饅頭怖い
順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | しゅう | 1397 | G+ | 1.5 | 91.1% | 1284.2 | 1989 | 194 | 48 | 2024/11/11 |
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問題文
(まちでわかもののよりあいがありました。つぎからつぎへこわいものをいいあいました。)
町で若者の寄り合いがありました。次から次へ恐いものを言い合いました。
(「おれはへびがこわい。あのうごきかたがいやだ。」)
「おれは蛇が恐い。あの動き方が嫌だ。」
(「おれはたぬきがこわい。おばけにすがたをかえるから。」)
「おれは狸が恐い。お化けに姿を変えるから。」
(「おれはくもだ。くものすはねばねばする。」)
「おれはクモだ。クモの巣はねばねばする。」
(「おれはこうもりだ。よるとびやがる。」)
「おれはコウモリだ。夜飛びやがる。」
(「おれはけむしだ。はっぱのうらにかくれていやがる。」)
「おれは毛虫だ。葉っぱの裏に隠れていやがる。」
(「おれはありだ。いちれつになってうごきやがる。」)
「おれはアリだ。一列になって動きやがる。」
(みんなこわいものをはなすなかでひとりだけだまっているものがいました。)
みんな恐い物を話す中で一人だけ黙っているものがいました。
(「おい、まっちゃん。こわいものはないのかい。」)
「おい、松ちゃん。恐いものはないのかい。」
(「こわい! こわいもんなんかなにもないよ。」)
「恐い! 恐いもんなんか何もないよ。」
(「へびもくももおばけもこわくないんかい。」)
「蛇もクモもお化けも恐くないんかい。」
(「そんなものはこわくないよ。」)
「そんなものは恐くないよ。」
(「へび、そんなものはあたまがいたいとき、あたまにまきゃすずしくならあ。」)
「蛇、そんなものは頭が痛いとき、頭にまきゃ涼しくならあ。」
(「たぬき、おばけがでたら、りょうりして、あらってきれいにしてやらあ。」)
「たぬき、お化けが出たら、料理して、洗ってきれいにしてやらあ。」
(「くも、なっとうにまぜてかきまわしてやらあ。」)
「クモ、納豆に混ぜてかき回してやらあ。」
(「こうもり、かさにしてやらあ。」)
「コウモリ、傘にしてやらあ。」
(「けむし、ぼうをさしてはぶらしにてやらあ。」)
「毛虫、棒をさして歯ブラシにてやらあ。」
(ととつぜんはなすのをやめてしまった。)
と突然話すのを止めてしまった。
(「どうしたんだい。」)
「どうしたんだい。」
(「こわいものをおもいだしちゃった。」)
「恐いものを思い出しちゃった。」
(「それはなんだい。ぜひおしえてくれよ。」)
「それはなんだい。ぜひ教えてくれよ。」
(「まん、まんじゅうがこわい。」)
「まん、まんじゅうが恐い。」
(「まんじゅう、そりゃどういうどうぶつだい。」)
「まんじゅう、そりゃどういう動物だい。」
(「どうぶつじゃないんだ。みせでうっているものなんだ。)
「動物じゃないんだ。店で売っているものなんだ。
(ああおもいだしただけできもちわるくなる。」)
ああ思い出しただけで気持ち悪くなる。」
(かおいろがみるみるうちにわるくなってきた。)
顔色がみるみるうちに悪くなってきた。
(「ああ、すわってられない。となりのへやにふとんをしいてくれ。」)
「ああ、座ってられない。隣の部屋に布団をしいてくれ。」
(ゆかにはいると、とうとうもうふでかおをおおってしまいました。)
床に入ると、とうとう毛布で顔をおおってしまいました。
(これをみて、みんなはわらって、いたずらをすることにしました。)
これを見て、みんなは笑って、いたずらをすることにしました。
(すうにんがまちへでかけていろいろなまんじゅうをかってきました。)
数人が町へ出かけて色々なまんじゅうを買ってきました。
(さけまんじゅう、おんせんまんじゅう、そばまんじゅう、くりまんじゅう)
酒饅頭、温泉饅頭、蕎麦饅頭、栗饅頭
(あかまんじゅう、しろまんじゅう、そうしきまんじゅう、にくまんじゅういろいろです。)
赤饅頭、白饅頭、葬式饅頭、肉饅頭色々です。
(おぼんにまんじゅうをのせると、こっそりゆかにまくらもとにはこび、きがつくのをまちました。)
おぼんに饅頭を乗せると、こっそり床に枕元に運び、気がつくのを待ちました。
(「ねえ。まっちゃん。おきなよ。もうおひらきだよ。」)
「ねえ。松ちゃん。起きなよ。もうお開きだよ。」
(「わかったよ。おきるよ。でももうまんじゅうのことはいわないでくれよ。」)
「わかったよ。起きるよ。でももうまんじゅうのことは言わないでくれよ。」
(「わかったよ。もうはなさないよ。」)
「わかったよ。もう話さないよ。」
(おおきなさけびごえがきこえた。)
大きな叫び声が聞こえた。
(「うわ、まんじゅうだ。まんじゅうがいっぱいだ。」)
「うわ、まんじゅうだ。まんじゅうが一杯だ。」
(となりのへやのみんなはだいまんぞく。)
となりの部屋のみんなは大満足。
(「おいみんな、どうしてこんなことをするんだよ。やくそくしただろう。)
「おいみんな、どうしてこんなことをするんだよ。約束しただろう。
(まんじゅうこわい。まんじゅうこわい。」おおきなこえをあげればあげるほど、みんなおおよろこび。)
饅頭こわい。饅頭恐い。」大きな声をあげれば上げるほど、みんな大喜び。
(「うわ、さけまんじゅうだ。こわい、こわい。」)
「うわ、酒饅頭だ。恐い、恐い。」
(「うわ、くりまんじゅうだ。こわい、こわい。」)
「うわ、栗饅頭だ。恐い、恐い。」
(「うわ、まんじゅうこわい。おいし・・。こわい・・。」)
「うわ、饅頭恐い。おいし・・。こわい・・。」
(ようすのおかしいのにきがついてへやのなかをのぞいてみました。)
様子のおかしいのに気がついて部屋の中を覗いてみました。
(「うれしそうだぜ。まんじゅうくってるぜ。こりゃだまされた。)
「うれしそうだぜ。饅頭食ってるぜ。こりゃだまされた。
(ねえ、まっちゃん、いったいなにがこわいんだい。」)
ねえ、松ちゃん、一体何が恐いんだい。」
(「おいしいおちゃがこわい。」)
「おいしいお茶が恐い。」