銀河鉄道の夜 55

(さそりの火 3/3)
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問題文
(「そうだ。みたまえ。そこらのさんかくひょうは)
「そうだ。見たまえ。そこらの三角標は
(ちょうどさそりのかたちにならんでいるよ。」)
ちょうどさそりの形にならんでいるよ。」
(じょばんにはまったくそのおおきなひのむこうに、)
ジョバンニはまったくその大きな火の向こうに、
(みっつのさんかくひょうが、ちょうどさそりのうでのように)
三つの三角標が、ちょうどさそりの腕のように
(こっちにいつつのさんかくひょうが、さそりのおやかぎのように)
こっちに五つの三角標が、さそりの尾やかぎのように
(ならんでいるのをみました。)
ならんでいるのを見ました。
(そしてほんとうにそのまっかなうつくしいさそりのひは)
そしてほんとうにそのまっ赤なうつくしいさそりの火は
(おとなくあかるくあかるくもえたのです。)
音なくあかるくあかるく燃えたのです。
(そのひがだんだんうしろのほうになるにつれて、)
その火がだんだんうしろの方になるにつれて、
(みんなはなんともいえず、にぎやかな)
みんなはなんともいえず、にぎやかな
(さまざまのがくのおとやくさばなのにおいのようなもの、)
さまざまの楽の音や草花の匂いのようなもの、
(くちぶえやひとびとのざわざわいうこえやらをききました。)
口笛や人びとのざわざわいう声やらを聞きました。
(それはもうじき、ちかくにまちかなにかがあって)
それはもうじき、ちかくに町か何かがあって
(そこにおまつりでもというようなきがするのでした。)
そこにお祭りでもというような気がするのでした。
(「けんたうるつゆをふらせ。」)
「ケンタウル露をふらせ。」
(いきなり、いままでねむっていたじょばんにのとなりのおとこのこが)
いきなり、いままで眠っていたジョバンニのとなりの男の子が
(むこうのまどをみながらさけんでいました。)
向こうの窓を見ながら叫んでいました。
(ああ、そこにはくりすますとりいのように)
ああ、そこにはクリスマストリイのように
(まっさおなとうひかもみのきがたって、)
まっ青な唐檜(とうひ)かもみの木がたって、
(そのなかにはたくさんのたくさんのまめでんきゅうが)
その中にはたくさんのたくさんの豆電球が
(まるでせんのほたるでもあつまったようについていました。)
まるで千のほたるでも集まったようについていました。
(「ああ、そうだ、こんやけんたうるさいだねえ。」)
「ああ、そうだ、今夜ケンタウル祭だねえ。」
(「ああ、ここはけんたうるのむらだよ。」)
「ああ、ここはケンタウルの村だよ。」
(かむぱねるらがすぐいいました。)
カムパネルラがすぐいいました。