オ32 絶対零度

(おんどのたんいにはいくつかあるが、)

温度の単位にはいくつかあるが、

(われわれがふだんつかっているせるしうすおんど（せし）は、)

我々が普段使っているセルシウス温度(セ氏)は、

(１きあつのじょうたいでみずのゆうてんを０ど、ふってんを１００どとし、)

1気圧の状態で水の融点を0℃、沸点を100℃とし、

(そのあいだを１００とうぶんしたものを１どとしている。)

その間を100等分したものを1℃としている。

(すいぎんおんどけいやあるこーるおんどけいは、)

水銀温度計やアルコール温度計は、

(さいかんちゅうのえきたいのねつぼうちょうをりようしたものであるが、)

細管中の液体の熱膨張を利用したものであるが、

(ねつぼうちょうりつはおんどによってことなる。)

熱膨張率は温度によって異なる。

(そこでけるびんきょうは、)

そこでケルビン卿は、

(ぶっしつのしゅるいにさゆうされないおんどをさだめるため、)

物質の種類に左右されない温度を定めるため、

(りそうきたい（あるごんやへりうむ）のねつぼうちょうをけいさん。)

理想気体(アルゴンやヘリウム)の熱膨張を計算。

(げんしやぶんしはたえずうんどうをしていて、)

原子や分子は絶えず運動をしていて、

(こうおんになるほどうんどうははげしく、)

高温になるほど運動は激しく、

(ていおんになるほどにぶくなり、)

低音になるほど鈍くなり、

(そしてりろんじょう、かんぜんにていしじょうたいとなる。)

そして理論上、完全に停止状態となる。

(そのぶっしつがていしするおんどがぜったいれいど＝０ｋで、)

その物質が停止する温度が絶対零度＝0Kで、

(このぜったいれいどをきじゅんとするおんどがぜったいおんどである。)

この絶対零度を基準とする温度が絶対温度である。

(ぜったいれいどは、せしではまいなす２７３．１５どとなる。)

絶対零度は、セ氏ではマイナス273.15℃となる。

(ぶんしやげんしがていしするので、)

分子や原子が停止するので、

(ぜったいれいどよりひくいおんどはそんざいしない。)

絶対零度より低い温度は存在しない。

(（こうおんはじょうげんなし）)

(高温は上限なし)