銀河鉄道の夜 45
九、ジョバンニの切符 17/36
(わたりどり 3/3)
(わたりどり 3/3)
(ああほんとうにどこまでもどこまでも、ぼくといっしょに行く人はないだろうか。
カムパネルラだってあんな女の子とおもしろそうに話しているし、ぼくはほんとうにつらいなあ。)
カムパネルラだってあんな女の子とおもしろそうに話しているし、ぼくはほんとうにつらいなあ。)
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問題文
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(じょばんにはもうあたまをひっこめたかったのですけれども、)
ジョバンニはもう頭を引っこめたかったのですけれども、
(あかるいところへかおをだすのがつらかったので)
明るいところへ顔を出すのがつらかったので
(だまってこらえてそのままたってくちぶえをふいていました。)
だまってこらえてそのまま立って口笛を吹いていました。
((どうしてぼくはこんなにかなしいのだろう。)
(どうしてぼくはこんなに悲しいのだろう。
(ぼくはもっとこころもちをきれいに、おおきくもたなければいけない。)
ぼくはもっとこころもちをきれいに、大きくもたなければいけない。
(あすこのきしのずっとむこうに)
あすこの岸のずっと向こうに
(まるでけむりのようなちいさなあおいひがみえる。)
まるでけむりのような小さな青い火が見える。
(あれはほんとうにしずかでつめたい。)
あれはほんとうにしずかでつめたい。
(ぼくはあれをよくみて、こころもちをしずめるんだ。))
ぼくはあれをよく見て、こころもちをしずめるんだ。)
(じょばんにはほてっていたいあたまを)
ジョバンニはほてって痛いあたまを
(りょうてでおさえるようにしてそっちのほうをみました。)
両手で押さえるようにしてそっちの方を見ました。
((ああほんとうにどこまでもどこまでも)
(ああほんとうにどこまでもどこまでも
(ぼくといっしょにいくひとはないだろうか。)
ぼくといっしょに行く人はないだろうか。
(かむぱねるらだってあんなおんなのこと)
カムパネルラだってあんな女の子と
(おもしろそうにはなしているし、)
おもしろそうに話しているし、
(ぼくはほんとうにつらいなあ。))
ぼくはほんとうにつらいなあ。)
(じょばんにのめはまたなみだでいっぱいになり)
ジョバンニの目はまた涙でいっぱいになり
(あまのがわもまるでとおくへいったようにぼんやりしろくみえるだけでした。)
天の川もまるで遠くへ行ったようにぼんやり白く見えるだけでした。