闇の結婚相談所 3

背景
投稿者投稿者おりついいね0お気に入り登録
プレイ回数59難易度(5.0) 60秒 長文

関連タイピング

問題文

ふりがな非表示 ふりがな表示

(「ふたりめのひがいしゃはくるめしやくしょのぜいむかにきんむする24さいのそうばあいさん。)

「二人目の被害者は久留米市役所の税務課に勤務する24歳の相場愛さん。

(かのじょはふくすういたうちやまじゅんいちろうのあいじんのひとりともされていて)

彼女は複数いた内山潤一郎の愛人の一人ともされていて

(またふじもりけっこんそうだんじょにさんかげつまえからかよいはなよめしゅぎょうにはげんでいたそうだ。)

また藤森結婚相談所に三か月まえから通い花嫁修業に励んでいたそうだ。

(かのじょはきたくごの1979ねんの9がつ9にちのごご19じ30ふんごろ、ちょうどゆうしょくを)

彼女は帰宅後の1979年の9月9日の午後19時30分頃、ちょうど夕食を

(とろうとしていたさいにほうもんきゃくがきたのでいそいでげんかんにむかったさいに)

とろうとしていた際に訪問客が来たので急いで玄関に向かった際に

(かざられてあったばらのかびんをはんにんはぶきとしてもちい)

飾られてあったバラの花瓶を犯人は武器として用い

(かのじょのあたまをずがいこつかんぼつさせるまでにひたすらなぐりつづけたんだ)

彼女の頭を頭蓋骨陥没させるまでにひたすら殴り続けたんだ

(しぼうがかくにんできたのはよくじつのあさになってからだ)

死亡が確認できたのは翌日の朝になってからだ

(だんじょのもみあうこえがきこえたときんりんのじゅうにんからつうほうでけいさつがかけつたところ)

男女のもみ合う声が聞こえたと近隣の住人から通報で警察がかけつたところ

(げんかんさきでいきたえているあいばさんをかくにんした。)

玄関先で息絶えている相場さんを確認した。

(「さんにんめのひがいしゃはさんぱつやではたらくびようしで32さいのほりこみあすかさん)

「三人目の被害者は散髪屋で働く美容師で32歳の堀込明日香さん

(かのじょはふじもりけっこんそうだんじょで7ねんかよっていたそうだ)

彼女は藤森結婚相談所で7年通っていたそうだ

(じつはここだけのはなしだが、かのじょもまたふくすういたうちやまじゅんいちろうのあいじんのひとりだ)

実はここだけの話しだが、彼女もまた複数いた内山潤一郎の愛人の一人だ

(かのじょがはたらくさんぱつやにしんじんとしてはたらきはじめたほりこみさんをうちやまがとてかわいがって)

彼女が働く散髪屋に新人として働き始めた堀込さんを内山がとても可愛がって

(よくかのじょにかっとをしてほしいとしめいしていたそうだ)

よく彼女にカットをしてほしいと氏名していたそうだ

(かのじょのさつがいがはっかくしたのは1988ねんの3がつ11にちごご18じ30ふんごろのことだ)

彼女の殺害が発覚したのは1988年の3月11日午後18時30分頃のことだ

(じたくでゆうしょくのしたくをしていたときにおいてあったほうちょうでいきのねがたえるまで)

自宅で夕食の支度をしていた時に置いてあった包丁で息の根が絶えるまで

(めったざしにされた。いたいのはっけんはよくじつになってから)

めった刺しにされた。遺体の発見は翌日になってから

(しゅっきんのじかんになってもしゅっきんをしてこないほりこみさんを)

出勤の時間になっても出勤をしてこない堀込さんを

(てんちょうがきにしていえのでんわをならしてもはんのうがなかったため)

店長が気にして家の電話を鳴らしても反応が無かったため

など

(いえまできたらしんでいた」)

家まで来たら死んでいた」

(かとうけいぶがはなすじけんがいようを、やましたはじっくりときいた)

