オオカミ王ロボ 4

偕成社文庫
関連タイピング
-
小説作ってみたのでやってみてね! 練習!長文タイピング!
プレイ回数6921長文1069打 -
(上)先生と私
プレイ回数1453長文1846打 -
タイトル集
プレイ回数178684打 -
プレイ回数326長文2409打
-
明智小五郎シリーズ
プレイ回数1491長文かな3533打 -
少年探偵団シリーズ第1作品『怪人二十面相』
プレイ回数602長文4482打 -
(上)先生と私
プレイ回数1484長文2140打 -
(上)先生と私
プレイ回数1577長文1994打
問題文
(ときどき、こうしやこうまをつかまえることもあるが、)
ときどき、子牛や子馬を捕まえることもあるが、
(こうしのにくやばにくがおきにいりでないことは、はっきりわかっていた。)
子牛の肉や馬肉がお気に入りでないことは、はっきりわかっていた。
(また、おもしろはんぶんにひつじもよくころすが、このにくもすきなのではない。)
また、面白半分にヒツジもよく殺すが、この肉も好きなのではない。
(1893ねんの11がつのよる、ぶらんかときいろおおかみが、)
1893年の11月の夜、ブランカと黄色オオカミが、
(にひゃくごじゅっとうのひつじをひとばんでころしたことがあるが、)
二百五十頭のヒツジを一晩で殺したことがあるが、
(これはあきらかになぐさみのためで、にくはひとかけらもたべていなかった。)
これはあきらかに慰みのためで、肉はひとかけらも食べていなかった。
(こんなことは、このぼうりょくだんがあらしまわったりゃくだつのほんのいちれいで、)
こんなことは、この暴力団が荒らし回った略奪のほんの一例で、
(このほかにもはなせばいくらでもある。)
この他にも話せばいくらでもある。
(とにかく、このれんちゅうをねだやしにするために、)
とにかく、この連中を根絶やしにするために、
(いろいろとあたらしいくふうがなされたが、)
いろいろと新しい工夫がなされたが、
(なにをしようと、このむほうものどもはゆうゆうといきつづけるばかりか、)
何をしようと、この無法者どもはゆうゆうと生き続けるばかりか、
(いよいよさかえるありさまだった。)
いよいよ栄える有様だった。
(ろぼのくびにばくだいなしょうきんがかけられ、)
ロボの首に莫大な賞金がかけられ、
(そのためにちえをしぼったこうみょうなどくやくもしかけられた。)
そのために知恵をしぼった巧妙な毒薬も仕掛けられた。
(だが、このろうおおかみがみやぶって、ほうりださなかったことは、)
だが、この老オオカミが見破って、放り出さなかったことは、
(いちどだってない。)
一度だってない。
(このおおかみがおそれたのは、ただひとつ・・・じゅうとながつくものだけである。)
このオオカミが恐れたのは、ただひとつ・・・銃と名がつくものだけである。
(このあたりのにんげんが、だれでもこれをもっていることは、よくこころえていて、)
このあたりの人間が、誰でもこれを持っていることは、よく心得ていて、
(にんげんにてむかったとか、おそいかかったなどというはなしは、きいたためしがない。)
人間に手向かったとか、襲いかかったなどという話は、聞いた試しがない。
(じっさい、にっちゅう、ひとかげひとつでもみれば、どんなにはなれていても、)
実際、日中、人影一つでも見れば、どんなに離れていても、
(いちもくさんににげだす・・・これがこのれんちゅうのいつもかわらぬやりかただった。)
いちもくさんに逃げ出す・・・これがこの連中のいつも変わらぬやり方だった。
(じぶんたちでころしたものしかくちにしない、というかたいおきてを、)
自分たちで殺したものしか口にしない、という堅い掟を、
(ろぼはなかまにまもらせた。)
ロボは仲間に守らせた。
(このおきてのために、いちみのおおかみたちは、)
この掟のために、一味のオオカミたちは、
(いくどおとすいのちをたすかったかわからない。)
幾度落とす命を助かったかわからない。
(またろぼは、にんげんのてがふれたものをかぎつける、まのようなはなをもっていた。)
またロボは、人間の手が触れたものを嗅ぎつける、魔のような鼻を持っていた。
(いや、そのはなはどくさえかぎつけたから、まずこういうもので、)
いや、その鼻は毒さえ嗅ぎつけたから、まずこういうもので、
(れんちゅうがぶざまなめにあうことはなかった。)
連中が無様な目にあうことはなかった。