闇の結婚相談所 5

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(やまもときしゃとのやくそくのひまでのこりいちにちとなったところで)

山本記者との約束の日まで残り1日となったところで

(やましたはあいしゃのかいえんにのりこまつざかとうげへとむかったのであった。)

山下は愛車のカイエンに乗り小松坂峠へと向かったのであった。

(「41ねんめのしんじつ-うちやまじゅんいちろうがつたえたかったこと」やまもとゆうきちょ)

「41年目の真実-内山潤一郎が伝えたかったこと」山本祐樹著

(あうまえに、やまもときしゃがかいたほんは、とりあえずじゅくどくしたといえる)

会う前に、山本記者が書いた本は、とりあえず熟読したといえる

(れべるではないけれども、ひととおりぺーじをぺらぺらとよんではみた。)

れべるではないけれども、一通りページをペラペラと読んでは見た。

(「じこがおおいとんねるね、なるほどね。まあにわかにしんじがたいとこでは)

「事故が多いトンネルね、なるほどね。まあにわかに信じがたいとこでは

(あるけれどね。」とはんしんはんぎになりながら、しゅっきんまえにどらいぶがてらに)

あるけれどね。」と半信半疑になりながら、出勤前にドライブがてらに

(むかうことにしたのだった。)

向かうことにしたのだった。

(みたかんじはいたってふつうのとんねるのようにみえた。)

見た感じはいたって普通のトンネルのように見えた。

(とんねるにいりぐちふきんにかいてあったかんばんにやましたはおもわずめがはいった。)

トンネルに入口付近に書いてあった看板に山下は思わず目が入った。

(「もうしなないでじゅんいちろう」)

「もう死なないで潤一郎」

(もうししなないでじゅんいちろう・・・?)

もうし死なないで潤一郎・・・?

(しんでいるのになんで「もうししなないで」なんだ?いみがわからない。)

死んでいるのに何で「もうし死なないで」なんだ?意味が分からない。

(そのいっぽうでじゅんいちろうとはこのとんねるにりんせつするきゅうどうでなくなった)

その一方で潤一郎とはこのトンネルに隣接する旧道で亡くなった

(うちやまのことなのだろうか。だとしたら、あんなかんばんをせっちしたのは)

内山のことなのだろうか。だとしたら、あんな看板を設置したのは

(いったいだれなんだ?ふふん、はなでわらいながらおれさまがもつけいさつかんのぱわーを)

いったい誰なんだ?フフン、鼻で笑いながら俺様が持つ警察官のパワーを

(つかっていみふめいなかんばんをとりはらってやる、とおもいながら)

使って意味不明な看板を取り払ってやる、と思いながら

(はんどるをにぎっていたのであった。)

ハンドルを握っていたのであった。

(しゅっきんじかんどおりにやましたがけいじかのおふぃすにあらわれると)

出勤時間通りに山下が刑事課のオフィスに現れると

(すぐのうとみとあるばしょにむかった。)

すぐ納富とある場所に向かった。

など

(そこはくるめべいだいしょないにある、かこのじけんやじこのちょうさしょるいが)

そこは久留米第署内にある、過去の事件や事故の調査書類が

(ねむるしょこだった。)

眠る書庫だった。

(「おれたちはまだこのれんぞくさつじんじけんのがいようどころかうちやまがおこしたとされる)

「俺たちはまだこの連続殺人事件の概要どころか内山が起こしたとされる

(じけんにすらふれられていない。うちやまがかんよしたであろうぜいきんのおうりょうぎわくもふくめ)

事件にすら触れられていない。内山が関与したであろう税金の横領疑惑も含め

(あらためてとうじのしりょうをみつめなおしてみよう」)

改めて当時の資料を見つめなおしてみよう」

(のうとみのひとこえに、やましたは「わかりました。いっしょにみてみましょう」)

納富の一声に、山下は「わかりました。一緒に見て見ましょう」

(といってしょこへいくのであった。)

と言って書庫へ行くのであった。

(しょこのなかはさっぷうけいで、たなにおかれてあるぼっくすにはじけんなのかじこなのかを)

書庫の中は殺風景で、棚に置かれてあるボックスには事件なのか事故なのかを

(くべつしたものがはいっている。そこから1979ねんのじけんじこを)

区別したものが入っている。そこから1979年の事件・事故を

(さがすのにじかんがかかった。)

探すのに時間がかかった。

(「じけんじことくべつしてくれるのはありがたいんですけど)

