星の王子さま 26② (30/32)

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プレイ回数1246難易度(4.0) 2823打 長文
たいせつなこと 2/3
サン=テグジュペリ作 内藤濯訳
順位 名前 スコア 称号 打鍵/秒 正誤率 時間(秒) 打鍵数 ミス 問題 日付
1 ヤス 6645 S+ 7.0 95.0% 401.0 2810 145 67 2024/04/13

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問題文

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(「こんやでいちねんになる。)

「今夜で一年になる。

(ぼくのほしは、きょねん、ぼくがおりてきたとこの、ちょうどまうえにくるよ・・・」)

ぼくの星は、去年、ぼくが降りてきたとこの、ちょうど真上にくるよ・・・」

(「ぼっちゃん、そりゃ、ありもしないこといってるんじゃないのかい、)

「ぼっちゃん、そりゃ、ありもしないこと言ってるんじゃないのかい、

(へびだの、まちあわせるばしょだの、ほしだのっていう、そのはなし・・・?)

ヘビだの、まちあわせる場所だの、星だのっていう、その話・・・?

(ね、そうだろ・・・」)

ね、そうだろ・・・」

(けれど、おうじさまは、ぼくがきいたことにはこたえないで、こういいました。)

けれど、王子さまは、ぼくがきいたことには答えないで、こういいました。

(「たいせつなことはね、めにみえないんだよ・・・」)

「たいせつなことはね、目に見えないんだよ・・・」

(「うん、そうだね・・・」)

「うん、そうだね・・・」

(「はなだっておんなじだよ。 もし、きみが、どこかのほしにあるはながすきだったら、)

「花だっておんなじだよ。 もし、君が、どこかの星にある花が好きだったら、

(よる、そらをみあげるたのしさったらないよ。)

夜、空を見上げるたのしさったらないよ。

(どのほしも、みんな、はなでいっぱいだからねえ」)

どの星も、みんな、花でいっぱいだからねえ」

(「うん、そうだね・・・」)

「うん、そうだね・・・」

(「みずだっておんなじさ。 きみがぼくにのませてくれたあのみずったら、)

「水だっておんなじさ。 きみがぼくに飲ませてくれたあの水ったら、

(くるまとつなで、くみあげたんで、おんがくをきくようだったね・・・。)

車と綱で、汲み上げたんで、音楽をきくようだったね・・・。

(ほら・・・うまいみずだったじゃないか」)

ほら・・・うまい水だったじゃないか」

(「うん、そうだね・・・」)

「うん、そうだね・・・」

(「よるになったら、ほしをながめておくれよ。)

「夜になったら、星をながめておくれよ。

(ぼくんちは、とてもちっぽけだから、どこにぼくのほしがあるのか、)

ぼくんちは、とてもちっぽけだから、どこにぼくの星があるのか、

(きみにみせるわけにはいかないんだ。)

きみに見せるわけにはいかないんだ。

(だけど、そのほうがいいよ。)

だけど、そのほうがいいよ。

など

(きみは、ぼくのほしを、ほしのうちの、どれかひとつだとおもってながめるからね。)

きみは、ぼくの星を、星のうちの、どれか一つだと思ってながめるからね。

(すると、きみは、どのほしも、ながめるのがすきになるよ。)

すると、きみは、どの星も、ながめるのが好きになるよ。

(ほしがみんな、きみのともだちになるわけさ。)

星がみんな、きみの友だちになるわけさ。

(それから、ぼく、きみにおくりものをひとつあげる・・・」)

それから、ぼく、きみにおくりものを一つあげる・・・」

(おうじさまは、またわらいました。)

王子さまは、また笑いました。

(「ぼっちゃん、ぼっちゃん、ぼく、そのわらいごえをきくのがすきだ」)

「ぼっちゃん、ぼっちゃん、ぼく、その笑い声をきくのが好きだ」

(「これが、ぼくの、いまいったおくりものさ。)

「これが、ぼくの、いまいったおくりものさ。

(ぼくたちがみずをのんだときと、おんなじだろう」)

ぼくたちが水を飲んだときと、おんなじだろう」

(「それ、どういうこと?」)

「それ、どういうこと?」

(「にんげんはみんな、ちがっためでほしをみてるんだ。)

「人間はみんな、ちがった目で星を見てるんだ。

(りょこうするひとのめからみると、ほしはあんないしゃなんだ。)

旅行する人の目から見ると、星は案内者なんだ。

(ちっぽけなひかりくらいにしかおもっていないひともいる。)

