半七捕物帳 槍突き13

順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | おたかああああ | 6814 | S++ | 6.8 | 98.8% | 284.7 | 1962 | 22 | 33 | 2025/05/10 |
2 | pechi | 6543 | S+ | 7.1 | 92.6% | 287.9 | 2046 | 162 | 33 | 2025/06/25 |
3 | なり | 4602 | C++ | 4.9 | 93.4% | 400.4 | 1983 | 140 | 33 | 2025/05/07 |
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問題文
(としのわかいかれはそれをくやしがって、そのいしゅがえしにいちどあいてをなぶってやろうと)
年のわかい彼はそれを口惜しがって、その意趣返しに一度相手を弄ってやろうと
(おもった。かれはうちをでるときにくろいのらねこをしめころして、そのしがいを)
思った。かれは家を出るときに黒い野良猫を絞め殺して、その死骸を
(ふところにしのばせていると、それがうまくずにあたってやりのほさきがかごを)
ふところに忍ばせていると、それがうまく図にあたって槍の穂先が駕籠を
(つらぬくとたんに、みのかるいかれははやくもそとへぬけだして、みがわりのねこをのこして)
貫く途端に、身の軽い彼は早くも外へぬけ出して、身がわりの猫を残して
(いったのである。)
行ったのである。
(「とんだいたずらをしてあいすまなかった。かんにんしてくれ」と、しゅんのすけはなにもかも)
「とんだ悪戯をして相済まなかった。堪忍してくれ」と、俊之助は何もかも
(うちあけてわらった。)
打ち明けて笑った。
(「そののちもまいばんおしのびでございましたか」と、しちべえはきいた。)
「その後も毎晩お忍びでございましたか」と、七兵衛は訊いた。
(「うちへかえってじまんそうにそのはなしをすると、ちちからひどくしかられて、なぜそんな)
「家へ帰って自慢そうにその話をすると、父からひどく叱られて、なぜそんな
(いたずらをする、いたずらばかりこころがけているからかんじんのあいてをとりにがすようにも)
悪戯をする、いたずらばかり心掛けているから肝腎の相手を取り逃がすようにも
(なる。ほんきになってあいてをさがせときびしくいわれたので、そののちもおこたらずに)
なる。本気になって相手をさがせと厳しく云われたので、その後も怠らずに
(まいばんであるいているが、つきよのつづくせいか、このごろはちっとも)
毎晩出あるいているが、月夜のつづくせいか、この頃はちっとも
(であわないでこまっている」)
出逢わないで困っている」
(「それはごくろうさまでございます。しかしもうごしんぱいにはおよびません。)
「それは御苦労さまでございます。しかしもう御心配には及びません。
(そのあいてというやつはたいていしれました」 「むむ、しれたか」)
その相手という奴は大抵知れました」 「むむ、知れたか」
(このとたんにあしおとをぬすんでちかよるものがあるらしいので、ゆだんのないふたりはすぐに)
この途端に足音をぬすんで近寄る者があるらしいので、油断のない二人はすぐに
(ふりかえると、ひとりのおおおとこがみじかいはものをひらめかしていきなりについてきた。)
振り返ると、ひとりの大男が短い刃物をひらめかしていきなりに突いて来た。
(かれのめざしたのはしちべえであるらしかったが、しちべえがあわててみを)
かれの目ざしたのは七兵衛であるらしかったが、七兵衛があわてて身を
(かわすとどうじに、かれのききうではもうしゅんのすけにつかまれていた。)
かわすと同時に、かれの利き腕はもう俊之助に摑まれていた。
(かれはもんどりうってだいちへたたきつけられた。はいおきようとするそのうでを、)
彼はもんどり打って大地へ叩き付けられた。這い起きようとする其の腕を、
(こんどはしちべえがしっかりおさえつけてしまった。)
今度は七兵衛がしっかり押え付けてしまった。
(「とんでひにいるとかいうのはこのことで、じつにばかなやつですよ」と、)
… 「飛んで火に入るとかいうのは此の事で、実に馬鹿な奴ですよ」と、
(はんしちろうじんはいった。「いくらこっちがゆだんしているだろうとおもったにしても)
半七老人は云った。「いくらこっちが油断しているだろうと思ったにしても
(けんじゅつつかいとごようききとがむかいあっているところへ、じぶんからきりこんで)
剣術つかいと御用聞きとが向い合っているところへ、自分から切り込んで
(くるやつもないもんです。ふたりのはなしをたちぎきしていて、こりゃあじぶんの)
くる奴もないもんです。ふたりの話を立ち聴きしていて、こりゃあ自分の
(みのうえがあぶないとおもったからでしょうが、あんまりむこうみずのやつですよ。)
身の上があぶないと思ったからでしょうが、あんまり向う見ずの奴ですよ。
(そいつはやっぱりりょうしのさくべえというやつで、やりつきはまったくこいつの)
そいつはやっぱり猟師の作兵衛という奴で、槍突きはまったくこいつの
(しわざだったんです。としはさんじゅうしちはちで、わかいときにこうしゅうのやまおくでくまとたたかって)
仕業だったんです。年は三十七八で、若いときに甲州の山奥で熊と闘って
(くいきられたというので、ひだりのみみがなかったそうです。ほおにもおおきい)
啖い切られたというので、左の耳が無かったそうです。頬にも大きい
(きずのあとがあって、くちのまわりにもゆがんだひっつりがあって、にんそうの)
疵のあとがあって、口のまわりにも歪んだ引っ吊りがあって、人相の
(よくないひげだらけのぶおとこだったということです」)
よくない髭だらけの醜男だったということです」
(「そのりょうしがなぜそんなことをしたんでしょう。きちがいですか」と、)
「その猟師がなぜそんなことをしたんでしょう。気ちがいですか」と、
(わたしはきいた。)
わたしは訊いた。