私の個人主義15

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(それでわたしはつねからこうかんがえています。だいいちに)

それで私は常からこう考えています。第一に

(あなたがたはじぶんのこせいがはってんできるような)

あなたがたは自分の個性が発展できるような

(ばしょにしりをおちつけべく、じぶんとぴたりとあっ)

場所に尻を落ちつけべく、自分とぴたりと合っ

(たしごとをはっけんするまでまいしんしなければいっしょうの)

た仕事を発見するまで邁進しなければ一生の

(ふこうであると。しかしじぶんがそれだけのこせい)

不幸であると。しかし自分がそれだけの個性

(をそんちょうしえるように、しゃかいからゆるされるならば、)

を尊重し得るように、社会から許されるならば、

(たにんにたいしてもそのこせいをみとめて、かれらのけいこう)

他人に対してもその個性を認めて、彼らの傾向

(をそんちょうするのがりのとうぜんになってくるでしょう。)

を尊重するのが理の当然になって来るでしょう。

(それがひつようでかつただしいこととしかわたしにはみえま)

それが必要でかつ正しい事としか私には見えま

(せん。じぶんはてんせいみぎをむいているから、あいつ)

せん。自分は天性右を向いているから、あいつ

(がひだりをむいているのはけしからんというのは)

が左を向いているのは怪しからんというのは

(ふつごうじゃないかとおもうのです。もっともふくざつ)

不都合じゃないかと思うのです。もっとも複雑

(なぶんしのよってできあがったぜんあくとかじゃしょうとかい)

な分子の寄って出来上った善悪とか邪正とかい

(うもんだいになると、しょうしょうこみいったかいぼうのちからをかり)

う問題になると、少々込み入った解剖の力を借り

(なければなにとももうされませんが、そうしたもんだいの)

なければ何とも申されませんが、そうした問題の

(かんけいしてこないばあいもしくはかんけいしてもめんどうで)

関係して来ない場合もしくは関係しても面倒で

(ないばあいには、じぶんがたからじゆうをきょうゆうしてい)

ない場合には、自分が他から自由を享有してい

(るかぎり、ほかにもどうていどのじゆうをあたえて、どうとうに)

る限り、他にも同程度の自由を与えて、同等に

(とりあつかわなければならんこととしんずるよりほかに)

取り扱わなければならん事と信ずるよりほかに

(しかたがないのです。ちかごろじがとかじかくとかとなえ)

仕方がないのです。 近頃自我とか自覚とか唱え

など

(ていくらじぶんのかってなまねをしてもかまわないと)

ていくら自分の勝手な真似をしても構わないと

(いうふしるしにつかうようですが、そのなかにははなは)

いう符徴に使うようですが、その中にははなは

(だあやしいのがたくさんあります。かれらはじぶんの)

だ怪しいのがたくさんあります。彼らは自分の

(じがをあくまでそんちょうするようなことをいいながら、)

自我をあくまで尊重するような事を云いながら、

(たにんのじがにいたってはごうもみとめていないのです。)

他人の自我に至っては毫も認めていないのです。

(いやしくもこうへいのめをぐしせいぎのかんねんをもついじょうは、)

いやしくも公平の眼を具し正義の観念をもつ以上は、

(じぶんのこうふくのためにじぶんのこせいをはってんしていくと)

自分の幸福のために自分の個性を発展して行くと

(どうじに、そのじゆうをほかにもあたえなければすまないこと)

同時に、その自由を他にも与えなければすまない事

(だとわたしはしんじてうたがわないのです。われわれはたがじこ)

だと私は信じて疑わないのです。我々は他が自己

(のこうふくのために、おのれのこせいをかってにはってんするの)

の幸福のために、己れの個性を勝手に発展するの

(を、そうとうのりゆうなくしてぼうがいしてはならないので)

を、相当の理由なくして妨害してはならないので

(あります。わたしはなぜここにぼうがいというじをつかうか)

あります。私はなぜここに妨害という字を使うか

(というと、あなたがたはただしくぼうがいしえるちいに)

というと、あなたがたは正しく妨害し得る地位に

(しょうらいだつじんがおおいからです。あなたがたのうちには)

将来立つ人が多いからです。あなたがたのうちには

(けんりょくをもちいえるひとがあり、またきんりょくをもちいえるひとが)

権力を用い得る人があり、また金力を用い得る人が

(たくさんあるからです。がんらいをいうなら、ぎむの)

たくさんあるからです。 元来をいうなら、義務の

(ふちゃくしておらないけんりょくというものがよのなかにあろう)

附着しておらない権力というものが世の中にあろう

(はずがないのです。わたしがこうやって、たかいだんのうえ)

はずがないのです。私がこうやって、高い壇の上

(からあなたがたをみくだして、いちじかんなりにじかんなり)

からあなた方を見下して、一時間なり二時間なり

(わたしのいうことをせいしゅくにきいていただくけんりをほりゅうする)

私の云う事を静粛に聴いていただく権利を保留する

(いじょう、わたしのほうでもあなたがたをせいしゅくにさせるだけのせつ)

以上、私の方でもあなた方を静粛にさせるだけの説

(をのべなければすまないはずだとおもいます。よし)

を述べなければすまないはずだと思います。よし

(へいぼんなこうえんをするにしても、わたしのたいどなりようすなりが、)

平凡な講演をするにしても、私の態度なり様子なりが、

(あなたがたをしてれいをたださしむるだけのりっぱさをもっ)

あなたがたをして礼を正さしむるだけの立派さをもっ

(ていなければならんはずのものであります。ただ)

ていなければならんはずのものであります。ただ

(わたしはおきゃくであ)

私はお客であ

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