星の王子さま 5 (6/32)
順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | すもさん | 5495 | B++ | 5.7 | 95.3% | 677.8 | 3917 | 192 | 80 | 2024/11/19 |
2 | 砂漠のバラ | 5004 | B+ | 5.5 | 90.4% | 672.2 | 3763 | 399 | 80 | 2024/10/01 |
3 | mame | 4783 | B | 5.1 | 93.8% | 738.6 | 3782 | 249 | 80 | 2024/10/26 |
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問題文
(ひごとに、ぼくは、おうじさまのほしのことや、)
日ごとに、ぼくは、王子さまの星のことや、
(おうじさまが、そのほしをでてきたときのことや、それからのたびのことなどを、)
王子さまが、その星を出てきた時のことや、それからの旅のことなどを、
(なんということもなく、しるようになりました。)
なんということもなく、知るようになりました。
(いきあたりばったりかんがえているうちに、しぜん、はなしがわかってきたのです。)
行き当たりばったり考えているうちに、しぜん、話がわかってきたのです。
(そんなわけで、ぼくはみっかめに、おそろしいばおばぶのはなしをききました。)
そんなわけで、ぼくは三日目に、おそろしいバオバブの話を聞きました。
(そういうことになったのも、やっぱりひつじのおかげでした。)
そういうことになったのも、やっぱりヒツジのおかげでした。
(というのは、おうじさまが、ひどくしんぱいそうなかおをして、)
というのは、王子さまが、ひどく心配そうな顔をして、
(やぶからぼうに、こう、ぼくにきいたからです。)
やぶから棒に、こう、ぼくに聞いたからです。
(「ひつじがちいさいきをたべるって、ほんとだね?」)
「ヒツジが小さい木を食べるって、ほんとだね?」
(「うん、ほんとだ」 「ああ、そうか、うれしいなあ」)
「うん、ほんとだ」 「ああ、そうか、うれしいなあ」
(ひつじが、ちいさいきをたべることが、なんでそうだいじなのか、)
ヒツジが、小さい木を食べることが、なんでそう大事なのか、
(ぼくにはわかりません。)
ぼくにはわかりません。
(でも、おうじさまは、つづけていいました。)
でも、王子さまは、つづけていいました。
(「なら、ばおばぶもたべるんだね?」)
「なら、バオバブも食べるんだね?」
(ばおばぶは、ちいさいきではない、きょうかいどうのようにおおきなきだ、)
バオバブは、小さい木ではない、教会堂のように大きな木だ、
(おうじさまが、ぞうのいちぶたいをつれていっても、たったいっぽんのばおばぶのきも)
王子さまが、ゾウの一部隊を連れて行っても、たった一本のバオバブの木も
(たべきれない、と、ぼくはおうじさまにいいました。)
食べきれない、と、ぼくは王子さまにいいました。
(おうじさまはわらいました。ぞうのいちぶたいといったのが、おかしかったのです。)
王子さまは笑いました。ゾウの一部隊といったのが、おかしかったのです。
(「ぞうだと、かさねなくっちゃ、ね・・・」)
「ゾウだと、重ねなくっちゃ、ね・・・」
(それから、ふんべつくさそうにいいました。)
それから、分別くさそうにいいました。
(「おおきなばおばぶのきもはじめはちいさかったんだよ」)
「大きなバオバブの木もはじめは小さかったんだよ」
(「そのとおりだ。でも、なぜ、ちいさいばおばぶなんかたべさせたいの、)
「そのとおりだ。でも、なぜ、小さいバオバブなんか食べさせたいの、
(ひつじに?」 「わからないかなあ、そのわけ!」とおうじさまは、)
ヒツジに?」 「わからないかなあ、そのわけ!」と王子さまは、
(さもわかりきったことのように、いいました。)
さもわかりきったことのように、いいました。
(だからぼくは、うんとあたまをひねって、ひとりでそのわけをかんがえなければ)
だからぼくは、うんと頭をひねって、ひとりでそのわけを考えなければ
(なりませんでした。)
なりませんでした。
(そのわけは、こうでした。)
そのわけは、こうでした。
(おうじさまのほしには、およそほしなら、どのほしもそうであるように、)
王子さまの星には、およそ星なら、どの星もそうであるように、
(いいくさと、わるいくさとがありました。)
いい草と、悪い草とがありました。
(ですから、いいくさのいいたねと、わるいくさのわるいたねとがありました。)
ですから、いい草のいい種と、悪い草の悪い種とがありました。
(でも、そのたねは、めにみえません。)
でも、その種は、目に見えません。
(じめんの、どこかふかいところにねむっていると、そのうちに、たねのどれかひとつが、)
地面の、どこか深いところに眠っていると、そのうちに、種のどれか一つが、
(ふと、めをさますきになるのです。)
ふと、目を覚ます気になるのです。
(それから、めをさましたたねは、せのびします。)
それから、目を覚ました種は、背のびします。
(そして、うつくしい、あどけないくきを、ひのひかりのほうへ、)
そして、美しい、あどけない茎を、日の光のほうへ、
(はじめはおずおずとのばします。)
はじめはオズオズと伸ばします。
(あかかぶや、ばらのきだったら、のびほうだいにのばしておいてよろしい。)
赤カブや、バラの木だったら、伸び放題に伸ばしておいてよろしい。
(だけれども、わるいくさきだったら、それが、めにつきしだい、)
だけれども、わるい草木だったら、それが、目につきしだい、
(すぐにぬきとってしまわなければなりません。)
