星の王子さま 4
順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | HAKU | 7394 | 光 | 7.6 | 97.2% | 515.5 | 3925 | 113 | 90 | 2024/11/13 |
2 | berry | 7034 | 王 | 7.1 | 98.1% | 539.9 | 3872 | 74 | 90 | 2024/11/08 |
3 | もっちゃん先生 | 4770 | B | 5.0 | 94.6% | 775.6 | 3921 | 221 | 90 | 2024/11/09 |
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問題文
(こうしてぼくは、 とてもじゅうようなふたつめのことをしった。)
こうして僕は、 とても重要なふたつ目のことを知った。
(おうじさまのこきょうのほしは、)
王子さまの故郷の星は、
(いっけんのいえよりほんのすこしおおきいぐらいでしかない、 ということを!)
一軒の家よりほんの少し大きいぐらいでしかない、 ということを!
(だが、それほどおどろきはしなかった。)
だが、それほど驚きはしなかった。
(ちきゅうとか、もくせい、かせい、きんせいのように、 なまえのあるおおきなわくせいのほかに、)
地球とか、木星、火星、金星のように、 名前のある大きな惑星のほかに、
(ぼうえんきょうでもみつけるのがたいへんなような ほんのちいさなほしも、)
望遠鏡でも見つけるのが大変なような ほんの小さな星も、
(なんびゃくとあるとしっていたからだ。)
何百とあると知っていたからだ。
(そんなほしを、てんもんがくしゃがはっけんすると、 なまえのかわりにばんごうをつける。)
そんな星を、天文学者が発見すると、 名前のかわりに番号をつける。
(そうしてたとえば、 <しょうわくせい325>などというふうによぶ。)
そうしてたとえば、 <小惑星325>などというふうに呼ぶ。
(おうじさまがやってきたほしは、 しょうわくせいb612だろうとぼくはおもう。)
王子さまがやってきた星は、 小惑星B612だろうと僕は思う。
(たしかなりゆうがいくつかあるのだ。)
たしかな理由がいくつかあるのだ。
(このしょうわくせいは1909ねんに、)
この小惑星は一九〇九年に、
(とるこのてんもんがくしゃによって、 ぼうえんきょうでいちどだけかんそくされた。)
トルコの天文学者によって、 望遠鏡で一度だけ観測された。
(そうしてそのてんもんがくしゃは、こくさいぶんがくかいぎで、)
そうしてその天文学者は、国際文学会議で、
(じぶんのはっけんについてりっぱなはっぴょうをおこなった。)
自分の発見についてりっぱな発表をおこなった。
(ところがそのときのふくそうのせいで、 だれもしんじてくれなかったのだ。)
ところがそのときの服装のせいで、 誰も信じてくれなかったのだ。
(おとなってそんなものだ。)
おとなってそんなものだ。
(そのご、しょうわくせいb612に、 めいよばんかいのこううんがおとずれた。)
その後、小惑星B612に、 名誉挽回の幸運が訪れた。
(とるこのどくさいしゃが、 こくみんによーろっぱふうのふくそうをきょうせいし、)
トルコの独裁者が、 国民にヨーロッパ風の服装を強制し、
(したがわなければしけいときめたのだ。)
従わなければ死刑と決めたのだ。
(そこで1920ねん、)
そこで一九二〇年、
(てんもんがくしゃはとてもせんれんされたすーつで、 もういちどはっぴょうをおこなった。)
天文学者はとても洗練されたスーツで、 もう一度発表をおこなった。
(するとこんどは、か れのいうことをぜんいんがみとめたのである。)
