オ10 源氏物語

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(へいあんじだいちゅうきにつくられたにほんさいこのちょうへんしょうせつ。)

平安時代中期につくられた日本最古の長編小説。

(ひっしゃはかじんとしてもしられるむらさきしきぶだ。きぞくしゃかい)

筆者は歌人としても知られる紫式部だ。貴族社会

(のえいがとくのうをえがいたほんさくは、とうじからおおくの)

の栄華と苦悩を描いた本作は、当時から多くの

(ひとびとをみりょうしている。)

人々を魅了している。

(きょうかしょでもおなじみのほんさくは、「ひかるげんじけいかく」)

教科書でもおなじみの本作は、「光源氏計画」

(ということばをうみ、そのためかひかるげんじ=おんなたらしの)

という言葉を生み、そのためか光源氏=女たらしの

(ものがたりのいめーじがねづよい。)

物語のイメージが根強い。

(ものがたりは3ぶこうせいになっている。だい1ぶは、しゅじんこう)

物語は3部構成になっている。第1部は、主人公

(であるひかるげんじがうまれ、さまざまなじょせいと)

である光源氏が生まれ、さまざまな女性と

(かんけいをもちながらてんのうまでのぼりつめるえいがものがたり)

関係を持ちながら天皇まで上り詰める栄華物語

((きりつぼ~ふじのうらばまでの33かん)。はくがいをうけわかくして)

(桐壺~藤裏葉までの33巻)。迫害を受け若くして

(なくなったははきりつぼのこうい、きりつぼによくにたはつこいの)

亡くなった母・桐壺更衣、桐壺によく似た初恋の

(あいてふじつぼ、ふじつぼのめいむらさきのうえなどがとうじょうする。)

相手・藤壺、藤壺の姪・紫の上などが登場する。

(ここまでをぜんはんとするばあいもある。えいがを)

ここまでを前半とする場合もある。栄華を

(えがいたぜんはんにたいし、こうはんはくのうがつづいている。)

描いた前半に対し、後半は苦悩が続いている。

(だい1ぶでおかしたつみのむくいともいえるものがたりで、)

第1部で犯した罪の報いともいえる物語で、

(そうそうにむらさきのうえがやまいにたおれ、めとったばかりの)

早々に紫の上が病に倒れ、娶ったばかりの

(おんなさんのみやをわかぞうにねとられてしまう(わかなげ)。)

女三宮を若造に寝とられてしまう(若菜下)。

(「まぼろし」でとじるあたりおさっしなところが)

「幻」で閉じるあたりお察しなところが

(あるだろう。だい2ぶはひかるげんじがそのうつくしさ)

あるだろう。第2部は光源氏がその美しさ

など

(だけをのこし、すべてをうしなうものがたりだ(わかなじょう~まぼろし)

だけを残し、すべてを失う物語だ(若菜上~幻

(までの8かん、まぼろしのかん「くもがくれ」があるとも)。)

までの8巻、幻の巻「雲隠」があるとも)。

(だい3ぶはひかるげんじがしに、そのむすこであるかおるが)

第3部は光源氏が死に、その息子である薫が

(しゅじんこうとなっている。13かんからなり、)

主人公となっている。13巻から成り、

(「たけかわさんじょう」「うじじゅうじょう」とわけて)

「竹河三帖」「宇治十帖」と分けて

(よばれている。「うじじゅうじょう」はかれのこいもようを)

呼ばれている。「宇治十帖」は彼の恋模様を

(えがいているが、これはひれんでおわっている。)

描いているが、これは悲恋で終わっている。

(はーれむもののいんしょうがつよいが、きっちりと)

ハーレム物の印象が強いが、きっちりと

(むくいをうけているところがじょりゅうさっからしさ)

報いを受けているところが女流作家らしさ

(というか、むらさきしきぶのせいかくがうかがえるようだ。)

というか、紫式部の性格がうかがえるようだ。

(どちらかというと、きたいのびだんしにほんろう)

どちらかというと、稀代の美男子に翻弄

(されてみたいという、じょせいのゆめがつまった)

されてみたいという、女性の夢が詰まった

(ものがたりなのかもしれない。)

物語なのかもしれない。

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