「事件・事故と区別してくれるのはありがたいんですけど

(せめてねんだいべつにわけてくれないとこまりますね」)

せめて年代別に分けてくれないと困りますね」

(のうとみは「まあ、まあ、しょこをせいりするひとがいないからこうなる)

納富は「まあ、まあ、書庫を整理する人がいないからこうなる

(しょうがない。1979ねんにおきたじけんをまずはしらべてぴっくあっぷしよう」)

しょうがない。1979年に起きた事件を先ずは調べてピックアップしよう」

(ときりだしたのだった。)

と切り出したのだった。

(かこのしょるいをしらべることに3じかんはけいかした。)

過去の書類を調べる事に3時間は経過した。

(きょうみぶかいものをはっけんしたのだった。)

興味深いものを発見したのだった。

(「ぜいきんのようりょうぎわくについてのちょうさ」)

「税金の容量疑惑についての調査」

(よくよくひづけをみたら、1979ねんの8がつ1にちのできごとである。)

よくよく日付を見たら、1979年の8月1日の出来事である。

(「おさめられたしみんぜいのうちのいちぶがおうりょうされているかもしれない。)

「納められた市民税のうちの一部が横領されているかもしれない。

(どうかしらべにきてほしい」)

どうか調べに来てほしい」

(つうほうしゃのたけだゆりこのいっぽうにより、うごくことにした。)

通報者の武田百合子の一方により、動くことにした。

(おさめられたしみんぜいのがくときんこにねむるがくにおおきなさがくがしょうじているかいなかを)

納められた市民税の額と金庫に眠る額に大きな差額が生じているか否かを

(しらべるために、じょうしのおかやまはるおかちょう、そしてまどぐちぎょうむをいっている)

調べるために、上司の岡山春生課長、そして窓口業務を行っている

(うちやまじゅんいちろうとそうばあいにもしょへにんいどうこうをもとめてもらった。)

内山潤一郎と相場愛にも署へ任意同行を求めてもらった。

(「のうとみさん、これ・・・れいのおうりょうぎわくにまつわるちょうさしょるいですよ。きっと。」)

「納富さん、これ・・・例の横領疑惑にまつわる調査書類ですよ。きっと。」

(やましたがみつけると、のうとみが「これはじゅうようだ」といってじゅくどくしはじめた。)

山下が見つけると、納富が「これは重要だ」と言って熟読し始めた。

(しかし、かんじんのじじょうちょうしゅのけっかがあいまいなものだった。)

しかし、肝心の事情聴取の結果が曖昧なものだった。

(おかやまかちょうは「しみんのしんらいをうらぎるようなことはしません」といいだすと)

岡山課長は「市民の信頼を裏切るようなことはしません」と言い出すと

(そうばもおかやまかちょうとおなじ「しみんがおさめてくれたぜいきんをしようのために)

相場も岡山課長と同じ「市民が納めてくれた税金を私用のために

(つかったりはしません」とひていしたのであった。)

使ったりはしません」と否定したのであった。

(おなじくたけだも「わたしがこれではまずいとおもってけいさつにつうようしました。)

同じく武田も「わたしがこれではまずいと思って警察に通用しました。

(むろんおうりょうしたのはわたしではなくほかのだれかです」)

無論横領したのはわたしではなく他の誰かです」

(といいきったのだがうちやまはちがった。)

と言い切ったのだが内山は違った。

(うちやまはじじょうをきかれると、「もくひしたい」といいだして)

内山は事情を聴かれると、「黙秘したい」と言い出して

(それからいっさいなにもくちをひらくことなく、けいじが「きみがはんにんなのか?」)

それから一切何も口を開くことなく、刑事が「君が犯人なのか?」

(とのといにやっとくちがひらき、「けいじさん、ぼくがはんにんならけいさつにどうどうと)

との問いにやっと口が開き、「刑事さん、僕が犯人なら警察に堂々と

(きたりしませんよ」というにとどまりけっきょくけいさつのそうさけっかとしては)

来たりしませんよ」というにとどまり結局警察の捜査結果としては

(「うちやまがあやしい」というけっかにおわり、それがますこみめでぃあにも)

「内山が怪しい」という結果に終わり、それがマスコミメディアにも

(つたわったけっかが8がつ6にちのちょうかんをにぎわせるけっかにつながったのであろう。)

伝わった結果が8月6日の朝刊を賑わせる結果につながったのであろう。

(そのときのきじものこっているなあ。)

その時の記事も残っているなあ。

(「きえたぜいきんはどこに?」)

「消えた税金は何処に?」

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