加藤警部が話す事件概要を、山下はじっくりと聞いた

(まだよくわからないので、うんうんとうなずくことしかできかなった)

まだよくわからないので、うんうんと頷くことしかできかなった

(のうとみはあるていどのことはしっていたようだが、あるしつもんがめばえた)

納富はある程度のことは知っていたようだが、ある質問が芽生えた

(「さいしょのひがししゃのさとうさんとふたりめのひがいしゃのそうばさんはおなじひにころされているが)

「最初の東者の佐藤さんと二人目の被害者の相場さんは同じ日に殺されているが

(さんにんめのひがいしゃのほりこみさんは8ねんいじょうたってからころされていることになっている)

三人目の被害者の堀込さんは8年以上経ってから殺されていることになっている

(どうしてそのあいだにはんにんのとくちょうどころか、しょうこらしいしょうこはつかんでいても)

どうしてその間に犯人の特徴どころか、証拠らしい証拠は掴んでいても

(ふしぎではないはずなのに、そのあいだにゆくえふめいしゃがぞくしゅつしたのか?」)

不思議ではないはずなのに、その間に行方不明者が続出したのか?」

(かとうけいぶはどうこたえようかとまよいはじめた)

加藤警部はどう答えようかと迷い始めた

(「われわれとしては・・・てれびやらじおでもcmせんでんをしているふじもりけっこんしょうだんじょに)

「我々としては・・・テレビやラジオでもCM宣伝をしている藤森結婚商談所に

(たいするえんこんもかんがえてらいばるかんけいにあたるけっこんそうだんじょをあたってみたが)

対する怨恨も考えてライバル関係に当たる結婚相談所を当たってみたが

(かりにもしえんこんがもくてきだとしたらねらうのはせいとではない)

仮にもし怨恨が目的だとしたら狙うのは生徒ではない

(おーなーであるまだむるみこをねらってくるはずだろう)

オーナーであるマダム・ルミコを狙ってくるはずだろう

(ましてやさとうさんにそうばさん、そしてほりごめさんはそれぞれかおみしりでも)

ましてや佐藤さんに相場さん、そして堀込さんはそれぞれ顔見知りでも

(なんでもない。ゆいいついえることは、さんにんはうちやまのあいじんだったぐらいだ)

何でもない。唯一言えることは、三人は内山の愛人だったぐらいだ

(しかしうちやまによるはんこうは、さとうさんやそうばさんはかんがえられても)

しかし内山による犯行は、佐藤さんや相場さんは考えられても

(ほりこみさんのばあいはありえない。なぜならやまうちは1979ねんの9がつ11にちに)

堀込さんの場合はありえない。なぜなら山内は1979年の9月11日に

(じこししているからだ」)

事故死しているからだ」

(「さんにんそれぞれがかおみしりできょうつうのちじんがいたとしたらえんこんのせんでも)

「三人それぞれが顔見知りで共通の知人がいたとしたら怨恨の線でも

(そうさができるが、このけーすばかりはきょうつうてんがなく)

捜査が出来るが、このケースばかりは共通点が無く

(またこうさいしていたうちやまはさとうさんとそうばさんのじけんごににんいどうこうにこころよく)

また交際していた内山は佐藤さんと相場さんの事件後に任意同行に快く

(おうじてくれたがありばいがあったためけんきょをすることができなかった」)

応じてくれたがアリバイがあったため検挙をすることが出来なかった」

(のうとみはそのこたえをきき、「それではなにがりゆうでころされたのかがわからないまま)

納富はその答えを聞き、「それでは何が理由で殺されたのかがわからないまま

(めいきゅういりをしているということですね。いまげんざいのふじもりけっこんそうだんじょは)

迷宮入りをしているということですね。いま現在の藤森結婚相談所は

(どうなっているんですか?」)

どうなっているんですか?」

(かとうけいぶはこたえはじめた)

