無言の圧力(法王の正位置)
タロットカードを題材にした、オリジナル小説です
6枚目のカード、法王の正位置との話です。
面白いと思ってもらえたり、カードのことを知っていただけると嬉しいです!
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問題文
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(「・・・・・・」)
「・・・・・・」
(まただ、またかれはめでなにかをかたっている。)
まただ、また彼は目で何かを語っている。
(かれはひつようさいていげんのことしかはなさない、かわりにめでかたるのである。)
彼は必要最低限の事しか話さない、代わりに目で語るのである。
(しゅうしむごんのかれのなは「ほうおう」のせいいち、かーどばんごうは5で)
終始無言の彼の名は『法王』の正位置、カード番号は5で
(おもないみは「ただしさ・ひみつしゅぎ・けいかくてき」など。)
主な意味は『正しさ・秘密主義・計画的』など。
(このただしさとは「せいしんてきただしさ」をあらわす。)
この正しさとは「精神的正しさ」を表す。
(「・・・・・・」)
「・・・・・・」
(「あの・・・・・・なに?)
「あの・・・・・・何?
(いやね、さすがにいってくれないとわからないから!」)
いやね、流石に言ってくれないと分からないから!」
(「・・・・・・」)
「・・・・・・」
(ひっしにこんがんするも、やはりかわらずむごんのまま。)
必死に懇願するも、やはり変わらず無言のまま。
(しかたなくわたしは、じっとかれのめをみた。)
仕方なく私は、じっと彼の目を見た。
(「・・・・・・」)
「・・・・・・」
((しなければならないことをほうちしていったいなにになるというのだ。)
(しなければならないことを放置して一体何になるというのだ。
(さっさとさぎょうにもどれ))
さっさと作業に戻れ)
(おそらくだが、こういうことをいっているようなきがする。)
恐らくだが、こういうことを言っているような気がする。
(しかしこれくらいのことなら、くちにだしてくれてもいいのではないだろうか。)
しかしこれくらいのことなら、口に出してくれてもいいのではないだろうか。
(そもそもきょうじゅうにしなければいけないことなどあっただろうか・・・・・・)
そもそも今日中にしなければいけないことなどあっただろうか・・・・・・
(「あの、しなきゃいけないこととかなにかあったっけ?」)
「あの、しなきゃいけない事とか何かあったっけ?」
(「・・・・・・」)
「・・・・・・」
など
((いわれなければおもいだすこともできないとは、あさはかなあたまのもちぬしよ))
(言われなければ思い出すこともできないとは、浅はかな頭の持ち主よ)
(「・・・・・・そもそもいってないでしょう!)
「・・・・・・そもそも言ってないでしょう!
(だいたいね、わたしだってこのかいしゃくであってるかわからないままでかいわしてるの!)
大体ね、私だってこの解釈であってるかわからないままで会話してるの!
(それにはんのうしてくれないと、かいわがせいりつしてるかもわからないんだけど!」)
それに反応してくれないと、会話が成立してるかも分からないんだけど!」
(わたしがそういったしゅんかん、ほんのわずかではあったが、かれのひょうじょうにへんかがあった。)
私がそう言った瞬間、ほんの僅かではあったが、彼の表情に変化があった。
(こっかくをあげて、わらったのだ。)
骨格を上げて、笑ったのだ。
(「え、いまわらった・・・・・・?」)
「え、今笑った・・・・・・?」
(「・・・・・・」)
「・・・・・・」
(かれはこたえなかったが、たしかにわらった。)
彼は答えなかったが、確かに笑った。
(そのわらいはもしかするとわたしにたいするあわれみのわらいかもしれない。)
その笑いはもしかすると私に対する憐みの笑いかもしれない。
(それでもうれしいとおもえるのは、それだけふだんかれがわらわないからだ。)
それでも嬉しいと思えるのは、それだけ普段彼が笑わないからだ。
(あるじとしては、どんなりゆうでわらっていてもうれしいものである。)
主としては、どんな理由で笑っていても嬉しいものである。
(「・・・・・・」)
「・・・・・・」
((どうしようもないあるじだが、これはこれでおもしろい))
(どうしようもない主だが、これはこれで面白い)
(このときのかれがこうおもっていたことをしるのは、もうすこしさきのはなし。)
この時の彼がこう思っていたことを知るのは、もう少し先の話。