闇の結婚相談所 9

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問題文

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(やまもとのはなしにあるぎもんがうまれた。)

山本の話にある疑問が生まれた。

(「なんで、こじんであるうちやまとはなしができたんですか?)

「何で、故人である内山と話が出来たんですか?

(やましたきしゃはしゃーまんだったんですか?」)

山下記者はシャーマンだったんですか?」

(やましたのしつもんにたいしてやまもとはこたえた。)

山下の質問に対して山本は答えた。

(「やましたさんにれいのうりょくはないとおもいますよ。ただやましたさんはいちどぎもんに)

「山下さんに霊能力はないと思いますよ。ただ山下さんは一度疑問に

(おもったことはついきゅうをしたくなりがちなしょうぶんといいますかね)

思ったことは追及をしたくなりがちな性分といいますかね

(とにかくしゅうやおしまず、しんじつをもとめたくなりがちなひとだったのは)

とにかく終夜惜しまず、真実を求めたくなりがちな人だったのは

(まちがいのないじじつです。そのかていで、おそらくですが)

間違いのない事実です。その過程で、恐らくですが

(うちやまのごーすととせっしょくするきかいがあったんだとおもいますよ。)

内山のゴーストと接触する機会があったんだと思いますよ。

(まあぼくもかくしんをもっていえるわけではないのですが)

まあ僕も確信を持って言えるわけではないのですが

(きゅうどうならうちやまのごーすとがあらわれてもふしぎではないとおもいますんで)

旧道なら内山のゴーストが現れても不思議ではないと思いますんで

(「しんれいげんしょうのしんぎをたしかめたい」といっていました。)

「心霊現象の真偽を確かめたい」と言っていました。

(きけば、あのこまつさかとんねるでしょうとつじこすんぜんの)

聞けば、あの小松坂トンネルで衝突事故寸前の

(じこをおこしたらしくってですね。)

事故を起こしたらしくってですね。

(そのときにめのまえにりょううでをあげるだんせいのすがたがみえたらしく)

そのときに目の前に両腕をあげる男性の姿が見えたらしく

(あいてのだんせいもまたじぶんのくるまにむかってはしってっくるだんせいをさけようと)

相手の男性もまた自分の車に向かって走ってっ来る男性を避けようと

(したそうなんです。あのとんねるにはぼくたちのしゅざいだけでも)

したそうなんです。あのトンネルには僕たちの取材だけでも

(そういったじこがたたあってじもとのひじょうにゆうめいなうわさばなしのようです」)

そういった事故が多々あって地元の非常に有名な噂話のようです」

(「「きっとやましたさんのことだから、「しんれいげんしょうについて」というのに)

「「きっと山下さんの事だから、「心霊現象について」というのに

(ひじょうにつよいしゅうちゃくしんをもって、めいめいはくはくにしたいというのもあったでしょうから)

非常に強い執着心を持って、明々白々にしたいというのもあったでしょうから

など

(ぼくといっしょになってこうどうするよりもひとりになってこうどうしてでも)

僕と一緒になって行動するよりも一人になって行動してでも

(しらべたいとおもうことがいろいろとではじめたんだとおもいます。)

調べたいと思うことが色々と出始めたんだと思います。

(さいごのやましたさんはだれがみてもおかしかったんです。)

最後の山下さんは誰が見てもおかしかったんです。

(やましたさんがしぬまえにさつえいされたしゃしんをぼくはのこしているんですけど)

山下さんが死ぬ前に撮影された写真を僕は残しているんですけど

(しんれいすぽっととしてゆうめいなきゅうひかりのもりみちでさつえいされたやましたさんのはいごに)

心霊スポットとして有名な旧光ノ森道で撮影された山下さんの背後に

(うつるかげがじょじょにちかづいているしゃしんをみてぼくはしんじがたかったのですが)

映る影が徐々に近づいている写真を見て僕は信じがたかったのですが

(このよにはめにみえないもののそんざいがあるのだなとおもいました。)

この世には目に見えないものの存在があるのだなと思いました。

(まあぼくたちがいったこういは、ぶちょうのきょようはんいをあきらかに)

まあ僕たちが行った行為は、部長の許容範囲を明らかに

(こえてしまっているのはいうまでもないじじつでありますので)

