私の個人主義18

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(けっしてかんしょうがましいことをしません。だまってほっておくの)

けっして干渉がましい事をしません。黙って放っておくの

(です。そのかわりじいうんどうをやるかたでもちゃんとこころえてい)

です。その代り示威運動をやる方でもちゃんと心得てい

(て、むやみにせいふのめいわくになるようならんぼうははたらかないの)

て、むやみに政府の迷惑になるような乱暴は働かないの

(です。ちかごろじょけんかくちょうろんじゃといったようなものがむやみに)

です。近頃女権拡張論者と云ったようなものがむやみに

(ろうぜきをするようにしんぶんなどにみえていますが、あれはま)

狼藉をするように新聞などに見えていますが、あれはま

(あれいがいです。れいがいにしてはかずがおおすぎるといわれればそ)

あ例外です。例外にしては数が多過ぎると云われればそ

(れまでですが、どうもれいがいとみるよりほかにしかたがない)

れまでですが、どうも例外と見るよりほかに仕方がない

(ようです。よめにいかれないとか、しょくぎょうがみつからないと)

ようです。嫁に行かれないとか、職業が見つからないと

(か、またはむかししからようせいされた、おんなをそんけいするというき)

か、または昔しから養成された、女を尊敬するという気

(かぜにつけこむのか、なにしろあれはえいこくじんのへいぜいのたいどで)

風につけ込むのか、何しろあれは英国人の平生の態度で

(はないようです。めいがをやぶる、かんごくでだんじきしてごくちょうをこま)

はないようです。名画を破る、監獄で断食して獄丁を困

(らせる、ぎかいのべんちへしんたいをしばりつけておいて、わざ)

らせる、議会のベンチへ身体を縛りつけておいて、わざ

(わざそうぞうしくさけびたてる。これはいがいのげんしょうですが、こ)

わざ騒々しく叫び立てる。これは意外の現象ですが、こ

(とによるとおんなはなにをしてもおとこのほうでえんりょするからかまわな)

とによると女は何をしても男の方で遠慮するから構わな

(いといういみでやっているのかもわかりません。しかしま)

いという意味でやっているのかも分りません。しかしま

(あどういうりゆうにしてもへんそくらしいきがします。いっぱんの)

あどういう理由にしても変則らしい気がします。一般の

(えいこくかたぎというものは、いまおはなししたとおりぎむのかんねんを)

英国気質というものは、今お話しした通り義務の観念を

(はなれないていどにおいてじゆうをあいしているようです。そ)

離れない程度において自由を愛しているようです。 そ

(れでわたしはなにもえいこくをてほんにするといういみではないの)

れで私は何も英国を手本にするという意味ではないの

(ですけれども、ようするにぎむこころをもっていないじゆうはほん)

ですけれども、要するに義務心を持っていない自由は本

など

(とうのじゆうではないとかんがえます。というものは、そうした)

当の自由ではないと考えます。と云うものは、そうした

(わがままなじゆうはけっしてしゃかいにそんざいしえないからであ)

わがままな自由はけっして社会に存在し得ないからであ

(ります。よしそんざいしてもすぐたからはいせきされふみつぶされ)

ります。よし存在してもすぐ他から排斥され踏み潰され

(るにきまっているからです。わたしはあなたがたがじゆうにあ)

るにきまっているからです。私はあなたがたが自由にあ

(らんことをせつぼうするものであります。どうじにあなたがたが)

らん事を切望するものであります。同時にあなたがたが

(ぎむというものをなっとくせられんことをねがってやまないので)

義務というものを納得せられん事を願ってやまないので

(あります。こういういみにおいて、わたしはこじんしゅぎだとおおやけ)

あります。こういう意味において、私は個人主義だと公

(げんしてはばからないつもりです。このこじんしゅぎといういみ)

言して憚らないつもりです。 この個人主義という意味

(にごかいがあってはいけません。ことにあなたがたのよう)

に誤解があってはいけません。ことにあなたがたのよう

(なおわかいひとにたいしてごかいをふきこんではわたしがすみません)

なお若い人に対して誤解を吹き込んでは私がすみません

(から、そのへんはよくごちゅういをねがっておきます。じかんがせま)

から、その辺はよくご注意を願っておきます。時間が逼

(っているからなるべくぜんかんにせつめいいたしますが、こじんのより)

っているからなるべく単簡に説明致しますが、個人の自

(よしはせんこくおはなししたこせいのはってんじょうきわめてひつようなものであっ)

由は先刻お話した個性の発展上極めて必要なものであっ

(て、そのこせいのはってんがまたあなたがたのこうふくにひじょうなせき)

て、その個性の発展がまたあなたがたの幸福に非常な関

(かかりをおよぼすのだから、どうしてもほかにえいきょうのないかぎり、)

係を及ぼすのだから、どうしても他に影響のない限り、

(ぼくはひだりをむく、きみはみぎをむいてもさしつかえないくらいのじゆう)

僕は左を向く、君は右を向いても差支ないくらいの自由

(は、じぶんでもはじし、たにんにもふよしなくてはなるまい)

は、自分でも把持し、他人にも附与しなくてはなるまい

(かとかんがえられます。それがとりもなおさずわたしのいうこじんしゅ)

かと考えられます。それがとりも直さず私のいう個人主

(ぎなのです。きんりょくけんりょくのてんにおいてもそのとおりで、おれの)

義なのです。金力権力の点においてもその通りで、俺の

(すかないやつだからたたんでしまえとか、きにくい)

好かないやつだから畳んでしまえとか、気に喰

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