147　イエスの磔刑

(しけいをいいわたした。)

死刑を言い渡した。

(なぜ、これほどのきょっけいをいいわたしたのか、)

なぜ、これほどの極刑を言い渡したのか、

(そのりゆうはさかんにぎろんされている。)

その理由はさかんに議論されている。

(もっともひろくうけいれられているせつによると、)

最も広く受け入れられている説によると、

(いえすがせいじてきはんらんをせんどうする)

イエスが政治的反乱を扇動する

(のではないかとおそれたか、)

のではないかと恐れたか、

(それともたんにざんにんだったからだとかんがえられている。)

それとも単に残忍だったからだと考えられている。

(はんけつをくだしたりゆうはともかく、)

判決を下した理由はともかく、

(ぴらとはいえすを「ゆだやじんのおう」とよび、)

ピラトはイエスを「ユダヤ人の王」と呼び、

(かれをしょけいせよとめいじた。)

彼を処刑せよと命じた。

(いえすは、ろうからしょけいじょうであるごるごたのおかまで、)

イエスは、牢から処刑場であるゴルゴタの丘まで、

(４０きろいじょうのじゅうじかをじぶんで)

40キロ以上の十字架を自分で

(はこんでいかなくてはならなかった。)

運んでいかなくてはならなかった。

(これについては、よくいえすがじゅうじかをまるごと)

これについては、よくイエスが十字架を丸ごと

(はこんでいるようにえがかれることがおおいが、)

運んでいるように描かれることが多いが、

(じっさいにはこんだのはよこぼうだけだったはずだ。)

実際に運んだのは横棒だけだったはずだ。

(たてぼうはしょけいじょうのじめんにこていされていたからである。)

縦棒は処刑場の地面に固定されていたからである。

(ごるごたのおかはえるされむのこうがいにあり、)

ゴルゴタの丘はエルサレムの郊外にあり、

(しょけいされたものをすぐにまいそうするため)

処刑された者をすぐに埋葬するため

(ろーまとうきょくがつかっていたぼちだったものとおもわれる。)

ローマ当局が使っていた墓地だったものと思われる。

(いえすがじゅうじかにかけられているあいだ、)

イエスが十字架にかけられているあいだ、

(ありまたやのよせふがちかづき、)

アリマタヤのヨセフが近づき、

(さいごのばんさんでいえすがつかったはいで、)

最後の晩餐でイエスが使った杯で、

(したたりおちるいえすのちをうけた。)

滴り落ちるイエスの血を受けた。

(このはいは、せいはいとよばれている。)

この杯は、聖杯と呼ばれている。

(いえすがしぬと、よせふはいえすのいたいをおろし、)

イエスが死ぬと、ヨセフはイエスの遺体を降ろし、

(じぶんのはかにまいそうした。)

自分の墓に埋葬した。