20 プラトン

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問題文

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(ぷらとんは、きげんぜん5せいきのあてねで)

プラトンは、紀元前5世紀のアテネで

(ゆうふくなかていにうまれた。かれのようなたちばのわかいあてねしみん)

裕福な家庭に生まれた。彼のような立場の若いアテネ市民

(はせいじかへのみちをすすむのがとうぜんとされていたが、ぷらとんは)

は政治家への道を進むのが当然とされていたが、プラトンは

(しそくらてすとおなじみちをえらんでてつがくしゃに)

師ソクラテスと同じ道を選んで哲学者に

(なった。)

なった。

(ぷらとんのてつがくてきちょさくはたいわへんとよばれ、ふたりいじょうの)

プラトンの哲学的著作は対話篇と呼ばれ、ふたり以上の

(とうじょうじんぶつがてつがくてきもんだいをぎろんするけいしきになっている。)

登場人物が哲学的問題を議論する形式になっている。

(たいわへんのたいはんでちゅうしんとなっているじんぶつはそくらてすだ。)

対話篇の大半で中心となっている人物はソクラテスだ。

(どのたいわへんにもぷらとんじしんがかたるばめんはないので、)

どの対話篇にもプラトン自身が語る場面はないので、

(けんきゅうしゃにとっては、ぷらとんがそくらてすにいわせたないよう)

研究者にとっては、プラトンがソクラテスに言わせた内容

(のうち、どれがぷらとんじしんのてつがくで、どれがそくらてすの)

のうち、どれがプラトン自身の哲学で、どれがソクラテスの

(じっさいのはつげんをしるしたぶぶんなのかが、もんだいとなっている。)

実際の発言を記した部分なのかが、問題となっている。

(おおくのけんきゅうしゃは、たいわへんのうちしょきのものはそくらてすの)

多くの研究者は、対話篇のうち初期のものはソクラテスの

(おしえをじじつどおりせいかくにきろくしており、あとにいくに)

教えを事実どおり正確に記録しており、後に行くに

(したがって、そくらてすはぷらとんのかんがえをだいべんする)

したがって、ソクラテスはプラトンの考えを代弁する

(そうさくじんぶつになっていったのだとかんがえている。)

創作人物になっていったのだと考えている。

(ぷらとんてつがくでもっともゆうめいなのがいであろんだ。)

プラトン哲学で最も有名なのがイデア論だ。

(いであとはちゅうしょうてきひぶっしつてきなもので、げんじつせかいのじぶつは、)

イデアとは抽象的・非物質的なもので、現実世界の事物は、

(このいであをもほうしているのだとぷらとんはかんがえた。)

このイデアを模倣しているのだとプラトンは考えた。

(もうひとつぷらとんてつがくでゆうめいなのが、ちしきのそうきせつだ。)

もうひとつプラトン哲学で有名なのが、知識の想起説だ。

など

(ぷらとんは、たましいはひぶっしつてきなもので、にくたいにやどるまえからそんざい)

プラトンは、魂は非物質的なもので、肉体に宿る前から存在

(しているとかんがえていた。にくたいにやどるいぜんのたましいはいであを)

していると考えていた。肉体に宿る以前の魂はイデアを

(しっていたが、かんかくてきちかくにまどわされたりせいげんされたり)

知っていたが、感覚的知覚に惑わされたり制限されたり

(することはなかった。ひとがなにかをしるというのは、)

することはなかった。人が何かを知るというのは、

(たましいがにくたいにやどるまえにしっていたことをそうきする)

魂が肉体に宿る前に知っていたことを想起する

(ことなのだというのが、ぷらとんのそうきせつである。)

ことなのだというのが、プラトンの想起説である。

(さらにぷらとんは、たましいをよくぼう)

さらにプラトンは、魂を欲望

((にくたいてきなよろこびをもとめる)、きがい(えいこうとめいよをもとめる)、)

(肉体的な喜びを求める)、気概(栄光と名誉を求める)、

(りせい(いであをりかいしようともとめる)というみっつのぶぶん)

理性(イデアを理解しようと求める)という三つの部分

(にわけた。たいわへん「こっか」でぷらとんは、たましいのただしい)

に分けた。対話篇『国家』でプラトンは、魂の正しい

(ありかたとはどういうものかを、ただしいたましいとただしいこっかとの)

あり方とはどういうものかを、正しい魂と正しい国家との

(はばひろいるいじてんをひきあいにだしてせつめいしている。)

幅広い類似点を引き合いに出して説明している。

(それによると、りそうてきなこっかには、たましいのみっつのぶぶんに)

それによると、理想的な国家には、魂の三つの部分に

(そうとうするかいきゅうがそんざいする。このさんかいきゅうは、たましいのさんぶぶんと)

相当する階級が存在する。この三階級は、魂の三部分と

(おなじようにちょうわのとれたかんけいをきずかなくてはならない。)

同じように調和のとれた関係を築かなくてはならない。

(そして、たましいのばあいもこっかのばあいも、りせいのぶぶんがちゅうしんと)

そして、魂の場合も国家の場合も、理性の部分が中心と

(なるべきだと、ぷらとんはかんがえていた。)

なるべきだと、プラトンは考えていた。

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