110 音楽のジャンル

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(れきしをふりかえると、おんがくはとくていのしゃこうのばに)

歴史を振り返ると、音楽は特定の社交の場に

(あうようにかかれ、えんそうされてきた。)

合うように書かれ、演奏されてきた。

(18せいきまで、おんがくにはきのうべつに、しつないがく)

18世紀まで、音楽には機能別に、室内楽

((きぞくのきゃくまやおうせつまでしょうきぼのあんさんぶる)

(貴族の客間や応接間で小規模のアンサンブル

(によってえんそうされる)、きょうかいおんがく(みさきょく、)

によって演奏される)、教会音楽(ミサ曲、

(もてっと、しゅうきょうがっしょうきょく、さんびか)、げきおんがく)

モテット、宗教合唱曲、賛美歌)、劇音楽

((げきのまくあいにえんそうされるふずいおんがくやおぺら)の)

(劇の幕間に演奏される付随音楽やオペラ)の

(さんしゅるいがあった。)

三種類があった。

(じだいとともに、いくつかのひょうじゅんてきなじゃんるが、)

時代とともに、いくつかの標準的なジャンルが、

(おおくのさっきょくかにつかわれてはってんしてきた。)

多くの作曲家に使われて発展してきた。

(もちろん、おんがくのじゃんるはほかにもあるが、)

もちろん、音楽のジャンルはほかにもあるが、

(ここでは、さっきょくかがすぐれたさいのうをはっきして)

ここでは、作曲家が優れた才能を発揮して

(かつやくしたじゃんるをしょうかいする。)

活躍したジャンルを紹介する。

(ばれえ:げんざいのどくりつしたぶとうえんげきとしての)

バレエ:現在の独立した舞踏演劇としての

(ばれえは、18せいきのぱりでしゅりゅうだった)

バレエは、18世紀のパリで主流だった

(「ばれえだくしおん」にはじまるが、さらに)

「バレエ・ダクシオン」に始まるが、さらに

(さかのぼれば、14せいきのきたいたりあのきゅうてい)

さかのぼれば、14世紀の北イタリアの宮廷

(だんすにきげんをもつ。)

ダンスに起源を持つ。

(しつないがく:こてんはのじだいとそのごに、うぃーんで)

室内楽:古典派の時代とその後に、ウィーンで

(かつやくしたふらんつよーぜふはいどん、)

活躍したフランツ・ヨーゼフ・ハイドン、

など

(ヴぉるふがんぐあまでうすもーつぁると、)

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト、

(るーとヴぃひヴぁんべーとーヴぇんなどの)

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンなどの

(きょしょうたちが、しつないがくでのおとのありかた、)

巨匠たちが、室内楽での音のあり方、

(がっきょくのこうせい、えんそうするあんさんぶるのへんせい)

楽曲の構成、演奏するアンサンブルの編成

((げんがくしじゅうそう、ぴあのさんじゅうそう(ぴあのと)

(弦楽四重奏、ピアノ三重奏(ピアノと

(ばいおりんとちぇろによるさんじゅうそう)、しょうきぼの)

バイオリンとチェロによる三重奏)、小規模の

(かんがくあんさんぶるなど)のきじゅんをつくった。)

管楽アンサンブルなど)の基準を作った。

(きょうそうきょく:こんちぇるとともいう。そのごげんは)

協奏曲:コンチェルトともいう。その語源は

(いたりあごで「きょうりょくする」をいみする)

イタリア語で「協力する」を意味する

(「こんちぇるたーれ」で、きょうそうきょくとは、)

「コンチェルターレ」で、協奏曲とは、

(そのなのとおり、さまざまながっきがきょうりょくして)

その名のとおり、さまざまな楽器が協力して

(えんそうするきょくだが、ばろっくじだいには、)

演奏する曲だが、バロック時代には、

(たんどくまたはふくすうのどくそうがっきとおーけすとらが、)

単独または複数の独奏楽器とオーケストラが、

(きょくのしゅだいをやりとりしながらえんそうするがっきょくを)

曲の主題をやり取りしながら演奏する楽曲を

(いみするようになった。)

意味するようになった。

(おぺら:えんげきてきなぶたいそうちと、じょうねつてきなかしょうと、)

オペラ:演劇的な舞台装置と、情熱的な歌唱と、

(おーけすとらによるおんがくと、しばしばしてきな)

オーケストラによる音楽と、しばしば詩的な

(りぶれっと(だいほん)をひとつにまとめてものがたりに)

リブレット(台本)をひとつにまとめて物語に

(したてたものである。じっさいにぶたいでえんぎをおこなう)

仕立てたものである。実際に舞台で演技を行う

(というてんでおらとりおとはことなるが、)

という点でオラトリオとは異なるが、

(せりふとものがたりがすべてうたになっているというてん)

セリフと物語がすべて歌になっているという点

(でえんげきともちがっている。)

で演劇とも違っている。

(くみきょく:くみきょくとは、ふくすうのがくしょうからなるがっきょくで、)

組曲:組曲とは、複数の楽章から成る楽曲で、

(ぶきょくなどみじかいきがっきょくをひとつにまとめたばあいと、)

舞曲など短い器楽曲をひとつにまとめた場合と、

(あるてーまにそったものがたりをひょうげんするようがくしょうが)

あるテーマに沿った物語を表現するよう楽章が

(ならべられているばあいとがある。)

並べられている場合とがある。

(こうきょうきょく:ふくすうのがくしょうからなるふるおーけすとらようの)

交響曲:複数の楽章から成るフル・オーケストラ用の

(がっきょくで、そのきげんはばろっくこうきのりぴえーの)

楽曲で、その起源はバロック後期のリピエーノ

(きょうそうきょくにある。りぴえーのきょうそうきょくとは、)

協奏曲にある。リピエーノ協奏曲とは、

(しゅせんりつをいっしゅまたはすうしゅのどくそうがっきでえんそうする)

主旋律を一種または数種の独奏楽器で演奏する

(のではなく、あんさんぶるぜんたいでだいがっそうする)

のではなく、アンサンブル全体で大合奏する

(きょうそうきょくのことである。)

協奏曲のことである。

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