超えてしまっているのは言うまでもない事実でありますので

(ぼくがやましたさんやのうとみさんにできることはこのきゅうひかりのもりみちでさつえいされたしゃしんと)

僕が山下さんや納富さんに出来ることはこの旧光ノ森道で撮影された写真と

(きゅうこまつさかみちでさつえいされたやましたさんのじどりのあきらかにふしぜんなしゃしん)

旧小松坂道で撮影された山下さんの自撮りの明らかに不自然な写真

(しぬちょくぜんまでかきつづったのーとぐらいです。)

死ぬ直前まで書き綴ったノートぐらいです。

(あとはしゅっぱんにこぎつけられたやましたさんのしゅざいしゅきぐらいですかね。)

あとは出版にこぎつけられた山下さんの取材手記ぐらいですかね。

(これでじけんのしんそうをついきゅうできるのであれば)

これで事件の真相を追究できるのであれば

(ぼくはよろこんでおわたししたいとおもいます」)

僕は喜んでお渡ししたいと思います」

(やまもとからしゃしんをしぬまぎわまでかきつづったのーと)

山本から写真を死ぬ間際まで書き綴ったノート

(さらにしゅざいしゅきをあずかったやましたは)

さらに取材手記を預かった山下は

(「ありがとうございます。はんにんたいほのためにも、やましたさんがていきょうしてくださった)

「ありがとうございます。犯人逮捕のためにも、山下さんが提供してくださった

(しりょうはさんこうとしてつかわせていただきます」とおれいをいうと)

資料は参考として使わせていただきます」とお礼を言うと

(やましたとのうとみはたちあがり、やましたがおかいけいをすませて)

山下と納富は立ち上がり、山下がお会計を済ませて

(ふたりはみせをあとにしたのであった。)

二人は店を後にしたのであった。

(ごからやまもとがなにかいいたそうに、ふたりのあとをおってきた。)

後から山本が何か言いたそうに、二人の後を追ってきた。

(「はあ、はあ、さすがけいじさん。あしがぴゅーまのようにはやくって)

「はあ、はあ、さすが刑事さん。足がピューマのように速くって

(たいじゅう95kgのぼくのきょたいではおいつくのがやっとでしたよ」)

体重95kgの僕の巨体では追いつくのがやっとでしたよ」

(ふたりはおもわずがくぜんとしてしまったのだった。)

二人は思わず愕然としてしまったのだった。

(「やましたさんがじゅうにしちょうかいようでかろうししたというのはきいています。)

「山下さんが十二指腸潰瘍で過労死したというのは聞いています。

(でもそれがしいんとはおもえません。)

でもそれが死因とは思えません。

(それがりゆうでびょういんにいけなければいけないのにてきせつなしんりょうをうけることなく)

それが理由で病院に行けなければいけないのに適切な診療を受けることなく

(かたよったえいようせっしゅになっていたのはまちがいないでしょう)

偏った栄養摂取になっていたのは間違いないでしょう

(ふつかかんとんねるにとじこもっていたのでまともなすいぶんがとれず)

二日間トンネルに閉じこもっていたのでまともな水分が摂れず

(だっすいしょうじょうをおこしたというのもわかります。)

脱水症状を起こしたというのも分かります。

(しかし、しゅざいをかいししてから7にちごにしぬなんてありえますか?)

しかし、取材を開始してから7日後に死ぬなんてあり得ますか?

(いくらやましたさんのねんれいが37さいとはいえ、またりこんしてからよんかげつのつきひが)

いくら山下さんの年齢が37歳とはいえ、また離婚してから4か月の月日が

(たっていたとしても、しゅざいをかいししてからたいちょうがきゅうへんするっていうのはどう)

経っていたとしても、取材を開始してから体調が急変するっていうのはどう

(かんがえてもありえないはなしです。ぼくがいうのもあれですけど)

考えてもあり得ない話です。僕がいうのもあれですけど

(もういちどやましたさんのしいんをけんしょうすべきです」)

もう一度山下さんの死因を検証すべきです」

(やまもとのうったえに、のうとみは「わかりました、それもふくめてけんしょうしましょう」)

山本の訴えに、納富は「わかりました、それも含めて検証しましょう」

(というにとどまった。)

というにとどまった。

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