星の王子さま 9 (10/32)

順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | nasara | 3242 | E++ | 3.4 | 94.0% | 749.1 | 2594 | 165 | 54 | 2025/04/16 |
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問題文
(わたりどりたちが、ほかのほしにうつりすむのをみたおうじさまは、いいおりだとおもって、)
渡り鳥たちが、ほかの星に移り住むのを見た王子さまは、いいおりだと思って、
(ふるさとのほしをあとにしたのだとぼくはおもいます。)
ふるさとの星をあとにしたのだとぼくは思います。
(しゅっぱつのひのあさ、おうじさまは、じぶんのほしを、きちんとせいりしました。)
出発の日の朝、王子さまは、自分の星を、きちんと整理しました。
(ねんいりにかっかざんのすすはらいをしました。)
念入りに活火山のすすはらいをしました。
(そういえば、おうじさまは、かっかざんを、ふたつもっていました。)
そういえば、王子さまは、活火山を、二つ持っていました。
(ですから、あさのしょくじをあたためるには、たいそうべんりでした。)
ですから、朝の食事をあたためるには、たいそう便利でした。
(しかざんもひとつもっていました。 しかし、おうじさまもいっていましたとおり、)
死火山も一つもっていました。 しかし、王子さまもいっていましたとおり、
(それが、まったくばくはつしないものではないとはかぎらないのです。)
それが、まったく爆発しないものではないとはかぎらないのです。
(だから、おうじさまは、しかざんのすすはらいもしました。)
だから、王子さまは、死火山のすすはらいもしました。
(かざんというものは、よくすすはらいをしておきさえすれば、)
火山というものは、よくすすはらいをしておきさえすれば、
(ばくはつなんかしないで、しずかにきそくただしくけむりをはくものなのです。)
爆発なんかしないで、しずかに規則正しく煙をはくものなのです。
(かざんのばくはつは、えんとつのひとかわりありません。)
火山の爆発は、煙突の火とかわりありません。
(このちきゅうのうえでは、ぼくたちにんげんが、あんまりちいさくて、)
この地球の上では、ぼくたち人間が、あんまり小さくて、
(かざんのすすはらいをするわけにいかないことは、いうまでもありません。)
火山の煤払いをするわけにいかないことは、いうまでもありません。
(だから、ぼくたちは、かざんのばくはつのために、さんざ、なやまされるのです。)
だから、ぼくたちは、火山の爆発のために、さんざ、悩まされるのです。
(おうじさまは、つい、このごろはえたばおばぶのめを、どこかかおをくもらせて、)
王子さまは、つい、このごろ生えたバオバブの芽を、どこか顔をくもらせて、
(ぬきとりました。もう、にどとかえってこないつもりだったのです。)
ぬきとりました。もう、二度と帰ってこないつもりだったのです。
(ところで、いつもするそんなしごとも、そのあさは、ひどくみにしみました。)
ところで、いつもするそんな仕事も、その朝は、ひどく身にしみました。
(そして、わかれのしるしに、はなにみずをかけて、おおいがらすを、)
そして、わかれのしるしに、花に水をかけて、覆いガラスを、
(かけてやろうとしていると、いまにもなみだがこぼれそうになりました。)
かけてやろうとしていると、いまにも涙がこぼれそうになりました。
(「さようなら」と、おうじさまは、はなにいいました。)
「さようなら」と、王子さまは、花にいいました。
(しかし、はなはなんともいいません。)
しかし、花はなんともいいません。
(「さようなら」と、おうじさまはくりかえしました。)
「さようなら」と、王子さまは繰り返しました。
(はなは、せきをしました。)
花は、せきをしました。
(でも、かぜをひいているからではありませんでした。)
でも、風邪をひいているからではありませんでした。
(「あたくし、ばかでした」と、はなは、やっと、おうじさまにいいました。)
「あたくし、ばかでした」と、花は、やっと、王子さまにいいました。
(「ごめんなさい。おしあわせでね・・・」)
「ごめんなさい。おしあわせでね・・・」
(おうじさまは、はながちっともとがめるようなことをいわないので、)
王子さまは、花がちっともとがめるようなことをいわないので、
(おどろきました。 そして、おおいがらすをそらにむけたまま、)
おどろきました。 そして、覆いガラスを空に向けたまま、
(すっかりめんくらって、じっとたっていました。)
すっかりめんくらって、じっと立っていました。
(はなが、どうして、こうおとなしくしているのか、わけがわかりませんでした。)
花が、どうして、こうおとなしくしているのか、わけがわかりませんでした。
(「そりゃ、もう、あたくし、あなたがすきなんです。)
「そりゃ、もう、あたくし、あなたが好きなんです。
(あなたがそれを、ちっともしらなかったのは、)
あなたがそれを、ちっとも知らなかったのは、
(あたくしがわるかったんです。 でも、そんなこと、どうでもいいことですわ。)
あたくしがわるかったんです。 でも、そんなこと、どうでもいいことですわ。
(あたくしもそうでしたけど、あなたもやっぱり、おばかさんだったのよ。)
あたくしもそうでしたけど、あなたもやっぱり、おばかさんだったのよ。
(おしあわせでね・・・ もう、そのおおいがらすなんか、いりませんわ」)
おしあわせでね・・・ もう、その覆いガラスなんか、いりませんわ」
(「でも、かぜがふいてきたら・・・」)
「でも、風がふいてきたら・・・」
(「あたくしのかぜ、たいしたかぜじゃありませんもの・・・)
「あたくしの風邪、たいした風邪じゃありませんもの・・・
(よるのすずしいかぜにふかれたら、さっぱりしますわ・・・はななんですもの」)
夜の涼しい風にふかれたら、さっぱりしますわ・・・花なんですもの」
(「でも、けものが・・・」)
「でも、けものが・・・」
(「あたくし、ちょうちょうのおともだちになりたかったら、)
「あたくし、チョウチョウのお友だちになりたかったら、
(にひきやさんびきのけむしはがまんしなくちゃあね。)
二ひきや三びきのケムシはがまんしなくちゃあね。
(ちょうちょうって、なんだか、たいそううつくしそうですわ。)
チョウチョウって、なんだか、たいそう美しそうですわ。
(ちょうちょうでなくて、だれが、あたくしをたずねにきてくれるでしょう。)
チョウチョウでなくて、だれが、あたくしを訪ねに来てくれるでしょう。
(あなたは、とおくにいっておしまいですからね。)
あなたは、遠くに行っておしまいですからね。
(おおきなけもののことだったら、ちっともこわかないわ。)
大きなけもののことだったら、ちっともこわかないわ。
(あたくしだって、つめはもってるんだから」)
あたくしだって、爪はもってるんだから」
(はなは、そういってよっつのとげを、むじゃきにみせたあと、こうつけくわえました。)
花は、そういって四つのトゲを、むじゃきに見せたあと、こうつけ加えました。
(「そう、ぐずぐずなさるなんて、じれったいわ。)
「そう、ぐずぐずなさるなんて、じれったいわ。
(もうよそへいくことにおきめになったんだから、)
もうよそへいくことにお決めになったんだから、
(いっておしまいなさい、さっさと!」)
行っておしまいなさい、さっさと!」
(はながそういったのは、ないているかおを、おうじさまに)
花がそういったのは、泣いている顔を、王子さまに
(みせたくなかったからでした。)
見せたくなかったからでした。
(それほどよわみをみせるのがきらいなはなでした。)
それほど弱みを見せるのがきらいな花でした。