耳なし芳一 8 /9

投稿者ヤマセミプレイ回数377
難易度(4.0) 2430打 長文タグ小説 耳なし芳一 小泉八雲
小泉八雲/原作 
訳/舟木 裕 ・ 絵/さいとうよしみ
順位 名前 スコア 称号 打鍵/秒 正誤率 時間(秒) 打鍵数 ミス 問題 日付
1 hayao 7144 7.5 95.1% 319.0 2402 123 57 2020/09/21
2 おっ 7108 7.4 96.0% 325.8 2414 98 57 2020/09/18
3 subaru 6898 S++ 7.3 94.3% 329.5 2418 145 57 2020/09/17
4 HAKU 6731 S+ 6.9 96.9% 349.1 2427 77 57 2020/09/17
5 じゃじゃ 6448 S 6.5 97.8% 364.4 2403 53 57 2020/09/17

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問題文

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(てらにたどりつくと、おしょうのしじで、まずぬれたきものをきがえさせられ、)

寺にたどり着くと、和尚の指示で、まず濡れた着物を着替えさせられ、

(しょくもつとのみものがあてがわれました。)

食物と飲み物があてがわれました。

(そこで、おしょうはほういちにむかって、)

そこで、和尚は芳一に向かって、

(おまえのふるまいにはまったくおどろきいったが、)

おまえの振舞いにはまったく驚き入ったが、

(どうしてこんなことになったのか、)

どうしてこんなことになったのか、

(そのわけをよくせつめいしてくれといいました。)

そのわけをよく説明してくれといいました。

(ほういちはながらくためらっていましたが、)

芳一はながらくためらっていましたが、

(じぶんのこういに、しんせつなおしょうがしんじつおどろいてはらをたてたのをしって、)

自分の行為に、親切な和尚が真実驚いて腹を立てたのを知って、

(そのかたくななたいどをあらため、しまいには、)

そのかたくなな態度を改め、しまいには、

(さいしょにれいのさむらいがたずねてきたときからのことを、)

最初に例の侍が訪ねてきたときからのことを、

(いちぶしじゅううちあけました。)

一部始終打ち明けました。

(そのはなしをきかされて、おしょうはいいました。)

その話を聞かされて、和尚は言いました。

(「おお、かわいそうにのう、ほういち、)

「おお、かわいそうにのう、芳一、

(これはたいへんなことになったぞ。)

これは大変なことになったぞ。

(なんでまたもっとまえに、このわしにいっさいをつげてはくれなんだ。)

なんでまたもっと前に、このわしに一切を告げてはくれなんだ。

(おまえのげいがすばらしいばっかりに、)

おまえの芸が素晴らしいばっかりに、

(とんだなんぎにあったのじゃ。)

とんだ難儀にあったのじゃ。

(これで、もうきがついたにそういあるまい。)

これで、もう気がついたに相違あるまい。

(おまえがまいばんたずねていったのは、おやかたなどではないぞ。)

おまえが毎晩訪ねていったのは、お館などではないぞ。

(おまえはぼちのへいけのはかのあいだでよるをあかしておったのじゃよ。)

おまえは墓地の平家の墓の間で夜を明かしておったのじゃよ。

など

(こんばんうちのてらのしゅうがあめのなかをすわっているおまえをみつけたのも、)

今晩うちの寺の衆が雨の中を座っているおまえを見つけたのも、

(あんとくてんのうのおはかのまえだったのだ。)

安徳天皇のお墓の前だったのだ。

(おまえがおもいこんでおったことは、)

おまえが思い込んでおったことは、

(いっさいことごとくみなまぼろしだったのじゃ。)

一切ことごとくみな幻だったのじゃ。

(まさしくもうじゃのよびごえだったのじゃよ。)

まさしく亡者の呼び声だったのじゃよ。

(いったんもうじゃのいうなりになったばかりに、)

いったん亡者のいうなりになったばかりに、

(すっかりみいられてしまったのだ。)

