吾輩は猫である17
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順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | りく | 5433 | B++ | 5.5 | 97.1% | 300.0 | 1679 | 49 | 24 | 2024/04/12 |
2 | スヌスムムリク | 5220 | B+ | 5.3 | 98.5% | 300.0 | 1590 | 24 | 22 | 2024/04/24 |
3 | sada | 3280 | D | 3.4 | 96.1% | 300.0 | 1025 | 41 | 14 | 2024/04/29 |
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問題文
(くるまやのくろはそのあとびっこになった。)
車屋の黒はその後びっこになった。
(わがはいがこはくよりもうつくしいとひょうしたかれのめにはめやにがいっぱいたまっている。ことに)
吾輩が琥珀よりも美しいと評した彼の眼には眼脂が一杯たまっている。ことに
(かれのこうたくあるけはだんだんいろがさめてぬけてくる。)
彼の光沢ある毛はだんだん色が褪めて抜けて来る。
(いちじるしくわがはいのちゅういをひいたのはかれのげんきのしょうちんとそのたいかくのわるくなったことで)
著るしく吾輩の注意を惹いたのは彼の元気の消沈とその体格の悪くなった事で
(ある。わがはいがれいのちゃえんでかれにあったさいごのひ、どうだといってたずねたら)
ある。吾輩が例の茶園で彼に逢った最後の日、どうだと云って尋ねたら
(「いたちのさいごっぺとさかなやのてんびんぼうにはこりごりだ」といった。)
「いたちの最後屁と魚屋の天秤棒には懲々だ」といった。
(あかまつのあいだににさんだんのこうをつづったこうようはむかしのゆめのごとくちってつくばいにちかく)
赤松の間にニ三段の紅を綴った紅葉は昔しの夢のごとく散ってつくばいに近く
(かわるがわるはなびらをこぼしたこうはくのさざんかものこりなくおちつくした。さんげんはんのみなみむきの)
代る代る花弁をこぼした紅白の山茶花も残りなく落ち尽した。三間半の南向の
(えんがわにふゆのひあしがはやくかたむいてこがらしのふかないひはほとんどまれになってから)
椽側に冬の日脚が早く傾いて木枯の吹かない日はほとんど稀になってから
(わがはいのひるねのじかんもせばめられたようなきがする。)
吾輩の昼寝の時間も狭められたような気がする。
(しゅじんはまいにちがっこうへいく。かえるとしょさいへたてこもる。ひとがくると、きょうしがいやだいやだ)
主人は毎日学校へ行く。帰ると書斎へ立て篭る。人が来ると、教師が厭だ厭だ
(という。すいさいがもめったにかかない。たかじやすたーぜもこうのうがないといって)
という。水彩画も滅多にかかない。タカジヤスターゼも効能がないといって
(やめてしまった。こどもはかんしんにやすまないでようちえんへかよう。かえるとしょうかを)
やめてしまった。小供は感心に休まないで幼稚園へかよう。帰ると唱歌を
(うたって、まりをついて、ときどきわがはいをしっぽでぶらさげる。)
歌って、鞠をついて、時々吾輩を尻尾でぶら下げる。
(わがはいはごちそうもくわないからべつだんふとりもしないが、まずまずけんこうでびっこにも)
吾輩は御馳走も食わないから別段肥りもしないが、まずまず健康でびっこにも
(ならずにそのひそのひをくらしている。ねずみはけっしてとらない。おさんはいまだに)
ならずにその日その日を暮している。鼠は決して取らない。おさんは未だに
(きらいである。なまえはまだつけてくれないが、よくをいってもさいげんがないからしょうがい)
嫌いである。名前はまだつけてくれないが、欲をいっても際限がないから生涯
(このきょうしのうちでむめいのねこでおわるつもりだ。)
この教師の家で無名の猫で終るつもりだ。