけながら)
弁や中将も出て来て高欄に背中を押しつけながら
(またねっしんにきがくのがっそうをはじめた。
ありあけのきみはみじかいゆめのようなあのよるを)
また熱心に器楽の合奏を始めた。
有明の君は短い夢のようなあの夜を
(こころにおもいながら、なやましくひをおくっていた。とうぐうのこうきゅうへ)
心に思いながら、悩ましく日を送っていた。東宮の後宮へ
(このしがつごろはいることにおやたちがきめているのがくもんのげんいんである。)
この四月ごろはいることに親たちが決めているのが苦悶の原因である。
(げんじもまったくなにびとであるかのみわけがつかなかったわけではなかったが、)
源氏もまったく何人であるかの見分けがつかなかったわけではなかったが、
(うだいじんけのなにじょであるかがわからないことであったし、じぶんへことさら)
右大臣家の何女であるかがわからないことであったし、自分へことさら
(こういをもたないこきでんのにょごのいちぞくにこいびとをもとめようとはたらきかけることは)
好意を持たない弘徽殿の女御の一族に恋人を求めようと働きかけることは
(せけんていのよろしくないことであろうともちゅうちょされて、)
世間体のよろしくないことであろうとも躊躇されて、
(はんもんをかさねているばかりであった。)
煩悶を重ねているばかりであった。