吾輩は猫である31

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プレイ回数100難易度(4.5) 2143打 長文 長文モードのみ
読書初心者向け
吾輩は猫である30:https://typing.twi1.me/game/371139
吾輩は猫である31:https://typing.twi1.me/game/371141
順位 名前 スコア 称号 打鍵/秒 正誤率 時間(秒) 打鍵数 ミス 問題 日付
1 HAKU 7760 8.0 97.0% 267.0 2138 66 38 2024/04/16
2 berry 7387 7.5 97.8% 278.3 2103 47 38 2024/04/14
3 りく 5681 A 5.8 97.5% 370.5 2159 54 38 2024/04/19
4 なんだかな 4860 B 5.0 95.8% 422.0 2144 93 38 2024/04/15
5 もっちゃん先生 4553 C++ 4.8 94.9% 445.2 2142 115 38 2024/04/12

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問題文

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(まずみぎのほうをあげてくちのしゅういをなでまわす。なでたくらいで)

まず右の方をあげて口の周囲を撫で廻す。撫でたくらいで

(わりきれるわけのものではない。こんどはひだりのほうをのばしてくちを)

割り切れる訳のものではない。今度は左りの方を伸して口を

(ちゅうしんとしてきゅうげきにえんをかくしてみる。そんなまじないでまはおち)

中心として急劇に円を劃してみる。そんな呪いで魔は落ち

(ない。しんぼうがかんじんだとおもってさゆうかわるがわるにうごかしたが)

ない。辛防が肝心だと思って左右交わる交わるに動かしたが

(やはりいぜんとしてははもちのなかにぶらさがっている。ええめんどう)

やはり依然として歯は餅の中にぶら下がっている。ええ面倒

(だとりょうあしをいちどにつかう。するとふしぎなことにこのときだけは)

だと両足を一度に使う。すると不思議な事にこの時だけは

(あとあしにほんでたつことができた。なんだかねこでないようなかんじが)

後足二本で立つ事が出来た。何だか猫でないような感じが

(する。ねこであろうが、あるまいがこうなったひにゃあかまう)

する。猫であろうが、あるまいがこうなった日にゃあ構う

(ものか、なんでももちのまがおちるまでやるべしといういきごみ)

ものか、何でも餅の魔が落ちるまでやるべしという意気込み

(でむちゃくちゃにかおじゅうひっかきまわす。まえあしのうんどうがもうれつなので)

で無茶苦茶に顔中引っ掻き廻す。前足の運動が猛烈なので

(ややともするとちゅうしんをうしなってたおれかかる。たおれかかるたびに)

ややともすると中心を失って倒れかかる。倒れかかるたびに

(あとあしでちょうしをとらなくてはならぬから、ひとつところにいるわけにも)

後足で調子をとらなくてはならぬから、一つ所にいる訳にも

(いかんので、だいどころじゅうあちら、こちらととんでまわる。われながら)

行かんので、台所中あちら、こちらと飛んで廻る。我ながら

(よくこんなにきようにたっていられたものだとおもう。だいさんの)

よくこんなに器用に起っていられたものだと思う。第三の

(しんりがばくちにげんぜんする。「あやうきにのぞめばへいじょうなしあたわざる)

真理が驀地に現前する。「危きに臨めば平常なし能わざる

(ところのものをなしあたう。これをてんゆうという」さいわいにてんゆうを)

ところのものを為し能う。之を天祐という」幸いに天祐を

(うけたるわがはいがいっしょうけんめいもちのまとたたかっていると、なんだかあしおと)

享けたる吾輩が一生懸命餅の魔と戦っていると、何だか足音

(がしておくよりひとがくるようなけわいである。)

がして奥より人が来るような気合である。

(ここでひとにこられてはたいへんだとおもって、いよいよやっきと)

ここで人に来られては大変だと思って、いよいよ躍起と

(なってだいどころをかけまわる。あしおとはだんだんちかづいてくる。ああ)

なって台所をかけ廻る。足音はだんだん近づいてくる。ああ

など

(ざんねんだがてんゆうがすこしたりない。とうとうこどもにみつけられた)

残念だが天祐が少し足りない。とうとう小供に見付けられた

(。「あらねこがおぞうにをたべておどりをおどっている」とおおきなこえを)

。「あら猫が御雑煮を食べて踊を踊っている」と大きな声を

(する。このこえをだいいちにききつけたのがおさんである。はねも)

する。この声を第一に聞きつけたのが御三である。羽根も

(はごいたもうちやってかってから「あらまあ」ととびこんでくる。)

羽子板も打ち遣って勝手から「あらまあ」と飛込んで来る。

(さいくんはちりめんのもんつきで「いやなねこねえ」とおおせられる。しゅじん)

細君は縮緬の紋付で「いやな猫ねえ」と仰せられる。主人

(さえしょさいからでてきて「このばかやろう」といった。おもしろい)

さえ書斎から出て来て「この馬鹿野郎」といった。面白い

(おもしろいというのはこどもばかりである。そうしてみんなもうし)

面白いと云うのは小供ばかりである。そうしてみんな申し

(あわせたようにげらげらわらっている。はらはたつ、くるしくは)

合わせたようにげらげら笑っている。腹は立つ、苦しくは

(ある、おどりはやめるわけにゆかぬ、よわった。ようやくわらいが)

ある、踊はやめる訳にゆかぬ、弱った。ようやく笑いが

(やみそうになったら、いつつになるおんなのこが「おかあさま、ねこも)

やみそうになったら、五つになる女の子が「御かあ様、猫も

(ずいぶんね」といったのできょうらんをきとうになんとかするといういきおいで)

随分ね」といったので狂瀾を既倒に何とかするという勢で

(またたいへんわらわれた。にんげんのどうじょうにとぼしいじっこうもだいぶけんもんした)

また大変笑われた。人間の同情に乏しい実行も大分見聞した

(が、このときほどうらめしくかんじたことはなかった。ついにてんゆうも)

が、この時ほど恨めしく感じた事はなかった。ついに天祐も

(どっかへきえうせて、ざいらいのとおりよつんばいになって、めをしろくろ)

どっかへ消え失せて、在来の通り四つ這になって、眼を白黒

(するのしゅうたいをえんずるまでにへいこうした。さすがみごろしにする)

するの醜態を演ずるまでに閉口した。さすが見殺しにする

(のもきのどくとみえて「まあもちをとってやれ」としゅじんがおさんに)

のも気の毒と見えて「まあ餅をとってやれ」と主人が御三に

(めいずる。おさんはもっとおどらせようじゃありませんかという)

命ずる。御三はもっと踊らせようじゃありませんかという

(めつきでさいくんをみる。)

眼付で細君を見る。

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