吾輩は猫である29
順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | HAKU | 7427 | 光 | 7.6 | 96.9% | 205.6 | 1576 | 49 | 28 | 2024/04/16 |
2 | berry | 7273 | 光 | 7.4 | 97.3% | 209.8 | 1568 | 42 | 28 | 2024/04/14 |
3 | ヤス | 6261 | S | 6.7 | 92.9% | 232.7 | 1577 | 120 | 28 | 2024/05/10 |
4 | りく | 5751 | A+ | 5.9 | 97.0% | 270.9 | 1607 | 49 | 28 | 2024/04/18 |
5 | スヌスムムリク | 4977 | B | 5.0 | 98.0% | 316.4 | 1607 | 32 | 28 | 2024/05/08 |
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問題文
(けさみたとおりのもちが、けさみたとおりのいろでわんのそこにこうちゃくし)
今朝見た通りの餅が、今朝見た通りの色で椀の底に膠着し
(ている。はくじょうするがもちというものはいままでいっぺんもくちにいれた)
ている。白状するが餅というものは今まで一辺も口に入れた
(ことがない。みるとうまそうにもあるし、またすこしはきびがわ)
事がない。見るとうまそうにもあるし、また少しは気味がわ
(るくもある。まえあしでうえにかかっているなっぱをかきよせる。)
るくもある。前足で上にかかっている菜っ葉を掻き寄せる。
(つめをみるともちのうわかわがひきかかってねばねばする。かいでみる)
爪を見ると餅の上皮が引き掛ってねばねばする。嗅いでみる
(とかまのそこのめしをおおはちへうつすときのようなにおいがする。くおうかな、)
と釜の底の飯を御櫃へ移す時のような香がする。食おうかな、
(やめようかな、とあたりをみまわす。こうかふこうかだれもいない。)
やめようかな、とあたりを見廻す。幸か不幸か誰もいない。
(おさんはくれもはるもおなじようなかおをしてはねをついている。こども)
御三は暮も春も同じような顔をして羽根をついている。小供
(はおくざしきで「なんとおっしゃるうさぎさん」をうたっている。くうと)
は奥座敷で「何とおっしゃる兎さん」を歌っている。食うと
(すればいまだ。もしこのきをはずすとらいねんまではもちというもの)
すれば今だ。もしこの機をはずすと来年までは餅というもの
(のあじをしらずにくらしてしまわねばならぬ。わがはいはこのせつなに)
の味を知らずに暮してしまわねばならぬ。吾輩はこの刹那に
(ねこながらいちのしんりをかんとくした。「えがたききかいはすべてのどうぶつ)
猫ながら一の真理を感得した。「得難き機会はすべての動物
(をして、このまざることをもあえてせしむ」わがはいはじつをいうとそん)
をして、好まざる事をも敢てせしむ」吾輩は実を云うとそん
(なにぞうにをくいたくはないのである。いやわんていのようすをじゅくしす)
なに雑煮を食いたくはないのである。否椀底の様子を熟視す
(ればするほどきびがわるくなって、くうのがいやになったのであ)
ればするほど気味が悪くなって、食うのが厭になったのであ
(る。このときもしおさんでもかってぐちをあけたなら、おくのこどものあし)
る。この時もし御三でも勝手口を開けたなら、奥の小供の足
(おとがこちらへちかづくのをききえたなら、わがはいはおしげもなくわん)
音がこちらへ近付くのを聞き得たなら、吾輩は惜気もなく椀
(をみすてたろう、しかもぞうにのことはらいねんまでねんとうにうかばな)
を見棄てたろう、しかも雑煮の事は来年まで念頭に浮かばな
(かったろう。ところがだれもこない、いくらちゅうちょしていてもだれ)
かったろう。ところが誰も来ない、いくら躊躇していても誰
(もこない。はやくくわぬかくわぬかとさいそくされるようなこころもちが)
も来ない。早く食わぬか食わぬかと催促されるような心持が
(する。わがはいはわんのなかをのぞきこみながら、はやくだれかきてくれれ)
する。吾輩は椀の中を覗き込みながら、早く誰か来てくれれ
(ばいいとねんじた。やはりだれもきてくれない。わがはいはとうとう)
ばいいと念じた。やはり誰も来てくれない。吾輩はとうとう
(ぞうにをくわなければならぬ。さいごにからだぜんたいのじゅうりょうをわんの)
雑煮を食わなければならぬ。最後にからだ全体の重量を椀の
(そこへおとすようにして、あぐりともちのすみをちょっとばかりくいこん)
底へ落すようにして、あぐりと餅の角を一寸ばかり食い込ん
(だ。このくらいちからをこめてくいついたのだから、たいていなもの)
だ。このくらい力を込めて食い付いたのだから、大抵なもの
(ならかみきれるわけだが、おどろいた!もうよかろうとおもってはを)
なら噛み切れる訳だが、驚いた!もうよかろうと思って歯を
(ひこうとするとひけない。)
引こうとすると引けない。
(もういっぺんかみなおそうとするとうごきがとれない。)
もう一辺噛み直そうとすると動きがとれない。