銀河鉄道の夜 42

(賛美歌)
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問題文
(かわしものむこうぎしにあおくしげったおおきなはやしがみえ、)
川下の向こう岸に青く茂った大きな林が見え、
(そのえだにはじゅくしてまっかにひかるまるいみがいっぱい、)
その枝には熟してまっ赤に光る丸い実がいっぱい、
(そのはやしのまんなかにたかいたかいさんかくひょうがたって、)
その林のまん中に高い高い三角標が立って、
(もりのなかからはおーけすとらべるやじろふぉんにまじって)
森の中からはオーケストラベルやジロフォンにまじって
(なんともいえずきれいなねいろが、)
なんともいえずきれいな音いろが、
(とけるようにしみるようにかぜにつれてながれてくるのでした。)
とけるように滲みるように風につれて流れてくるのでした。
(せいねんはぞくっとしてからだをふるうようにしました。)
青年はぞくっとしてからだをふるうようにしました。
(だまってそのふをきいていると、)
だまってその譜を聞いていると、
(そこらにいちめんきいろやうすいみどりのあかるいのはらかしきものかがひろがり、)
そこらにいちめん黄いろやうすい緑の明るい野原か敷物かがひろがり、
(またまっしろなろうのようなつゆが)
またまっ白なろうのような露が
(たいようのめんをかすめていくようにおもわれました。)
太陽の面をかすめて行くように思われました。
(「まあ、あのからす。」)
「まあ、あのカラス。」
(かむぱねるらのとなりのかおるとよばれたおんなのこがさけびました。)
カムパネルラのとなりのかおると呼ばれた女の子が叫びました。
(「からすでない。みんなかささぎだ。」)
「カラスでない。みんなカササギだ。」
(かむぱねるらがまたなにげなくしかるようにさけびましたので、)
カムパネルラがまた何気なく叱るように叫びましたので、
(じょばんにはまたおもわずわらい、)
ジョバンニはまた思わず笑い、
(おんなのこはきまりわるそうにしました。)
女の子はきまり悪そうにしました。
(まったくかわらのあおじろいあかりのうえに、)
まったく河原の青じろいあかりの上に、
(くろいとりがたくさんたくさんいっぱいにれつになって)
黒い鳥がたくさんたくさんいっぱいに列になって
(とまってじっとかわのびこうをうけているのでした。)
とまってじっと川の微光を受けているのでした。
(「かささぎですねえ、あたまのうしろのとこにけがぴんととびでてますから。」)
「カササギですねえ、頭のうしろのとこに毛がぴんととび出てますから。」
(せいねんはとりなすようにいいました。)
青年はとりなすようにいいました。
(むこうのあおいもりのなかのさんかくひょうは)
向こうの青い森の中の三角標は
(すっかりきしゃのしょうめんにきました。)
すっかり汽車の正面にきました。
(そのとききしゃのずうっとうしろのほうから)
そのとき汽車のずうっとうしろの方から
(あのききなれたまるまるばんのさんびかのふしがきこえてきました。)
あの聞きなれた〇〇番の賛美歌の節が聞こえてきました。
(よほどのにんずうでがっしょうしているらしいのでした。)
よほどの人数で合唱しているらしいのでした。
(せいねんはさっとかおいろがあおざめ、)
青年はさっと顔いろが青ざめ、
(たっていっぺんそっちへいきそうにしましたが)
立って一ぺんそっちへ行きそうにしましたが
(おもいかえしてまたすわりました。)
思いかえしてまたすわりました。
(かおるこははんけちをかおにあててしまいました。)
かおる子はハンケチを顔にあててしまいました。
(じょばんにまでなんだかはながへんになりました。)
ジョバンニまでなんだか鼻がへんになりました。
(けれどもいつともなくだれともなく)
けれどもいつともなく誰ともなく
(そのうたはうたいだされ、だんだんはっきりつよくなりました。)
その歌は歌い出され、だんだんはっきり強くなりました。
(おもわずじょばんにもかむぱねるらもいっしょにうたいだしたのです。)
思わずジョバンニもカムパネルラもいっしょにうたい出したのです。