オオカミ王ロボ 11

偕成社文庫
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問題文
(それこそわたしがしりたいところだ。)
それこそ私が知りたいところだ。
(よくあさになるとさっそくでかけてみた。)
翌朝になると早速でかけてみた。
(すると、どろぼうどものまあたらしいあしあとがすぐみつかった。)
すると、泥棒どもの真新しい足跡がすぐ見つかった。
(ろぼがせんとうにたっている・・・かれのあしあとは、いつでもかんたんにわかるのだ。)
ロボが先頭に立っている・・・彼の足跡は、いつでも簡単にわかるのだ。
(ふつうのおおかみのまえあしはじゅういちせんち、おおきいものでもじゅうにせんちまでだが、)
ふつうのオオカミの前足は十一センチ、大きいものでも十二センチまでだが、
(ろぼのあしあとは、つめからかかとまでじゅうよんせんちあった。)
ロボの足跡は、爪からかかとまで十四センチあった。
(あとになってわかったことだが、からだのほかのところも、)
後になってわかったことだが、体の他のところも、
(ほぼこれにつりあったおおきさだった。)
ほぼこれに釣り合った大きさだった。
(かたのところでたかさがきゅうじゅっせんちあり、たいじゅうはろくじゅうはちきろあったのだ。)
肩のところで高さが九十センチあり、体重は六十八キロあったのだ。
(こんなわけだから、ろぼのあしあとは、)
こんなわけだから、ロボの足跡は、
(あとからきたてしたどもにふみあらされていても、すぐにわかった。)
あとから来た手下どもに踏み荒らされていても、すぐにわかった。
(れんちゅうはすぐ、わたしがひもでひきずったないぞうのにおいをかぎつけて、あとをつけていた。)
連中はすぐ、私が紐で引きずった内臓の匂いを嗅ぎつけて、後をつけていた。
(ろぼはまず、さいしょのえさのところへきた。かぎまわって、ひろいあげたらしい。)
ロボはまず、最初のエサのところへきた。嗅ぎ回って、拾い上げたらしい。
(これをみて、わたしはもうよろこびをおさえきれずにさけんだ。)
これを見て、私はもう喜びを抑えきれずに叫んだ。
(「とうとうやったぞ。いちきろもいかないうちに、かたくなってのびているさ。」)
「とうとうやったぞ。一キロも行かないうちに、固くなって伸びているさ。」
(そしてじめんにのこった、おおきな、はばのひろいあしあとを、)
そして地面に残った、大きな、幅の広い足跡を、
(めをさらのようにしてみながら、うまをいそがせた。)
目を皿のようにして見ながら、馬を急がせた。
(やがてにばんめのえさのところにつく。これもなくなっていた。)
やがて二番目のエサのところにつく。これもなくなっていた。
(こうなっては、もうこたえられなかった。いよいよかくじつだ。)
こうなっては、もうこたえられなかった。いよいよ確実だ。
(ほかのもなんとうかやっつけているぞ!と、わたしはこおどりした。)
他のも何頭かやっつけているぞ!と、私は小躍りした。
(だが、じめんに、おおきなあしあとはまだつづいていた。)
だが、地面に、大きな足跡はまだ続いていた。
(そしてあぶみにたちあがってのはらをながめわたしてみても、)
そしてアブミに立ち上がって野原を眺め渡してみても、
(おおかみのしたいらしいものはひとつもみえない。)
オオカミの死体らしいものは一つも見えない。
(そこで、またあしあとをつけていくと・・・だいさんのえさもきえている・・・)
そこで、また足跡をつけていくと・・・第三のエサも消えている・・・
(しかもおおかみおうのあしあとは、まだだいよんのえさのほうへむかっている。)
しかもオオカミ王の足跡は、まだ第四のエサの方へ向かっている。
(そこまでいってみて、はじめてわたしには、おおかみがぜんぜんえさをかまず、)
そこまで行ってみて、はじめて私には、オオカミが全然エサを噛まず、
(ただそっとくちにくわえてはこんだだけだ、ということがわかった。)
ただそっと口に咥えて運んだだけだ、ということがわかった。
(だいよんのえさのうえにほかのみっつをつみあげると、)
第四のエサの上にほかの三つを積み上げると、
(さもわたしのけいりゃくをばかにしたように、おぶつをひりちらかしてあったのだ。)
さも私の計略をバカにしたように、汚物をひり散らかしてあったのだ。
(それからはもう、わたしがつけたにおいのみちをはなれて、)
それからはもう、私がつけた匂いの道を離れて、
(こぶんいちどうをしたがえあたらしいしごとにかかりにいっていた。)
子分一同を従え新しい仕事にかかりにいっていた。
(つまりろぼは、なかまのいのちをかんぜんにまもったのだ。)
つまりロボは、仲間の命を完全に守ったのだ。