私の個人主義5

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問題文

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(わたしはがくしゅういんはらくだいした)

私は学習院は落第した

(が、もーにんぐだけはちゃく)

が、モーニングだけは着

(ていました。それよりほ)

ていました。それよりほ

(かにきるべきようふくはもっ)

かに着るべき洋服は持っ

(ていなかったのだからし)

ていなかったのだから仕

(ほうがありません。そのも)

方がありません。そのモ

(ーにんぐをきてどこへぎょう)

ーニングを着てどこへ行

(ったとおもいますか?その)

ったと思いますか?その

(じぶんはいまとちがってしゅうしょくの)

時分は今と違って就職の

(とはたいへんらくでした。どち)

途は大変楽でした。どち

(らをむいてもそうとうのくちは)

らを向いても相当の口は

(ひらいていたようにおもわれ)

開いていたように思われ

(るのです。つまりはひとが)

るのです。つまりは人が

(ふっていなためだったのでし)

払底なためだったのでし

(ょう。わたしのようなもので)

ょう。私のようなもので

(もこうとうがっこうと、こうとうしはん)

も高等学校と、高等師範

(からほとんどどうじにくちが)

からほとんど同時に口が

(かかりました。わたしはこうとう)

かかりました。私は高等

(がっこうへしゅうせんしてくれたさき)

学校へ周旋してくれた先

(やからにはんぶんしょうだくをあたえなが)

輩に半分承諾を与えなが

など

(ら、こうとうしはんのほうへもこう)

ら、高等師範の方へも好

(いかげんなあいさつをしてしま)

い加減な挨拶をしてしま

(ったので、ことがへんなぐあい)

ったので、事が変な具合

(にもつれてしまいました)

にもつれてしまいました

(。もともとわたしがわかいから)

。もともと私が若いから

(てぬかりやら、ふゆきとどきが)

手ぬかりやら、不行届が

(ちで、とうとうじぶんにたたり)

ちで、とうとう自分に祟

(ってきたとおもえばしかたが)

って来たと思えば仕方が

(ありませんが、よわらせら)

ありませんが、弱らせら

(れたことはじじつです。わたしは)

れた事は事実です。私は

(わたしのせんぱいなるこうとうがっこうの)

私の先輩なる高等学校の

(こさんのきょうじゅのところへよびつ)

古参の教授の所へ呼びつ

(けられて、こっちへくる)

けられて、こっちへ来る

(ようなことをいいながら、)

ような事を云いながら、

(ほかにもそうだんをされては、)

他にも相談をされては、

(なかにたったわたしがこまるとうん)

仲に立った私が困ると云

(ってけんせきされました。わたし)

って譴責されました。私

(はとしのわかいうえに、ばかの)

は年の若い上に、馬鹿の

(きもしゃくもちですから、いっそ)

肝癪持ですから、いっそ

(そうほうともことわってしまった)

双方とも断ってしまった

(らよいだろうとかんがえて、)

ら好いだろうと考えて、

(そのてつづきをやりはじめた)

その手続きをやり始めた

(のです。するとあるにっとう)

のです。するとある日当

(ときのこうとうがっこうちょう、いまでは)

時の高等学校長、今では

(たしかきょうとのりかだいがくちょう)

たしか京都の理科大学長

(をしているくはらさんから)

をしている久原さんから

(、ちょっとがっこうまできて)

、ちょっと学校まで来て

(くれというつうちがあった)

くれという通知があった

(ので、さっそくでかけて)

ので、さっそく出かけて

(みると、そのざにこうとうし)

みると、その座に高等師

(はんのこうちょうかのうじごろうさん)

範の校長嘉納治五郎さん

(と、それにわたしをしゅうせんして)

と、それに私を周旋して

(くれたれいのせんぱいがいて、)

くれた例の先輩がいて、

(そうだんはきまった、こっち)

相談はきまった、こっち

(にえんりょはいらないからこう)

に遠慮は要らないから高

(などしはんのほうへいったらこう)

等師範の方へ行ったら好

(かろうというちゅうこくです。)

かろうという忠告です。

(わたしはぎょうがかりじょういなだとは)

私は行がかり上否だとは

(いえませんからしょうだくのむね)

云えませんから承諾の旨

(をこたえました。がはらのなか)

を答えました。が腹の中

(ではやっかいなことになってし)

では厄介な事になってし

(まったとおもわざるをとくな)

まったと思わざるを得な

(かったのです。というも)

かったのです。というも

(のはいまかんがえるともったい)

のは今考えるともったい

(ないはなしですが、わたしはこうとう)

ない話ですが、私は高等

(しはんなどをそれほどあり)

師範などをそれほどあり

(がたくおもっていなかった)

がたく思っていなかった

(のです。かのうさんにはじめ)

のです。嘉納さんに始め

(てあったときも、そうあな)

て会った時も、そうあな

(たのようにきょういくしゃとして)

たのように教育者として

(がくせいのもはんになれという)

学生の模範になれという

(ようなちゅうもんだと、わたしには)

ような注文だと、私には

(とてもつとまりかねるから)

とても勤まりかねるから

(としゅんじゅんしたくらいでした)

と逡巡したくらいでした

(。かのうさんはじょうずなひとで)

。嘉納さんは上手な人で

(すから、いなそうしょうじきにだん)

すから、否そう正直に断

(わられると、わたしはますま)

わられると、私はますま

(すあなたにきていただき)

すあなたに来ていただき

(たくなったといって、わたし)

たくなったと云って、私

(をはなさなかったのです。)

を離さなかったのです。

(こういうわけで、みじゅくなわたし)

こういう訳で、未熟な私

(はそうほうのがっこうをかけじしよ)

は双方の学校を懸持しよ

(うなどというよくはりこんじょうは)

うなどという慾張根性は

(さらになかったにかかわら)

更になかったにかかわら

(ず、かんけいしゃにいらざるて)

ず、関係者に要らざる手

(かずをかけたあと、とうとう)

数をかけた後、とうとう

(こうとうしはんのほうへいくことに)

高等師範の方へ行く事に

(なりました。しかしきょういく)

なりました。しかし教育

(ものとしてえらくなりえるよ)

者として偉くなり得るよ

(うなしかくはわたしにさいしょから)

うな資格は私に最初から

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