オオカミ王ロボ 2
シートン動物記
アーネスト・トムソン・シートン作
偕成社文庫
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問題文
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(ろぼじいのいちみというのは、ごくちいさなむれだった。)
ロボじいの一味というのは、ごく小さな群れだった。
(これは、わたしにはちょっとがてんがいきかねることだった。)
これは、私にはちょっと合点がいきかねることだった。
(というのは、このおおかみほどのちいにのぼり、ちからをもっているものなら、)
というのは、このオオカミほどの地位に上り、力を持っているものなら、
(おおぜいのてしたをひきつれていて、あたりまえだからだ。)
大勢の手下を引き連れていて、あたりまえだからだ。
(これだけいればたくさんだ、とでもおもっていたのだろうか。)
これだけいればたくさんだ、とでも思っていたのだろうか。
(それとも、らんぼうすぎてなかまがあつまらなかったのだろうか。)
それとも、乱暴すぎて仲間が集まらなかったのだろうか。
(とにかく、そのしょうがいのおわりのころ、)
とにかく、その生涯の終わりの頃、
(ろぼがわずかごとうしかつれていなかったことは、たしかである。)
ロボがわずか五頭しか連れていなかったことは、確かである。
(だが、このごとうはいずれもなかなかのしろもので、)
だが、この五頭はいずれもなかなかの代物で、
(たいていはふつうのおおかみよりもひとまわりおおきかった。)
大抵は普通のオオカミよりも一回り大きかった。
(とくにふくしょうだったいっとうなどは、まったくばかでかいおおものだったが、)
とくに副将だった一頭などは、まったくばかでかい大物だったが、
(むろん、これとてもたいしょうのろぼには、おおきさもちからもおよばない。)
むろん、これとても大将のロボには、大きさも力もおよばない。
(このにとうのたいしょうかくのほか、)
この二頭の大将格のほか、
(のこるなかまのれんちゅうのなかにも、かなりひとにしられたものがいた。)
残る仲間の連中のなかにも、かなり人に知られたものがいた。
(まずだいいちは、うつくしいまっしろなおおかみで、)
まず第一は、美しい真っ白なオオカミで、
(めきしこじんはこれをぶらんかとよんでいた。)
メキシコ人はこれをブランカとよんでいた。
(これはめすらしく、おそらくろぼのつまとみえた。)
これは雌らしく、おそらくロボの妻とみえた。
(もういっとうは、おそろしくすばしこいきいろのやつで、うわさによると、)
もう一頭は、おそろしくすばしこい黄色のやつで、噂によると、
(かもしかをつかまえてなかまにふるまったことも、たびたびあるという。)
カモシカを捕まえて仲間にふるまったことも、たびたびあるという。
(こんなわけだから、このいちぐんのおおかみが、)
こんなわけだから、この一群のオオカミが、
など
(かうぼーいやひつじかいのなかまに、しれわたっていたことはいうまでもない。)
カウボーイや羊飼いの仲間に、知れ渡っていたことは言うまでもない。
(じっさい、そのすがたをめにしたものも、かなりいたし、)
実際、その姿を目にしたものも、かなりいたし、
(こえをきいたものはさらにおおかった。)
声を聞いたものはさらに多かった。
(このいちぐんのくらしは、もうぼくじょうのひとびとには、)
この一群の暮らしは、もう牧場の人々には、
(かたときもわすれられないずつうのたねで、)
片時も忘れられない頭痛の種で、
(なんとかして、のこらずじごくおくりにしてやろうとおもっていた。)
なんとかして、残らず地獄送りにしてやろうと思っていた。