すぐに抜き取ってしまわなければなりません。
(さて、おうじさまのほしには、おそろしいたねがありました・・・。)
さて、王子さまの星には、おそろしい種がありました・・・。
(ばおばぶのたねがありました。)
バオバブの種がありました。
(そして、ほしのじめんは、そのたねのどくけにあてられていました。)
そして、星の地面は、その種の毒気にあてられていました。
(ばおばぶというものは、はやくおいはらわないと、もう、どうしても、)
バオバブというものは、早く追い払わないと、もう、どうしても、
(ねだやしにするわけにゆかなくなるものです。)
根絶やしにするわけにゆかなくなるものです。
(ほしのうえいちめんに、はびこります。そのねで、ほしをつきとおします。)
星の上いちめんに、はびこります。その根で、星を突き通します。
(ほしがちいさすぎて、ばおばぶがあまりたくさんありすぎると、)
星が小さすぎて、バオバブがあまりたくさんありすぎると、
(そのために、ほしがはめつしてしまいます。)
そのために、星が破滅してしまいます。
(おうじさまは、もっとあとになって、ぼくにこういいました。)
王子さまは、もっと後になって、ぼくにこういいました。
(「きちょうめんにやればいいことだよ。あさのおけしょうがすんだら、ねんいりに、)
「几帳面にやればいいことだよ。朝のおけしょうがすんだら、念入りに、
(ほしのおけしょうをしなくちゃいけない。ばおばぶのちいさいのは、)
星のおけしょうをしなくちゃいけない。バオバブの小さいのは、
(ばらのきとそっくりなんだから、みわけがつくようになったら、さっそく、)
バラの木とそっくりなんだから、見分けがつくようになったら、さっそく、
(ひとつのこさず、ひっこぬかなけりゃいけない。 とてもめんどくさいしごとだけど、)
一つ残さず、引っこ抜かなけりゃいけない。 とてもめんどくさい仕事だけど、
(なに、ぞうさもないよ」)
なに、ぞうさもないよ」
(あるひ、おうじさまは、ふらんすのこどもたちが、)
ある日、王子さまは、フランスの子どもたちが、
(このことをよくあたまにいれておくように、ふんぱつして、ひとつ、)
このことをよく頭に入れておくように、ふんぱつして、一つ、
(りっぱなえをかかないかとぼくにすすめました。 「きみのくにのこどもたちが、)
立派な絵をかかないかとぼくにすすめました。 「きみの国の子どもたちが、
(いつかりょこうするとき、やくにたつかもしれないからね。)
いつか旅行するとき、役に立つかもしれないからね。
(しごとをあとにのばしたからといって、さしつかえのないこともあるさ。)
仕事をあとにのばしたからといって、さしつかえのないこともあるさ。
(だけど、ばおばぶはほうりだしておくと、きっと、とんださいなんになるんだ。)
だけど、バオバブは放り出しておくと、きっと、とんだ災難になるんだ。
(ぼくは、なまけものがひとりすんでいたほしをしっているけどね。)
ぼくは、なまけものがひとり住んでいた星を知っているけどね。
(そのひとは、まだちいさいからといって、)
その人は、まだ小さいからといって、
(ばおばぶのきをさんぼんほうりっぱなしにしておいたものだから・・・」)
バオバブの木を三本ほうりっぱなしにしておいたものだから・・・」
(ぼくは、おうじさまにおしえてもらって、そのほしのえをかきました。)
ぼくは、王子さまに教えてもらって、その星の絵をかきました。
(くちはぼったいことをいうのは、ぼく、きらいです。)
口はぼったいことをいうのは、ぼく、きらいです。
(しかし、ばおばぶのけんのんなことは、ほとんどしられていませんし、)
しかし、バオバブのけんのんなことは、ほとんど知られていませんし、
(ほしのせかいでみちにまようようなひとがいたら、)
星の世界で道に迷うような人がいたら、
(そのひとはとてもおおきいきけんにでくわすことになります。)
その人はとても大きい危険に出くわすことになります。
(ですから、ぼくは、いちどだけひごろのえんりょをぬきにして、こういいましょう。)
ですから、ぼくは、一度だけ日ごろの遠慮を抜きにして、こういいましょう。
((おーい、みんな、ばおばぶにきをつけるんだぞ!))
(おーい、みんな、バオバブに気をつけるんだぞ!)
(ぼくがここにばおばぶのえをかいたのも、ぼくのゆうじんが、ぼくとおなじように、)
ぼくがここにバオバブの絵をかいたのも、ぼくの友人が、ぼくと同じように、
(もうながいこと、しらないであぶないめにあいかけているので、きをつけんだぞ!)
もう長いこと、知らないで危ないめにあいかけているので、気をつけんだぞ!
(といいたいためです。ぼくはこのえを、たいへんくろうしてかきました。)
と言いたいためです。ぼくはこの絵を、大変苦労してかきました。
(それでも、このきょうくんがむだにならないようでしたら、ぼくはまんぞくです。)
それでも、この教訓がむだにならないようでしたら、ぼくは満足です。
(どうかすると、きみたちは、<このほんたら、このばおばぶのえばかり、)
どうかすると、きみたちは、<この本たら、このバオバブの絵ばかり、
(へんにすばらしくて、どうしてほかのえは、りっぱでないのか>と、)
へんにすばらしくて、どうしてほかの絵は、りっぱでないのか>と、
(ふしぎにおもうでしょう。)
不思議に思うでしょう。
(そのこたえは、たいへんかんたんです。)
その答えは、たいへんかんたんです。
(やってはみたのですが、うまくゆかなかったのです。)
やってはみたのですが、うまくゆかなかったのです。
(なにしろ、ばおばぶをかいたときは、ぐずぐずしてはいられないと、)
なにしろ、バオバブをかいた時は、ぐずぐずしてはいられないと、
(いっしょうけんめいになっていたものですから。)
一生懸命になっていたものですから。