森鴎外 大塩平八郎その12

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(いえがそんなもようになっていて、そこへおもだったもんじんどもがよりあって、) 家がそんな模様になっていて、そこへ重立った門人共が寄り合って、 (よふけまでなかなかかえらぬことが、このごろしだいにたびかさなってきている。) 夜更けまでなかなか帰らぬことが、このごろ次第に度重なって来ている。 (さくやはいんきょととうしゅとのめかけのじっか、せっつはんにゃじむらのしょうやはしもとちゅうべえ、) 昨夜は隠居と当主との妾の実家、摂津般若寺村の庄屋橋本忠兵衛、 (ものもちでおおしおけのせいけいをたすけているせっつもりぐちむらのひゃくしょうけんしちやしらいこうえもん、) 物持で大塩家の生計を助けている摂津守口村の百姓兼質屋白井孝右衛門、 (ひがしまちぶぎょうはいかよりきわたなべりょうさえもん、おなじくしょうじぎざえもん、) 東町奉行配下与力渡辺良左衛門、同じく庄司義左衛門、 (おなじくどうしんのせがれこんどうかじごろう、) 同じく同心の倅近藤梶五郎、 (はんにゃじむらのひゃくしょうかしおかげんえもん、どうせがれでんしち、) 般若寺村の百姓柏岡源右衛門、同倅伝七、 (かわちもんしんさんばんむらのひゃくしょういばらたぐんじのはちにんが、) 河内門真三番村の百姓茨田郡次の八人が、 (さけをのみながらはなしをしていて、) 酒を飲みながら話をしていて、 (おりおりいつもの、ひとをあっぷくするようなちょうしの、いんきょのこえがもれた。) 折々いつもの、人を圧伏するような調子の、隠居の声が漏れた。
(へいぜいもっともいんきょにしたしんでいるこのはちにんのもんじんは、) 平生最も隠居に親しんでいるこの八人の門人は、 (とうとうやしきにとまってしまった。) とうとう屋敷に泊まってしまった。 (このころはきゃくがあってもなくても、かってのしごとは、) このころは客があってもなくても、勝手の仕事は、 (かねてじゅくのまかないがたをしているすぎやまさんぺいが、) かねて塾の賄方をしている杉山三平が、 (にんぷをつかってとりまかなっている。) 人夫を使って取り賄っている。 (すぎやまはかわちのくにきぬすりむらのしょうやで、) 杉山は河内国衣摺村の庄屋で、 (なにかりゆうがあってところばらいになったものだそうである。) 何か理由があって所払になったものだそうである。 (てぢかなようをたっすのは、かくのすけのわかとうやまとのくにそがむらのうまれのそがいわぞう、) 手近な用を達すのは、格之助の若党大和国曾我村の生れの曾我岩蔵、 (ちゅうげんきはち、きちすけである。) 中間木八、吉助である。 (おんなは、うたというじょちゅうがひとり、ほうばいのりつが、) 女は、うたという女中が一人、傍輩のりつが、
など
(おへやについてたちのいたあとで、しきりにひまをもらいたがるのを、) お部屋に附いて立ち退いた後で、しきりに暇を貰いたがるのを、 (なだめすかしてひきとめているばかりで、) 宥めすかして引き留めているばかりで、 (かくべつもののようにはたっていない。) 格別物の用には立っていない。 (そこでけさおくにいるものは、いんきょへいはちろう、とうしゅかくのすけ、) そこでけさ奥にいる者は、隠居平八郎、当主格之助、 (まかないがたすぎやま、わかとうそが、ちゅうげんきはち、きちすけ、じょちゅううたのしちにん、) 賄方杉山、若党曾我、中間木八、吉助、女中うたの七人、 (さくやのとまりきゃくはちにん、ごうけいじゅうごにんで、) 昨夜の泊客八人、合計十五人で、 (そのほかにはやしきないのきゅうじゅく、しんじゅくのがくせい、しょくにん、にんぷなどがいたのである。) そのほかには屋敷内の旧塾、新塾の学生、職人、人夫などがいたのである。 (せたえいのすけはこういうなかへかけこんできた。) 瀬田済之助はこういう中へ駆け込んで来た。
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