私の個人主義16

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(る、あなたがたはしゅじんで)

る、あなたがたは主人で

(ある、だからおとなしく)

ある、だからおとなしく

(しなくてはならない、と)

しなくてはならない、と

(こういおうとすればいわれ)

こう云おうとすれば云われ

(ないこともないでしょうが、)

ない事もないでしょうが、

(それはうわつらのれいしきにとどま)

それは上面の礼式にとどま

(ることで、せいしんにはなにのかんけい)

る事で、精神には何の関係

(もないいわばいんしゅうといった)

もない云わば因襲といった

(ようなものですから、てんで)

ようなものですから、てんで

(ぎろんにはならないのです。べつ)

議論にはならないのです。別

(のれいをあげてみますと、あな)

の例を挙げてみますと、あな

(たがたはきょうじょうでときどきせんせいから)

たがたは教場で時々先生から

(しかられることがあるでしょう。)

叱られる事があるでしょう。

(しかししかりっぱなしのせんせいがも)

しかし叱りっ放しの先生がも

(しよのなかにあるとすれば、そ)

し世の中にあるとすれば、そ

(のせんせいはむろんじゅぎょうをするしかく)

の先生は無論授業をする資格

(のないひとです。しかるかわりには)

のない人です。叱る代りには

(ほねをおっておしえてくれるにき)

骨を折って教えてくれるにき

(まっています。しかるけんりをもつ)

まっています。叱る権利をもつ

(せんせいはすなわちおしえるぎむを)

先生はすなわち教える義務を

など

(ももっているはずなのですから。)

ももっているはずなのですから。

(せんせいはきりつをただすため、ちつじょを)

先生は規律をただすため、秩序を

(たもつためにあたえられたけんりをじゅうぶん)

保つために与えられた権利を十分

(につかうでしょう。そのかわりその)

に使うでしょう。その代りその

(けんりとひきはなすことのできないぎむ)

権利と引き離す事のできない義務

(もつくさなければ、きょうしのしょくをつとめ)

も尽さなければ、教師の職を勤め

(おわせるわけにいきますまい。)

終せる訳に行きますまい。

(きんりょくについてもおなじことでありま)

金力についても同じ事でありま

(す。わたしのかんがえによると、せきにんをほぐし)

す。私の考によると、責任を解し

(ないきんりょくいえは、よのなかにあってな)

ない金力家は、世の中にあってな

(らないものなのです。そのわけをいち)

らないものなのです。その訳を一

(くちにおはなしするとこうなります。)

口にお話しするとこうなります。

(きんせんというものはしごくちょうほうなも)

金銭というものは至極重宝なも

(ので、なにへでもじゆうじざいにゆうずうが)

ので、何へでも自由自在に融通が

(きく。たとえばいまわたしがここで、そうば)

利く。たとえば今私がここで、相場

(をしてじゅうまんえんもうけたとすると、その)

をして十万円儲けたとすると、その

(じゅうまんえんでかおくをたてることもできるし、)

十万円で家屋を立てる事もできるし、

(しょせきをかうこともできるし、またはかりゅう)

書籍を買う事もできるし、または花柳

(しゃかいをにぎわわすこともできるし、つまり)

社界を賑わす事もできるし、つまり

(どんなかたちにでもかわっていくことができま)

どんな形にでも変って行く事ができま

(す。そのうちでもにんげんのせいしんをかう)

す。そのうちでも人間の精神を買う

(しゅだんにしようできるのだからおそろしいで)

手段に使用できるのだから恐ろしいで

(はありませんか。すなわちそれをふりま)

はありませんか。すなわちそれをふりま

(いて、にんげんのとくぎしんをかいしめる、すな)

いて、人間の徳義心を買い占める、すな

(わちそのひとのたましいをだらくさせるどうぐとす)

わちその人の魂を堕落させる道具とす

(るのです。そうばでもうけたきんがとくぎてきひとし)

るのです。相場で儲けた金が徳義的倫

(りてきにおおきないりょくをもってはたらきらきえる)

理的に大きな威力をもって働らき得る

(とすれば、どうしてもふつごうなおうようと)

とすれば、どうしても不都合な応用と

(いわなければならないかとおもわれます。)

云わなければならないかと思われます。

(おもわれるのですけれども、じっさいそのとおり)

思われるのですけれども、実際その通り

(にきんがかつどうするいじょうはいたしかたがない。)

に金が活動する以上は致し方がない。

(ただきんをしょゆうしているひとが、そうとうのとくぎ)

ただ金を所有している人が、相当の徳義

(こころをもって、それをどうぎじょうがいのないよ)

心をもって、それを道義上害のないよ

(うにつかいこなすよりほかに、じんしんのくさり)

うに使いこなすよりほかに、人心の腐

(はいをふせぐみちはなくなってしまうのです。)

敗を防ぐ道はなくなってしまうのです。

(それでわたしはきんりょくにはかならずせきにんがついて)

それで私は金力には必ず責任がついて

(まわらなければならないといいたくなりま)

廻らなければならないといいたくなりま

(す。じぶんはいまこれだけのとみのしょゆうしゃであ)

す。自分は今これだけの富の所有者であ

(るが、それをこういうほうめんにこうつかえ)

るが、それをこういう方面にこう使え

(ば、こういうけっかになるし、ああいうしゃ)

ば、こういう結果になるし、ああいう社

(かいにああもちいればああいうえいきょうがあると)

会にああ用いればああいう影響があると

(のみこむだけのけんしきをようせいするばかりで)

呑み込むだけの見識を養成するばかりで

(なく、そのけんしきにおうじて、せきにんをもって、)

なく、その見識に応じて、責任をもって、

(わがとみをしょちしなければ、よのなかにすま)

わが富を所置しなければ、世の中にすま

(ないというのです。いなじぶんじしんにもすむ)

ないと云うのです。いな自分自身にもすむ

(まいとい)

まいとい

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