すると今度は、 彼のいうことを全員が認めたのである。
(しょうわくせいb612について、 こんなにくわしくはなしたり、)
小惑星B612について、 こんなにくわしく話したり、
(ばんごうまであかしたりするのは、 おとなたちのためだ。)
番号まで明かしたりするのは、 おとなたちのためだ。
(おとなはすうじがすきだから。)
おとなは数字が好きだから。
(あたらしいともだちのことをはなしても、おとなは、)
新しい友だちのことを話しても、おとなは、
(いちばんたいせつなことはなにもきかない。)
いちばんたいせつなことはなにも聞かない。
(「どんなこえをしてる?」とか)
「どんな声をしてる?」とか
(「どんなあそびがすき?」 「ちょうのこれくしょんをしてる?」)
「どんな遊びが好き?」 「蝶のコレクションをしてる?」
(といったことはけっしてきかず、)
と言ったことはけっして聞かず、
(「なんさい?」「なんにんきょうだい?」 「たいじゅうはなんきろ?」「おとうさんのしゅうにゅうは?」)
「何歳?」「何人きょうだい?」 「体重は何キロ?」「お父さんの収入は?」
(などときくのだ。)
などと聞くのだ。
(そうしてようやく、 そのこのことがわかったきになる。)
そうしてようやく、 その子のことがわかった気になる。
(もしおとなに)
もしおとなに
(「ばらいろのれんがでできた すごくきれいないえをみたよ。)
「バラ色のレンガでできた すごくきれいな家を見たよ。
(まどべにはぜらにうむがいっぱいさいていて、)
窓辺にはゼラニウムがいっぱい咲いていて、
(やねにははとがなんわもいるんだ・・・・・・」)
屋根にはハトが何羽もいるんだ……」
(とはなしても、 おとなはうまくそうぞうすることができない。)
と話しても、 おとなはうまく想像することができない。
(それにはこういわなくてはならないのだ。)
それにはこう言わなくてはならないのだ。
(「じゅうまんふらんのいえをみたよ!」)
「十万フランの家を見たよ!」
(するとおとなたちはかんせいをあげる。)
するとおとなたちは歓声をあげる。
(「それはすてきだろうね!」)
「それはすてきだろうね!」
(だから)
だから
(「おうじさまはかがやくばかりにかわいかったよ、 わらったんだよ、)
「王子さまは輝くばかりにかわいかったよ、 笑ったんだよ、
(ひつじをほしがってたよ。 だからおうじさまはいたんだ。)
ヒツジを欲しがってたよ。 だから王子さまはいたんだ。
(ひつじをほしがるのは、 そのひとがいるっていうしょうこだろ」)
ヒツジをほしがるのは、 その人がいるっていう証拠だろ」
(といっても、おとなたちはかたをすくめて、)
と言っても、おとなたちは肩をすくめて、
(あなたをこどもあつかいするだけだろう!)
あなたを子供あつかいするだけだろう!
(ところがもし「おうじさまはしょうわくせいb612からきたんだ」 といったなら、)
ところがもし「王子さまは小惑星B612から来たんだ」 と言ったなら、
(なっとくして、 あとはあれこれきかずにほっておいてくれるだろう。)
納得して、 あとはあれこれ聞かずにほっておいてくれるだろう。
(おとなってそんなものだ。)
おとなってそんなものだ。
(でもわるくおもってはいけない。)
でも悪くおもってはいけない。
(こどもはおとなにたいして、 ひろいこころをもってあげなくては。)
子どもはおとなに対して、 広い心を持ってあげなくては。
(でも、ぼくらはもちろん、)
でも、僕らはもちろん、
(いきるというのがどういうことかわかっているから、 ばんごうなんてかまわない!)
生きるというのがどういうことかわかっているから、 番号なんてかまわない!
