探偵少年2 少女の悲鳴/江戸川乱歩
順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | HAKU | 8014 | 神 | 8.1 | 97.8% | 397.9 | 3261 | 72 | 70 | 2024/10/04 |
2 | berry | 7923 | 神 | 8.0 | 98.5% | 398.3 | 3204 | 48 | 70 | 2024/09/25 |
3 | roi | 7377 | 光 | 7.5 | 97.6% | 427.8 | 3234 | 78 | 70 | 2024/09/26 |
4 | omochi | 6852 | S++ | 7.0 | 97.0% | 460.0 | 3250 | 98 | 70 | 2024/09/24 |
5 | デコポン | 6827 | S++ | 7.0 | 96.6% | 455.1 | 3219 | 112 | 70 | 2024/10/06 |
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問題文
(せいようかんのよこてに、ものおきごやがあって、そのまえにはしごがおいてありました。)
西洋館のよこてに、物置小屋があって、その前にはしごがおいてありました。
(じんぞうにんげんは、ふじゆうなてで、そのはしごをつかむと、ずるずると、せいようかんの)
人造人間は、ふじゆうな手で、そのはしごをつかむと、ズルズルと、西洋館の
(まどのしたへひきずっていき、それをにかいのまどへたてかけました。)
窓の下へひきずっていき、それを二階の窓へたてかけました。
(それから、はしごをのぼりはじめたのです。きかいにんげんが、はしごをのぼるすがたは、)
それから、はしごをのぼりはじめたのです。機械人間が、はしごをのぼる姿は、
(じつにきみのわるいものでした。)
じつに気味のわるいものでした。
(「あらっ。まどからはいるつもりだよ。あいつ、どろぼうかもしれない。)
「あらっ。窓からはいるつもりだよ。あいつ、どろぼうかもしれない。
(おまわりさん、よんでこようか。」)
おまわりさん、呼んでこようか。」
(のろちゃんが、しんぱいそうに、ささやきました。)
ノロちゃんが、心配そうに、ささやきました。
(「まちたまえ。もうすこし、ようすをみよう。」)
「まちたまえ。もうすこし、ようすをみよう。」
(こばやしだんちょうはおちついています。じんぞうにんげんは、とうとうにかいのまどまで)
小林団長はおちついています。人造人間は、とうとう二階の窓まで
(のぼりつきました。)
のぼりつきました。
(にかいのまどは、なかから、しまりがしてないのか、じんぞうにんげんは、そのがらすどを、)
二階の窓は、なかから、しまりがしてないのか、人造人間は、そのガラス戸を、
(そーっとひらいて、まどのなかへはいっていきました。)
ソーッと開いて、窓のなかへはいっていきました。
(「おまわりさんよりも、ここのうちのひとに、しらせてあげよう。もし、)
「おまわりさんよりも、ここのうちの人に、しらせてあげよう。もし、
(しらないでいると、たいへんだからね。」)
しらないでいると、たいへんだからね。」
(こばやしくんは、そういって、のろちゃんといっしょに、しょうめんのいりぐちへ)
小林君は、そういって、ノロちゃんといっしょに、正面の入り口へ
(ひきかえしました。)
ひきかえしました。
(いりぐちのべるをおしましたが、いくらまっても、だれもでてきません。)
入口のベルをおしましたが、いくら待っても、だれも出てきません。
(へんだなとおもって、どあをおしてみますと、おともなくひらきました。)
へんだなとおもって、ドアをおしてみますと、音もなく開きました。
(ここもとじまりがしてないのです。)
ここも戸じまりがしてないのです。
(まどのちいさい、きゅうしきなたてものですから、なかはひるまでもうすぐらく、)
窓の小さい、きゅうしきな建物ですから、なかは昼間でもうす暗く、
(しーんとしずまりかえって、まるで、あきやのようです。)
シーンとしずまりかえって、まるで、空家のようです。
(「ごめんください。」)
「ごめんください。」
(おおきなこえでよんでみましたが、なんのへんじもありません。)
大きな声で呼んでみましたが、なんのへんじもありません。
(のろちゃんはもどかしくなって、くつをぬいで、いきなり、)
ノロちゃんはもどかしくなって、くつをぬいで、いきなり、
(ろうかへあがっていきました。)
廊下へ上がっていきました。
(「だれもいないんですか。ごめんなさーい!」)
「だれもいないんですか。ごめんなさーい!」
(びっくりするようなこえで、どなりました。やっぱりしーんとしています。)
びっくりするような声で、どなりました。やっぱりシーンとしています。
(「へんだなあ。ここあきやかしら。」)
「へんだなあ。ここ空家かしら。」
(そのときです。せいようかんのおくのほうから、)
そのときです。西洋館のおくのほうから、
(「きゃーっ、たすけてえ・・・。」)
「キャーッ、たすけてえ・・・。」
(というおんなのひめいが、きこえてきました。)