加藤警部は答え始めた

(「ふじもりけっこんそうだんしょはおーなーのまだむるみこのしきょにともない)

「藤森結婚相談所はオーナーのマダム・ルミコの死去に伴い

(こうけいしゃとなるおーなーがいなくなったため)

後継者となるオーナーがいなくなったため

(ふじもりけっこんそうだんしょはへいさしてしまったそうだ)

藤森結婚相談所は閉鎖してしまったそうだ

(いま、ふじもりけっこんそうだんしょがあったばしょははいきょとなって、わかものたちがおーなーが)

いま、藤森結婚相談所があった場所は廃墟となって、若者たちがオーナーが

(じさつしただなんだうわさをでっちあげてしんれいすぽっととしてとうこうしたがゆえに)

自殺しただなんだ噂をでっちあげて心霊スポットとして投稿したがゆえに

(たてものないはこころないわかものたちよるすぷれーでのらくがきやたべちらかしたごみで)

建物内は心無い若者たちよるスプレーでの落書きや食べ散らかしたゴミで

(さんらんしている。とちはふどうさんがいしゃがかんりしているそうだが)

散乱している。土地は不動産会社が管理しているそうだが

(うりにだしてもなかなかかいてがつかないままげんざいまでいたっているそうだ」)

売りに出してもなかなか買い手がつかないまま現在まで至っているそうだ」

(のうとみはききだして「なるほど、わかりました」とこたえるのみだった)

納富は聞き出して「なるほど、わかりました」と答えるのみだった

(やましたがのうとみがききだしていなかったことをかとうけいぶにきいたのだった。)

山下が納富が聞き出していなかったことを加藤警部に聞いたのだった。

(「うちやまのあいじんはさとうさん、あいばさん、ほりこみさんいがいにもいたんですか?」)

「内山の愛人は佐藤さん、相場さん、堀込さん以外にもいたんですか?」

(かとうけいぶはたんたんとはなしはじめた。)

加藤警部は淡々と話し始めた。

(「するどいしつもんだね。よいじょうほうをおしえてあげるよ。)

「鋭い質問だね。良い情報を教えてあげるよ。

(あくまでもうちやまがはたらくしやくしょのぜいむかのどうりょうのしょうげんになるんだけどね。)

あくまでも内山が働く市役所の税務課の同僚の証言になるんだけどね。

(ちいさなこえでこっそりと)

小さな声でこっそりと

(うちやまのよるがすごかったらしく、いちにちに6かいはださないと)

内山の夜が凄かったらしく、一日に6回はださないと

(おちついていられなかったそうだ。)

落ち着いていられなかったそうだ。

(うちやまはじぶんのいもうとでもよるのよっきゅうをおさえるために、よくいもうとをおそっては)

内山は自分の妹でも夜の欲求を抑えるために、よく妹を襲っては

(おそっていたそうだ。いもうとはそんなあにとぜつえんしあにがしんでも)

襲っていたそうだ。妹はそんな兄と絶縁し兄が死んでも

(そうぎにすらでてこなかったみたいだ。そんなうちやまだからつまひとりでは)

葬儀にすら出てこなかったみたいだ。そんな内山だから妻一人では

(まんぞくできずにあいじんとかんけいをもったとされているんだよ。)

満足できずに愛人と関係を持ったとされているんだよ。

(わかっているかぎりでは、8にんはいたそうだ。)

分かっている限りでは、8人はいたそうだ。

(わかっているさとうさんあいばさんほりこみさんいがいの5にんもじつはふじもりけっこんそうだんじょの)

分かっている佐藤さん・相場さん・堀込さん以外の5人も実は藤森結婚相談所の

(かいいんだったそうだが、どのじょせいもいえをでたっきりゆくえふめいのままだ」)

会員だったそうだが、どの女性も家をでたっきり行方不明のままだ」

問題文を全て表示 一部のみ表示 誤字・脱字等の報告