星の王子さま 6 (7/32)

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問題文
(おうじさま、あなたは、はればれしないひびをおくってこられたようだが、)
王子さま、あなたは、はればれしない日々を送ってこられたようだが、
(ぼくには、そのわけが、だんだんとわかってきました。)
ぼくには、そのわけが、だんだんと分かってきました。
(ながいこと、あなたのきがはれるのは、しずかないりひのころだけだったのですね。)
ながいこと、あなたの気が晴れるのは、静かな入り日の頃だけだったのですね。
(ぼくは、よんにちめのあさ、あなたが、ぼくにこういったとき、この、)
ぼくは、四日目の朝、あなたが、ぼくにこういったとき、この、
(いままでしらずにいたことをしったのです。)
いままで知らずにいたことを知ったのです。
(「ぼくね、ひがくれるころが、だいすきなんだよ。きみ、ひのしずむとこ、)
「ぼくね、日が暮れるころが、だいすきなんだよ。きみ、日の沈むとこ、
(ながめにいこうよ・・・」 「でも、またなくちゃ・・・」)
ながめに行こうよ・・・」 「でも、待たなくちゃ・・・」
(「まつって、なにをさ」 「ひがしずむまでまつのさ」)
「待つって、なにをさ」 「日が沈むまで待つのさ」
(ぼくがこういうと、あなたはさいしょ、たいへんおどろいたようすをしましたね。)
ぼくがこういうと、あなたは最初、たいへん驚いたようすをしましたね。
(でも、やがて、じぶんでじぶんがおかしくなって、あなたは、こういいましたね。)
でも、やがて、自分で自分がおかしくなって、あなたは、こういいましたね。
(「ぼく、いつも、じぶんのうちにいるようなきばかりしてるんだ」)
「ぼく、いつも、じぶんのうちにいるような気ばかりしてるんだ」
(それにちがいありません。 あめりかがっしゅうこくでひるのじゅうにじのときは、)
それにちがいありません。 アメリカ合衆国で昼の十二時のときは、
(だれもしっているように、ふらんすでは、にちぼつです。)
だれも知っているように、フランスでは、日没です。
(ですから、いっぷんかんで、ふらんすにいけさえしたら、)
ですから、一分間で、フランスに行けさえしたら、
(ひのいりが、ちゃーんとみられるのわけです。)
日の入りが、ちゃーんと見られるのわけです。
(でも、それには、あいにくふらんすが、あんまりとおすぎます。)
でも、それには、あいにくフランスが、あんまり遠すぎます。
(だけれど、あなたのちっぽけなほしだったら、)
だけれど、あなたのちっぽけな星だったら、
(すわっているいすを、ほんのちょっとうしろへひくだけで、)
すわっているいすを、ほんのちょっと後ろへひくだけで、
(みたいとおもうたびごとに、ゆうやけのそらがみられるわけです。)
見たいと思うたびごとに、夕焼けの空が見られるわけです。
(「ぼく、いつか、ひのいりをよんじゅうさんどもみたっけ」)
「ぼく、いつか、日の入りを四十三度も見たっけ」
(そして、すこしたって、あなたは、また、こうもいいましたね。)
そして、すこしたって、あなたは、また、こうもいいましたね。
(「だって・・・かなしいときって、ひのいりがすきになるものだろ・・・」)
「だって・・・悲しいときって、日の入りが好きになるものだろ・・・」
(「いちにちによんじゅうさんどもいりひをながめるなんて、)
「一日に四十三度も入り日をながめるなんて、
(あんたは、ずいぶんかなしかったんだね?」)
あんたは、ずいぶん悲しかったんだね?」
(しかし、おうじさまは、なんともいいませんでした。)
しかし、王子さまは、なんともいいませんでした。