私の個人主義6

順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
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1 | Par2 | 4025 | C | 4.1 | 96.9% | 509.3 | 2116 | 66 | 88 | 2025/03/04 |
関連タイピング
問題文
(かけていたのですから、)
欠けていたのですから、
(わたしはどうもきゅうくつでおそれい)
私はどうも窮屈で恐れ入
(りました。かのうさんもあ)
りました。嘉納さんもあ
(なたはあまりしょうじきすぎて)
なたはあまり正直過ぎて
(こまるといったくらいです)
困ると云ったくらいです
(から、あるいはもっとよこ)
から、あるいはもっと横
(ちゃくをきめていてもよかっ)
着をきめていてもよかっ
(たのかもしれません。し)
たのかも知れません。し
(かしどうあってもわたしには)
かしどうあっても私には
(ふむきなところだとしかおもわれ)
不向な所だとしか思われ
(ませんでした。おくそこのな)
ませんでした。奥底のな
(いうちあけたおはなしをする)
い打ち明けたお話をする
(と、とうじのわたしはまあさかなや)
と、当時の私はまあ肴屋
(がかしいえへてつだいにいっ)
が菓子家へ手伝いに行っ
(たようなものでした。)
たようなものでした。
(いちねんのあとわたしはとうとうた)
一年の後私はとうとう田
(しゃのちゅうがくへふにんしました。)
舎の中学へ赴任しました。
(それはいよのまつやまにある)
それは伊予の松山にある
(ちゅうがっこうです。あなたがた)
中学校です。あなたがた
(はまつやまのちゅうがくときいてお)
は松山の中学と聞いてお
(わらいになるが、おおかた)
笑いになるが、おおかた
(わたしのかいた「ぼっちゃん」)
私の書いた「坊ちゃん」
(でもごらんになったのでし)
でもご覧になったのでし
(ょう。「ぼっちゃん」のなか)
ょう。「坊ちゃん」の中
(にあかしゃつというあだなを)
に赤シャツという渾名を
(もっているひとがあるが、)
もっている人があるが、
(あれはいったいだれのことだ)
あれはいったい誰の事だ
(とわたしはそのじぶんよくしん)
と私はその時分よく訊
(かれたものです。だれのこと)
かれたものです。誰の事
(だって、とうじそのちゅうがくに)
だって、当時その中学に
(ぶんがくしといったらわたしひとり)
文学士と云ったら私一人
(なのですから、もし「ぼう)
なのですから、もし「坊
(ちゃん」のなかのじんぶつをいち)
ちゃん」の中の人物を一
(いちじつざいのものとみとめるな)
々実在のものと認めるな
(らば、あかしゃつはすなわち)
らば、赤シャツはすなわち
(こういうわたしのことにならな)
こういう私の事にならな
(ければならんので、)
ければならんので、
(はなはだありがたいしあい)
はなはだありがたい仕合
(せともうしあげたいようなわけ)
せと申上げたいような訳
(になります。まつやまにも)
になります。 松山にも
(たったいちかねんしかおりま)
たった一カ年しかおりま
(せんでした。たつときにち)
せんでした。立つ時に知
(ことがとめてくれましたが、)
事が留めてくれましたが、
(もうせんぽうとないやくができて)
もう先方と内約ができて
(いたので、とうとうことわっ)
いたので、とうとう断っ
(てそこをたちました。そ)
てそこを立ちました。そ
(してこんどはくまもとのこうとうがく)
して今度は熊本の高等学
(こうにこしをすえました。こ)
校に腰を据えました。こ
(ういうじゅんじょでちゅうがくからたか)
ういう順序で中学から高
(などがっこう、こうとうがっこうからだい)
等学校、高等学校から大
(がくとじゅんじゅんにわたしはおしえてき)
学と順々に私は教えて来
(たけいけんをもっていますが、)
た経験をもっていますが、
(ただしょうがっこうとじょがっこうだけ)
ただ小学校と女学校だけ
(はまだあしをいれたこころみがご)
はまだ足を入れた試がご
(ざいません。くまもとには)
ざいません。 熊本には
(だいぶんながくおりました。つき)
大分長くおりました。突
(しかもんぶしょうからえいこくへりゅうがく)
然文部省から英国へ留学
(をしてはどうかといううち)
をしてはどうかという内
(だんのあったのは、くまもとへ)
談のあったのは、熊本へ
(いってからなんねんめになり)
行ってから何年目になり
(ましょうか。わたしはそのとき)
ましょうか。私はその時
(りゅうがくをことわろうかとおもい)
留学を断わろうかと思い
(ました。それはわたしのよう)
ました。それは私のよう
(なものが、なにのもくてきもも)
なものが、何の目的もも
(たずに、がいこくへいったか)
たずに、外国へ行ったか
(らといって、べつにこっかの)
らと云って、別に国家の
(ためにやくにたつわけもなか)
ために役に立つ訳もなか
(ろうとかんがえたからです。)
ろうと考えたからです。
(しかるにもんぶしょうのないいを)
しかるに文部省の内意を
(とりついでくれたきょうとうが、)
取次いでくれた教頭が、
(それはせんぽうのみこみなの)
それは先方の見込みなの
(だから、きみのほうでじぶんを)
だから、君の方で自分を
(ひょうかするひつようはない、と)
評価する必要はない、と
(もかくもいったほうがすきか)
もかくも行った方が好か
(ろうというので、わたしもたゆる)
ろうと云うので、私も絶
(たいにはんこうするりゆうもない)
対に反抗する理由もない
(から、めいれいどおりえいこくへぎょう)
から、命令通り英国へ行
(きました。しかしおおせる)
きました。しかし果せる
(かななにもすることがないの)
かな何もする事がないの
(です。それをせつめいする)
です。 それを説明する
(ためには、それまでのわたし)
ためには、それまでの私
(というものをいちおうおはなし)
というものを一応お話し
(しなければならんことにな)
しなければならん事にな
(ります。そのおはなしがすな)
ります。そのお話がすな
(わちきょうのこうえんのいちぶぶん)
わち今日の講演の一部分
(をこうせいするわけなのですか)
を構成する訳なのですか
(らそのつもりでおききを)
らそのつもりでお聞きを
(ねがいます)
願います