オオカミ王ロボ 13

偕成社文庫
関連タイピング
-
「思索する少年太郎の内的宇宙」
プレイ回数2898長文2468打 -
この有名映画てんこ盛りのこのゲームやりませんか?
プレイ回数42281430打 -
好評だった小説の続きです
プレイ回数5553長文797打 -
岡本綺堂 半七捕物帳シリーズ 第九話
プレイ回数470長文2448打 -
夏目漱石「こころ」3-28
プレイ回数798長文1674打 -
江戸川乱歩全集 第5巻より。青空文庫から引用。
プレイ回数270長文かな3928打 -
夏目漱石「こころ」3-20
プレイ回数823長文1708打 -
少年探偵団シリーズ第3作品『妖怪博士』
プレイ回数904長文4586打
問題文
(きょねんのじゅういちがつまつのあるよるのことだ。)
去年の十一月末のある夜のことだ。
(ぺりこうまれのひつじかいがふたり、よるばんをしていたとき、)
ペリコ生まれの羊飼いが二人、夜番をしていたとき、
(おおかみにおそわれたことがある。)
オオカミに襲われた事がある。
(ひつじはどっとやぎのまわりにおしよせたが、)
ヒツジはどっとヤギの周りに押し寄せたが、
(さすがにやぎはばかものでもおくびょうものでもないから、)
さすがにヤギは馬鹿者でも臆病者でもないから、
(そのばにとどまってゆうかんにおおかみにたちむかった。)
その場に留まって勇敢にオオカミに立ち向かった。
(ところが、このなぐりこみのたいしょうは、ふつうのおおかみではなかった。)
ところが、この殴り込みの大将は、ふつうのオオカミではなかった。
(ひとおおかみのまもの、ろぼじいは、)
人オオカミの魔物、ロボじいは、
(ひつじたちのこころのささえになっているのがやぎだということなど、)
ヒツジたちの心の支えになっているのがヤギだということなど、
(ひつじかいよりもよくしっていた。)
羊飼いよりもよく知っていた。
(だから、いきなり、かたまったひつじのせなかをとびこえて、)
だから、いきなり、かたまったヒツジの背中を飛び越えて、
(このしどうしゃにおどりかかった。)
この指導者に踊りかかった。
(そして、あっというまにぜんぶころしたから、もういけない。)
そして、あっという間に全部殺したから、もういけない。
(うんにみはなされたひつじたちは、しほうはっぽうになだれをうってくずれだした。)
運に見放されたヒツジたちは、四方八方に雪崩を打って崩れだした。
(それからなんしゅうかんというもの、わたしはまいにちのように、)
それから何週間というもの、私は毎日のように、
(しんぱいがおなひつじかいにつかまっては、きかれたものだ。)
心配顔な羊飼いにつかまっては、聞かれたものだ。
(「otoのひつじがまよっているのを、このごろみかけませんかね。」)
「OTOのヒツジが迷っているのを、このごろ見かけませんかね。」
(たいていは、みたとこたえるが、ときにはこんなこともある。)
大抵は、見たと答えるが、時にはこんなこともある。
(「ああ、だいやもんどいずみのそばで、しがいをいつつむっつねえ。」)
「ああ、ダイヤモンド泉のそばで、死骸を五つ六つねえ。」
(またときには、まるぱいだいちでちいさなむれがはしっているのをみた、)
またときには、マルパイ台地で小さな群れが走っているのを見た、
(などとこたえることもある。)
などと答えることもある。
(また、こんなふうにこたえることもあった。)
また、こんなふうに答えることもあった。
(「わたしはみなかったがね。)
「私は見なかったがね。
(じゅあんめいらがにじゅっとうばかり、)
ジュアン・メイラが二十頭ばかり、
(ころされたばかりのをみかけたといっていたよ。)
殺されたばかりのを見かけたと言っていたよ。
(ふつかまえ、せどらもんてのあたりでだ。」)
二日前、セドラモンテのあたりでだ。」