オオカミ王ロボ 5

偕成社文庫
関連タイピング
-
岡本綺堂 半七捕物帳シリーズ 第16話
プレイ回数557長文2887打 -
岡本綺堂 半七捕物帳シリーズ 第16話
プレイ回数481長文1380打 -
岡本綺堂 半七捕物帳シリーズ 第16話
プレイ回数485長文2514打 -
「思索する少年太郎の内的宇宙」
プレイ回数2510長文2468打 -
少年探偵団シリーズ第3作品『妖怪博士』
プレイ回数1019長文4866打 -
夏目漱石「こころ」3-1
プレイ回数1445長文1871打 -
小説作ってみたのでやってみてね! 練習!長文タイピング!
プレイ回数1.2万長文1069打 -
少年探偵団シリーズ第3作品『妖怪博士』
プレイ回数939長文4728打
問題文
(あるとき、ひとりのかうぼーいが、)
あるとき、ひとりのカウボーイが、
(ろぼじいが、てしたをかりあつめるれいのこえをみみにして、そっとちかづいたことがある。)
ロボじいが、手下を駆り集める例の声を耳にして、そっと近づいたことがある。
(いってみると、くぼちにからんぽーのむほうものがあつまり、)
行ってみると、窪地にカランポーの無法者が集まり、
(うしのちいさないちぐんをいま、かりあつめているところだった。)
牛の小さな一群をいま、狩り集めているところだった。
(ろぼははなれて、こだかいところにすわり、ぶらんかがほかのものといっしょに、)
ロボは離れて、小高いところに座り、ブランカが他の者といっしょに、
(めをつけたわかいうしを、むれからひきはなそうとしていた。)
目をつけた若い牛を、群れから引き離そうとしていた。
(これにたいして、うしのほうはひとかたまりになってえんじんをつくり、)
これに対して、牛の方はひと塊になって円陣を作り、
(くびをそとにつきだし、つのをずらりとならべて、てきにたちむかっていた。)
首を外に突き出し、角をズラリと並べて、敵に立ち向かっていた。
(ならんだうしのどれかがおおかみのこうげきをおそれて、なかへにげこんだときしか、)
並んだ牛のどれかがオオカミの攻撃を恐れて、中へ逃げ込んだときしか、
(このまもりをやぶることはできない。)
この守りを破ることはできない。
(そういうすきをねらって、おおかみどもはすでにめあてのめうしに、)
そういうスキを狙って、オオカミどもはすでに目当ての牝牛に、
(いちげき、にげきをくわえてはいたが、これをたおすまでにはまだほどとおかった。)
一撃、二撃を加えてはいたが、これを倒すまでにはまだ程遠かった。
(てしたのこのだらしないありさまに、ろぼはとうとうしびれをきらしたとみえた。)
手下のこのだらしない有様に、ロボはとうとうしびれを切らしたと見えた。
(すわっていたおかからこしをあげると、おうはひくいうなりごえをあげながら、)
座っていた丘から腰を上げると、王は低い唸り声を上げながら、
(うしのむれにまっしぐらにとんだ。)
牛の群れにまっしぐらに飛んだ。
(ふるえあがったうしのれつのひとところが、くずれる。)
ふるえあがった牛の列のひとところが、崩れる。
(そこからろぼは、むれのまんなかにおどりこむ。)
そこからロボは、群れの真ん中に躍り込む。
(たちまちうしは、くものこをちらすようににげだした。)
たちまち牛は、蜘蛛の子を散らすように逃げ出した。
(ねらわれためうしもはしったが、あわれ、じゅうめーとるといかないうちに、)
狙われた牝牛も走ったが、あわれ、十メートルと行かないうちに、
(ろぼにくらいつかれていた。)
ロボに食らいつかれていた。
(めうしのくびをつかんだろぼは、ぜんりょくをふるってえものをひきもどし、)
牝牛の首をつかんだロボは、全力をふるって獲物を引き戻し、
(じめんにたたきつけた。)
地面に叩きつけた。
(そのいきおいは、よほどすさまじいものだったにちがいない。)
その勢いは、よほど凄まじいものだったに違いない。
(わかいめうしはくるりとはらをだしてころがった。)
若い牝牛はクルリと腹を出して転がった。
(ろぼもひっくりかえったが、すぐたちなおり、)
ロボもひっくり返ったが、すぐ立ち直り、
(つぎのしゅんかんにはてしたどもがどっとおそいかかった。)
次の瞬間には手下どもがどっと襲いかかった。
(そして、またたくまにこれをころしてしまった。)
そして、またたくまにこれを殺してしまった。
(ろぼはなげとばしたあとはてをひいていて、)
ロボは投げ飛ばした後は手を引いていて、
(ただ、こういっているかのようだった。)
ただ、こう言っているかのようだった。
(「こののうなしぞろいめ。)
「この能無しぞろいめ。
(ぼやぼやせずに、このくらいのことが、どうしてできないんだ。」)
ぼやぼやせずに、このくらいのことが、どうしてできないんだ。」