という女の悲鳴が、聞こえてきました。
(のろちゃんは、それをきくと、くつもはかないで、)
ノロちゃんは、それをきくと、くつもはかないで、
(いりぐちのそとへにげだしました。のろいっぺいくんは、たんていだんいんにもにあわない、)
入口の外へ逃げだしました。野呂一平くんは、探偵団員にもにあわない、
(おくびょうものです。)
おくびょうものです。
(こばやししょうねんは、すばやく、のろちゃんをおっかけて、どあのなかへ、)
小林少年は、すばやく、ノロちゃんを追っかけて、ドアのなかへ、
(ひきもどしました。)
ひきもどしました。
(ひきもどされたのろちゃんは、おおきなめをきょろきょろさせて、)
ひきもどされたノロちゃんは、大きな目をキョロキョロさせて、
(なにかでてきたら、すぐににげだせるように、へんなこしつきをして、います。)
なにか出てきたら、すぐに逃げだせるように、へんな腰つきをして、います。
(「いまのは、ちいさいおんなのこのこえだったぜ。さあ、いってみよう。)
「いまのは、小さい女の子の声だったぜ。さあ、いってみよう。
(ひどいめにあわされていたら、たすけてやらなけりゃあ。」)
ひどいめにあわされていたら、助けてやらなけりゃあ。」
(こばやしくんは、のろちゃんのてを、ぐっとひっぱりました。)
小林君は、ノロちゃんの手を、グッとひっぱりました。
(こばやしくんも、くつをぬいでうえにあがり、のろちゃんのてをひっぱって、)
小林君も、くつをぬいで上に上がり、ノロちゃんの手をひっぱって、
(ろうかをぐんぐん、おくへはいっていきました。)
廊下をグングン、おくへはいっていきました。
(「きゃーっ、だれかきてえ・・・。」)
「キャーッ、誰か来てえ・・・。」
(またしても、みみをつんざくひめい!のろちゃんは、からだをぴくんとさせて、)
またしても、耳をつんざく悲鳴!ノロちゃんは、からだをピクンとさせて、
(にげようとしましたが、こばやしくんに、ぐっとにらみつけられました。)
逃げようとしましたが、小林君に、グッとにらみつけられました。
(「きみ、それでもしょうねんたんていだんいんかっ!」)
「きみ、それでも少年探偵団員かっ!」
(ろうかをまがると、むこうのへやのどあが、ひらいたままになっていました。)
廊下をまがると、むこうの部屋のドアが、開いたままになっていました。
(そして、そのなかから、へんなものおとがきこえてきます。)
そして、その中から、へんなもの音が聞こえてきます。
(「あのへやだ。のぞいてみよう。」)
「あの部屋だ。のぞいてみよう。」
(どあのところまでいって、そっとなかをのぞきました。すると、そのようしつの)
ドアのところまでいって、そっと中をのぞきました。すると、その洋室の
(てーぶるのしたに、かわいらしいしょうじょが、ぐったりと、)
テーブルの下に、かわいらしい少女が、グッタリと、
(たおれていたではありませんか。)
たおれていたではありませんか。
(「どうしたの?だれが、こんなめにあわせたの?」)
「どうしたの?だれが、こんなめにあわせたの?」
(こばやしくんがかけよって、しょうじょをだきおこして、たずねました。しょうじょはよほど)
小林君がかけよって、少女をだきおこして、たずねました。少女はよほど
(こわかったとみえて、くちもきけないのです。ただ、つぎのへやを、)
こわかったとみえて、口もきけないのです。ただ、つぎの部屋を、
(ゆびさすばかりでした。)
ゆびさすばかりでした。
(しょうじょが、「あちら、あちら。」というように、ゆびさすので、)
少女が、「あちら、あちら。」というように、ゆびさすので、
(そのほうをみますと、つぎのへやへつうじるどあが、はんぶんひらいていました。)
そのほうを見ますと、つぎの部屋へ通じるドアが、半分ひらいていました。
(きっとじんぞうにんげんです。あいつがしょうじょを、つきたおしておいて、)
きっと人造人間です。あいつが少女を、つきたおしておいて、
(あのへやへ、はいっていったのです。)
あの部屋へ、はいっていったのです。
(こばやしくんは、またのろちゃんのてをひっぱって、そのへやへ、)
小林君は、またノロちゃんの手をひっぱって、その部屋へ、
(はいっていきました。そのへやは、なぜかよるのようにまっくらでした。)
はいっていきました。その部屋は、なぜか夜のようにまっ暗でした。
(そのへやは、まどのよろいどが、ぜんぶしめてあって、まっくらでしたが、)
その部屋は、窓のよろい戸が、ぜんぶしめてあって、まっ暗でしたが、
(てんじょうと、かべのゆかにちかいところに、ひとつずつでんとうがついていて、それが、)
てんじょうと、壁の床に近いところに、一つずつ電灯がついていて、それが、
(こちらへ、つよいひかりをなげています。)
こちらへ、強い光をなげています。
(「あっ、いた、いた。あいつだっ!」)
「あっ、いた、いた。あいつだっ!」
(のろちゃんは、ぎょっとして、またにげだしそうになりました。)
ノロちゃんは、ギョッとして、また逃げだしそうになりました。
(へやのすみに、あのじんぞうにんげんが、にゅーっとたっていたからです。)
部屋のすみに、あの人造人間が、ニューッとたっていたからです。