酒呑童子(大江山) 3
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問題文
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(ろくにんのぶしはいくつとなくけわしいやまをこえて)
六人の武士はいくつとなくけわしい山を越えて
(おおえやまのふもとにつきました。)
大江山のふもとに着きました。
(たまたまきこりにあえばみちをきききき、)
たまたまきこりに会えば道を聞き聞き、
(おにのいわやのあるというせんじょうがたけをひとすじにめざして、)
鬼の岩屋のあるという千丈ガ岳を一すじに目ざして、
(たにをわたり、みねをつたわって、おくへおくへとたどっていきました。)
谷をわたり、峰を伝わって、奥へ奥へとたどって行きました。
(だんだんふかくはいっていって、まっくらなはやしのなかの、)
だんだん深く入って行って、まっくらな林の中の、
(いわばかりのでこぼこしたみちをよじていきますと、)
岩ばかりのでこぼこした道をよじて行きますと、
(やがておおきないわむろのまえにでました。)
やがて大きな岩室の前に出ました。
(そのなかにちいさなこやをつくって、)
その中に小さな小屋をつくって、
(さんにんのおじいさんがすんでいました。)
三人のおじいさんが住んでいました。
(らいこうはこんなやまおくでふしぎだとおもって、)
頼光はこんな山奥で不思議だと思って、
(これもおにのばけたのではないかと)
これも鬼の化けたのではないかと
(ゆだんのないめでみていますと、)
油断のない目で見ていますと、
(おじいさんたちはそのようすをさとったとみえて、)
おじいさんたちはその様子を覚ったとみえて、
(にこにこしながら、ていねいにあたまをさげて、)
にこにこしながら、ていねいに頭を下げて、
(「わたくしどもはけっしてへんげでも、)
「わたくしどもは決して変化でも、
(おにのばけたのでもありません。)
鬼の化けたのでもありません。
(ひとりはせっつのくにから、ひとりはきいのくにから、)
一人は摂津の国から、一人は紀伊の国から、
(ひとりはきょうとにちかいやましろのくにからきたものです。)
一人は京都に近い山城の国から来たものです。
(あのやまのおくにすむしゅてんどうじのために)
あの山の奥に住む酒呑童子のために
など
(つまやこをとられてざんねんでたまりません。)
妻や子を取られて残念でたまりません。
(どうかしてかたきをとりたいとおもって、)
どうかして敵を取りたいと思って、
(ここまでのぼってはきましたが、)
ここまで上っては来ましたが、
(わたくしどものちからではどうすることもできませんから、)
わたくしどもの力ではどうすることもできませんから、
(ここにこうしてあなたがたのおいでをまちうけていました。)
ここにこうしてあなた方のおいでを待ちうけていました。
(やまぶしのすがたにやつしてはおいでになりますが、)
山伏の姿にやつしてはおいでになりますが、
(あなたがたはきっとしゅてんどうじをたいじするために、)
あなた方はきっと酒呑童子を退治するために、
(きょうとからおくだりになったかたがたでしょう。)
京都からお下りになった方々でしょう。
(さあ、これからわたくしどもがこのやまのごあんないをいたしますから、)
さあ、これからわたくしどもがこの山の御案内をいたしますから、
(どうぞあのおにをたいじして、)
どうぞあの鬼を退治して、
(わたくしどものかたきをいっしょにうっていただきとうございます。」)
わたくしどもの敵をいっしょに討っていただきとうございます。」
(といいました。)
といいました。
(らいこうはそれをきいてやっとあんしんしました。)
頼光はそれを聞いてやっと安心しました。
(そしてしばらくこやのなかにはいってあしのつかれをやすめました。)
そしてしばらく小屋の中に入って足の疲れをやすめました。