ちっぽけな光くらいにしか思っていない人もいる。

(がくしゃのひとたちのうちには、ほしをむずかしいもんだいにしているひともいる。)

学者の人たちのうちには、星をむずかしい問題にしている人もいる。

(ぼくのあったじつぎょうやなんかは、きんかだとおもってた。)

ぼくのあった実業屋なんかは、金貨だと思ってた。

(だけど、あいてのほしは、みんな、なんにもいわずにだまっている。)

だけど、あいての星は、みんな、なんにもいわずにだまっている。

(でも、きみには、ほしが、ほかのひととはちがったものになるんだ・・・」)

でも、きみには、星が、ほかの人とはちがったものになるんだ・・・」

(「それ、どういうこと?」)

「それ、どういうこと?」

(「ぼくは、あのほしのなかのひとつにすむんだ。)

「ぼくは、あの星の中の一つに住むんだ。

(そのひとつのほしのなかでわらうんだ。)

その一つの星のなかで笑うんだ。

(だから、きみがよる、ほしをながめたら、ほしがみんなわらってるようにみえるだろう。)

だから、きみが夜、星をながめたら、星がみんな笑ってるようにみえるだろう。

(すると、きみだけが、わらいじょうごのほしをみるわけさ」)

すると、きみだけが、笑い上戸の星をみるわけさ」

(そして、おうじさまは、またわらいました。)

そして、王子さまは、また笑いました。

(「それに、きみは、いまにかなしくなくなったらーーー)

「それに、きみは、いまに悲しくなくなったらーーー

(かなしいことなんか、いつまでもつづきゃしないけどねーーー)

悲しいことなんか、いつまでも続きゃしないけどねーーー

(ぼくとしりあいになってよかったとおもうよ。)

ぼくと知り合いになってよかったと思うよ。

(きみは、どんなときにも、ぼくのともだちなんだから、)

きみは、どんな時にも、ぼくの友だちなんだから、

(ぼくといっしょになってわらいたくなるよ。)

ぼくといっしょになって笑いたくなるよ。

(そして、たまには、そう、こんなふうに、へやのまどをあけて、)

そして、たまには、そう、こんなふうに、へやの窓をあけて、

(ああ、うれしい、とおもうこともあるよ・・・。)

ああ、うれしい、と思うこともあるよ・・・。

(そしたら、きみのともだちたちは、きみがそらをみあげながらわらってるのをみて、)

そしたら、きみの友だちたちは、きみが空を見上げながら笑ってるのを見て、

(びっくりするだろうね。 そのときは、)

びっくりするだろうね。 そのときは、

(<そうだよ、ぼくはほしをみると、いつもわらいたくなる> っていうのさ。)

<そうだよ、ぼくは星を見ると、いつも笑いたくなる> っていうのさ。

(そしたら、ともだちたちは、きみがきちがいになったんじゃないかっておもうだろう。)

そしたら、友だちたちは、君がきちがいになったんじゃないかって思うだろう。

(するとぼくは、きみにとんだいたずらしたことになるんだね・・・」)

するとぼくは、きみにとんだいたずらしたことになるんだね・・・」

(おうじさまは、またわらいました。)

王子さまは、また笑いました。

(「そうすると、ぼくはほしのかわりに、わらいじょうごのちっちゃいすずをたくさん、)

「そうすると、ぼくは星のかわりに、笑い上戸のちっちゃい鈴をたくさん、

(きみにあげたようなものだろうね・・・」)

きみにあげたようなものだろうね・・・」

(おうじさまは、またわらいました。)

王子さまは、また笑いました。

(が、やがてまた、まじめなかおになっていいました。)

が、やがてまた、まじめな顔になっていいました。

(「こんやはね、やってきちゃいけないよ」)

「今夜はね、やってきちゃいけないよ」

(「ぼく、きみのそばをはなれないよ」)

「ぼく、きみのそばをはなれないよ」

(「ぼく、びょうきになってるようなかおしそうだよ・・・)

「ぼく、病気になってるような顔しそうだよ・・・

(なんだか、いきてないようなかおをしそうだよ。)

なんだか、生きてないような顔をしそうだよ。

(うん、そうなんだ。 だから、そんなようす、)

うん、そうなんだ。 だから、そんなようす、

(みにきたって、しょうがないじゃないか・・・」)

見に来たって、しょうがないじゃないか・・・」

(「ぼく、きみのそば、はなれないよ」)

「ぼく、きみのそば、はなれないよ」

(そういってもおうじさまは、しんぱいそうなかおをしています。)

そういっても王子さまは、心配そうな顔をしています。

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