半七捕物帳 猫騒動8
岡本綺堂 半七捕物帳シリーズ 第12話
| 順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | kuma | 4014 | C | 4.2 | 95.1% | 419.7 | 1775 | 90 | 30 | 2026/03/14 |
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問題文
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(「どうもそのねこのばばあのしにざまがちっとへんじゃありませんかね」)
三
「どうもその猫のばばあの死に様がちっと変じゃありませんかね」
(ゆやくまのくまぞうはそのばんすぐにかんだのみかわちょうへいって、おやぶんのはんしちのまえで)
湯屋熊の熊蔵はその晩すぐに神田の三河町へ行って、親分の半七のまえで
(きょうききだしてきたねこばばのいっけんをほうこくした。はんしちはだまってきいていた。)
きょう聞き出して来た猫婆の一件を報告した。半七は黙って聴いていた。
(「おやぶん、どうです。へんじゃありませんかね」)
「親分、どうです。変じゃありませんかね」
(「むむ、ちっとへんだな。だが、てめえのあげてくるのにろくなことはねえ。)
「むむ、ちっと変だな。だが、てめえの挙げて来るのに碌なことはねえ。
(このしょうがつにもてめえのうちのにかいへくるきゃくのいっけんでとんでもねえあせを)
この正月にもてめえの家の二階へ来る客の一件で飛んでもねえ汗を
(かかせられたからな。うっかりゆだんはできねえ。まあ、もうちっと)
かかせられたからな。うっかり油断はできねえ。まあ、もうちっと
(ほじくってからおれのとこへもってこい。ねこばばだっていきているにんげんだ。)
掘(ほじ)くってから俺のとこへ持って来い。猫婆だって生きている人間だ。
(いつとんしをしねえともかぎらねえ」)
いつ頓死をしねえとも限らねえ」
(「ようがす、わっしもこんどはしんけんになって、このしょうがつのうめあわせをします」)
「ようがす、わっしも今度は真剣になって、この正月の埋め合わせをします」
(「まあ、うまくやってみてくれ」)
「まあ、うまくやって見てくれ」
(くまぞうをかえしたあとで、はんしちはかんがえた。くまぞうのいうこともばかにならない、)
熊蔵を帰したあとで、半七はかんがえた。熊蔵の云うことも馬鹿にならない、
(いえぬしのいこうとおおぜいのちからとで、ねこばばのうみのこよりもかわいがっていた)
家主の威光と大勢の力とで、猫婆の生みの子よりも可愛がっていた
(たくさんのねこどもをむたいにもぎとって、それをしばうらのうみのそこにしずめた。)
たくさんの猫どもを無体にもぎ取って、それを芝浦の海の底に沈めた。
(それからちょうどなのかめにねこばばがふいにしんだ。ねこのしゅうねんとか、)
それから丁度七日目に猫婆が不意に死んだ。猫の執念とか、
(なにかのいんねんとかいえばいうものの、そこにいっしゅのうたがいがないでもない。)
なにかの因縁とかいえば云うものの、そこに一種の疑いがないでもない。
(これはそそっかしいくまぞうひとりにまかせてはおかれないとおもった。)
これはそそっかしい熊蔵一人にまかせては置かれないと思った。
(かれはあくるあさすぐにあたごしたのくまぞうのうちをたずねた。)
彼はあくる朝すぐに愛宕下の熊蔵の家をたずねた。
(くまぞうのうちがゆやであることはまえにもいった。しかしあさがまだはやいので、)
熊蔵の家が湯屋であることは前にも云った。併し朝がまだ早いので、
(にかいにあがっているきゃくはなかった。くまぞうはだまってはんしちをにかいにあんないした。)
二階にあがっている客はなかった。熊蔵は黙って半七を二階に案内した。
など
(「たいそうおはようごぜえましたね。なにかごようですか」と、かれはこごえできいた。)
「大層お早うごぜえましたね。なにか御用ですか」と、彼は小声で訊いた。
(「じつはゆうべのいっけんできたんだが、なるほどかんがえてみるとちっとおかしいな」)
「実はゆうべの一件で来たんだが、なるほど考えてみるとちっとおかしいな」
(「おかしいでしょう」
「そこで、おめえはなにかにらんだことでもあるのか」)
「おかしいでしょう」
「そこで、おめえは何か睨んだことでもあるのか」
(「まだそこまではてがついていねえんです。なにしろ、きのうのゆうがた)
「まだ其処までは手が着いていねえんです。なにしろ、きのうの夕方
(ききこんだばかりですから」と、くまぞうはあたまをかいた。)
聞き込んだばかりですから」と、熊蔵は頭を搔いた。
(「ねこばばがまったくびょうきでしんだのならろんはねえが、もしそののうてんのきずに)
「猫婆がまったく病気で死んだのなら論はねえが、もしその脳天の傷に
(なにかいわくがあるとすれば、おめえはだれがやったとおもう」)
何か曰くがあるとすれば、おめえは誰がやったと思う」
(「いずれながやのやつらでしょう」)
「いずれ長屋の奴らでしょう」
(「そうかしら」と、はんしちはかんがえていた。「そのむすこというやつがおかしくねえか」)
「そうかしら」と、半七は考えていた。「その息子という奴がおかしくねえか」
(「でも、そのむすこというのはきんじょでもひょうばんのおやこうこうだそうですぜ」)
「でも、その息子というのは近所でも評判の親孝行だそうですぜ」