すっかり魅入られてしまったのだ。

(こんなことがおこったいじょう、ふたたびもうじゃのいうことにしたがえば、)

こんなことが起こった以上、再び亡者のいうことに従えば、

(こんどはやつざきのめにあうぞ。)

今度は八つ裂きの目に合うぞ。

(とにかく、おまえはそうばんころされるところだったのじゃ。)

とにかく、おまえは早晩殺されるところだったのじゃ。

(・・・ところで、わしはあいにくこんばんもおとむらいがあるもので、)

・・・ところで、わしはあいにく今晩もお弔いがあるもので、

(おまえとここにいっしょにいてやることができぬ。)

おまえとここに一緒にいてやることができぬ。

(だが、とりあえず、でかけるまえに、おまえのそのごたいに、)

だが、とりあえず、出かける前に、おまえのその五体に、

(おまもりのおきょうのもんくをかいてやらねばなるまいな」)

お守りのお経の文句を書いてやらねばなるまいな」

(ひのおちるまえに、おしょうとこぞうはほういちをはだかにすると、)

日の落ちる前に、和尚と小僧は芳一を裸にすると、

(ふでをとって、そのむねといわず、せなかといわず、)

筆を取って、その胸といわず、背中といわず、

(「はんにゃしんきょう」をかきつけました。)

「般若心経」を書きつけました。

(あたまにも、かおにも、くびにも、てあしにも、さらにはあしのうらにいたるまで、)

頭にも、顔にも、首にも、手足にも、さらには足の裏にいたるまで、

(それこそごたいくまなく、おきょうのもんくをびっしりかきこんだのです。)

それこそ五体隈なく、お経の文句をびっしり書き込んだのです。

(さて、それがすむと、おしょうはあいてこうさとしました。)

さて、それが済むと、和尚は相手こう諭しした。

(「こんばんわしがでかけていったら、そのままえんがわにすわっておるのじゃ。)

「今晩わしが出かけていったら、そのまま縁側に座っておるのじゃ。

(さむらいがよびにくるだろうが、どんなことがあろうとも、)

侍が呼びにくるだろうが、どんなことがあろうとも、

(けっしてへんじをしたり、からだをうごかしてはならぬぞ。)

決して返事をしたり、身体を動かしてはならぬぞ。

(いっさいものもいわず、じっとしているのじゃ。)

一切ものも言わず、じっとしているのじゃ。

(すこしでもみうごきしたり、ものおとをたてたりしたら、)

少しでも身動きしたり、物音を立てたりしたら、

(おまえはやつざきにされてしまうぞ。)

おまえは八つ裂きにされてしまうぞ。

(こわがるではない。たすけをよぼうなどとおもうな。)

怖がるではない。助けを呼ぼうなどと思うな。

(・・・いかんせん、たすけようにもたすけられないのじゃよ。)

・・・いかんせん、助けようにも助けられないのじゃよ。

(よいか、わしのいったことをまもりさえすれば、)

よいか、わしの言ったことを守りさえすれば、

(かならずやなんはさって、あとはなにもおそれることはないのじゃから」)

必ずや難は去って、あとはなにも恐れることはないのじゃから」

(ひがくれて、おしょうがこぞうをつれてでかけてしまうと、)

日が暮れて、和尚が小僧を連れて出かけてしまうと、

(ほういちはいいつけられたとおり、えんがわにすわりました。)

芳一は言いつけられたとおり、縁側にすわりました。

(かたわらのいたばりにびわをおき、)

かたわらの板張りに琵琶を置き、

(めいそうのしせいをとったまま、ひたすらじっとしていました。)

瞑想の姿勢をとったまま、ひたすらじっとしていました。

(ーーしわぶきもこらえ、いきをひそめて。)

ーーしわぶきもこらえ、息をひそめて。

(そのままなんときがかがたちました。)

そのまま何時かが経ちました。

(やがて、おもてのみちのほうからあしおとがちかづくのがきこえました。)

やがて、表の道のほうから足音が近づくのが聞こえました。

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