ばくてりやの世界(旧仮名)萩原朔太郎

萩原朔太郎の「月に吠える」より「ばくてりやの世界」。
「やうに」「ひろがつてゐる」「たへがたく」など、ところどころ旧仮名遣いなのでご注意ください。
関連タイピング
-
短いので練習にピッタリ!
プレイ回数601歌詞かな356打 -
プレイ回数124長文2619打
-
プレイ回数199長文2829打
-
プレイ回数159長文2230打
-
プレイ回数3069長文1851打
-
学者の父を亡くした志保は、子供たちに手習いを教えている。
プレイ回数3751長文5261打 -
妻に頑なな大目付の夫・良平、結婚は失敗だと思い夫を拒む信乃。
プレイ回数2371長文3757打 -
プレイ回数99長文3196打
問題文
ふりがな非表示
ふりがな表示
(ばくてりやのあし、)
ばくてりやの足、
(ばくてりやのくち、)
ばくてりやの口、
(ばくてりやのみみ、)
ばくてりやの耳、
(ばくてりやのはな、)
ばくてりやの鼻、
(ばくてりやがおよいでいる。)
ばくてりやがおよいでゐる。
(あるものはじんぶつのたいないに、)
あるものは人物の胎内に、
(あるものはかいるいのないぞうに、)
あるものは貝るゐの内臓に、
(あるものはたまねぎのきゅうしんに、)
あるものは玉葱の球心に、
(あるものはふうけいのちゅうしんに。)
あるものは風景の中心に。
(ばくてりやがおよいでいる。)
ばくてりやがおよいでゐる。
(ばくてりやのてはさゆうじゅうもんじにはえ、)
ばくてりやの手は左右十文字に生え、
(てのつまさきがねのやうにわかれ、)
手のつまさきが根のやうにわかれ、
(そこからするどいつめがはえ、)
そこからするどい爪が生え、
(もうさいけっかんのたぐいはべたいちめんにひろがつている。)
毛細血管の類はべたいちめんにひろがつてゐる。
(ばくてりやがおよいでいる。)
ばくてりやがおよいでゐる。
(ばくてりやがせいかつするところには、)
ばくてりやが生活するところには、
(びょうにんのひふをすかすやうに、)
病人の皮膚をすかすやうに、
(べにいろのこうせんがうすくさしこんで、)
べにいろの光線がうすくさしこんで、
(そのぶぶんだけほんのりとしてみえ、)
その部分だけほんのりとしてみえ、
(じつに、じつに、かなしみたへがたくみえる。)
じつに、じつに、かなしみたへがたく見える。
など
(ばくてりやがおよいでいる。)
ばくてりやがおよいでゐる。