(ぼくはこのものがたりを、 ほんとうはおとぎばなしのようにはじめたかったのだ。)
僕はこの物語を、 ほんとうはおとぎ話のように始めたかったのだ。
(こんなふうに。)
こんなふうに。
(<むかしむかし、ちいさなおうじさまがいた。)
<むかしむかし、小さな王子さまがいた。
(おうじさまは、 じぶんよりわずかにおおきいだけのほしにすんでいた。)
王子さまは、 自分よりわずかに大きいだけの星に住んでいた。
(そうして、ともだちがほしかった・・・・・・>)
そうして、友だちがほしかった……>
(いきるというのが どういうことかわかっているひとたちには、)
生きるというのが どういうことかわかっている人たちには、
(このほうが、 はるかにほんとうのことのようにかんじられただろう。)
このほうが、 はるかにほんとうのことのように感じられただろう。
(というのも、ぼくは、 このほんをかるがるしくよまれたくはないからだ。)
というのも、僕は、 この本を軽々しく読まれたくはないからだ。
(こうしておもいでをかたるのも、 ほんとうはとてもつらい。)
こうして思い出を語るのも、 ほんとうはとてもつらい。
(ぼくのともだちがひつじとともにいってしまってから、 もうろくねんにもなる。)
僕の友だちがヒツジとともに行ってしまってから、 もう六年にもなる。
(こうしてぼくがいまかいているのは、 かれをわすれないためなのだ。)
こうして僕が今書いているのは、 彼を忘れないためなのだ。
(ともだちをわすれてしまうのは、かなしいから。)
友だちを忘れてしまうのは、悲しいから。
(ともだちは、だれにでもいるわけではないから。)
友だちは、誰にでもいるわけではないから。
(そしてだれだって、)
そして誰だって、
(すうじにしかきょうみのない おとなになってしまうかもしれないから。)
数字にしか興味のない おとなになってしまうかもしれないから。
(えのぐばこといろえんぴつをかったのも、 そのためだ。)
絵の具箱と色えんぴつを買ったのも、 そのためだ。
(このとしでえをまたはじめるというのは、 たいへんなことだ。)
この年で絵をまた始めるというのは、 大変なことだ。
(とくにろくさいで、 なかがみえないぼあとみえるぼあをかいていらい、)
特に六歳で、 なかが見えないボアと見えるボアを描いて以来、
(なにひとつかいてみることのなかったものには!)
なにひとつ描いてみることのなかった者には!
(もちろん、 できるだけにているしょうぞうがをかこうと、)
もちろん、 できるだけ似ている肖像画を描こうと、
(これからもがんばってはみる。)
これからもがんばってはみる。
(でもうまくいくかどうかは、 あまりじしんがない。)
でもうまくいくかどうかは、 あまり自信がない。
(まあまあのがいちまいかけても、 つぎのはもうだめだったりするのだ。)
まあまあのが一枚描けても、 次のはもうだめだったりするのだ。
(おうじさまのせかっこうがまたむずかしい。)
王子さまの背かっこうがまたむずかしい。
(こっちのえではおおきすぎるし、 あっちのではちいさすぎる。)
こっちの絵では大きすぎるし、 あっちのでは小さすぎる。
(あのいしょうのいろにもまよってしまう。)
あの衣装の色にも迷ってしまう。
(こんなふう、あんなふうと、 どうかこうにかやってみる。)
こんなふう、あんなふうと、 どうかこうにかやってみる。
(それでもけっきょく、もっとだいじなどこかのぶぶんを、 まちがえてしまいそうだ。)
それでも結局、もっと大事などこかの部分を、 まちがえてしまいそうだ。
(でも、そこのところはかんべんしてほしい。)
でも、そこのところは勘弁してほしい。
(ぼくのともだちは、 せつめいというものをいちどもしてくれなかったのだから。)
僕の友だちは、 説明というものを一度もしてくれなかったのだから。
(たぶん、ぼくもじぶんとおなじだとおもったのだろう。)
たぶん、僕も自分と同じだと思ったのだろう。
(けれどぼくは、ざんねんながら、 きばこのなかのひつじをみることはできない。)
けれど僕は、残念ながら、 木箱のなかのヒツジを見ることはできない。
(たぶん、ぼくはもう、 おとなたちとたしょうおなじなのだろう。)
たぶん、僕はもう、 おとなたちと多少同じなのだろう。
(いつのまにかぼくも、 としをとってしまったにちがいない。)
いつのまにか僕も、 年をとってしまったにちがいない。