赤いカブトムシ12(終)/江戸川乱歩

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プレイ回数334難易度(4.4) 4014打 長文 長文モードのみ
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出典:「たのしい三年生」講談社 1958(昭和33)年4月〜1959(昭和34)年3月

赤いカブトムシ1 https://typing.twi1.me/game/414166
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赤いカブトムシ6 https://typing.twi1.me/game/415430
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赤いカブトムシ8 https://typing.twi1.me/game/415437
赤いカブトムシ9 https://typing.twi1.me/game/415439
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赤いカブトムシ11 https://typing.twi1.me/game/415442
順位 名前 スコア 称号 打鍵/秒 正誤率 時間(秒) 打鍵数 ミス 問題 日付
1 デコポン 6823 S++ 7.0 96.5% 561.7 3976 143 80 2024/11/03
2 kuma 5248 B+ 5.6 93.5% 713.6 4021 276 80 2024/10/15
3 れもん 4910 B 5.1 95.8% 769.8 3951 171 80 2024/10/23

関連タイピング

問題文

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(しょうねんたんていだんのおうえんにやってきたへりこぷたーは、つよいかぜを)

しょうねんたんていだんのおうえんにやって来たヘリコプターは、強い風を

(まきおこしながら、はらっぱのまんなかへちゃくりくしました。)

まき起しながら、原っぱのまん中へちゃくりくしました。

(「あっ、あけちせんせいだっ。」)

「あっ、明智先生だっ。」

(こばやしだんちょうがさけんで、そのほうへかけだしました。)

小林だんちょうがさけんで、その方へかけ出しました。

(へりこぷたーの、すきとおったそうじゅうしつのとびらがひらいて、あけちたんていが)

ヘリコプターの、すきとおったそうじゅう室のとびらが開いて、明智たんていが

(おりてきました。)

おりてきました。

(めいたんていは、ひこうきでもへりこぷたーでも、そうじゅうできるのです。)

めいたんていは、ひこうきでもヘリコプターでも、そうじゅうできるのです。

(あけちたんていは、こばやしくんのでんわをきくと、いそいでしんぶんしゃとうちあわせ、)

明智たんていは、小林くんのでんわをきくと、いそいで新聞社とうちあわせ、

(しんぶんしゃのへりこぷたーをじぶんでそうじゅうして、とんできたのです。)

しんぶんしゃのヘリコプターを自分でそうじゅうして、とんできたのです。

(みんなはあけちたんていのまわりをとりかこんで、ちかしつでおそろしいめに)

みんなは明智たんていのまわりをとりかこんで、ちか室でおそろしいめに

(あったことを、くちぐちにはなすのでした。)

あったことを、口々に話すのでした。

(「よし、それじゃあ、このへりこぷたーで、せいどうのまじんをおいかける)

「よし、それじゃあ、このヘリコプターで、せいどうのまじんをおいかける

(んだ」)

んだ」

(あけちたんていは、みんなにさしずをしました。)

明智たんていは、みんなにさしずをしました。

(「こばやしくんといのうえくんのふたりだけ、ぼくといっしょにのりたまえ。)

「小林くんと井上くんのふたりだけ、ぼくといっしょに乗りたまえ。

(それいじょうはのれない。のこったひとは、みんなうちへかえって、まって)

それいじょうは乗れない。のこった人は、みんなうちへ帰って、待って

(いたまえ。きっと、せいどうのまじんをとらえてみせるよ。そして、あかい)

いたまえ。きっと、せいどうのまじんをとらえてみせるよ。そして、赤い

(かぶとむしをとりかえしてあげるよ。」)

カブトムシをとりかえしてあげるよ。」

(あけちたんていと、こばやしくん・いのうえくんのふたりがへりこぷたーに)

明智たんていと、小林くん・井上くんのふたりがヘリコプターに

(のりこみました。)

乗りこみました。

など

(へりこぷたーはまた、おそろしいかぜをおこしてとびあがっていきます。はらっぱに)

ヘリコプターはまた、おそろしい風を起してとびあがっていきます。原っぱに

(のこったのろちゃんときむらくんと、ゆうこちゃんは、てをふって、それをみおくり)

のこったノロちゃんと木村くんと、ユウ子ちゃんは、手をふって、それを見送り

(ました。)

ました。

(こばやしくんといのうえくんは、はじめてへりこぷたーにのったのです。)

小林くんと井上くんは、はじめてヘリコプターに乗ったのです。

(うちゅうりょこうにでもでかけるようなきもちでした。)

うちゅうりょこうにでも出かけるような気持でした。

(へりこぷたーは、たかいそらを、せいどうのまじんがとびさったひがしのほうへ)

ヘリコプターは、高い空を、せいどうのまじんがとびさった東の方へ

(すすんでいきます。)

進んでいきます。

(ふりむくとにしのそらは、まっかなゆうやけでした。やがて、ひがくれるのです。)

ふりむくと西の空は、まっかな夕やけでした。やがて、日がくれるのです。

(そのときのよういに、そうじゅうしつには、こがたのさーちらいとがそなえつけて)

そのときのよういに、そうじゅう室には、小がたのサーチライトがそなえつけて

(あります。)

あります。

(せいどうのまじんは、かぜにはこばれていったのですから、かぜのふくほうへ)

せいどうのまじんは、風にはこばれていったのですから、風のふく方へ

(おいかければよいのです。こちらにはかぜのほかに、ぷろぺらのちからがあります。)

追いかければよいのです。こちらには風のほかに、プロペラの力があります。

(きっと、おいつくことができるでしょう。)

きっと、追いつくことができるでしょう。

(やがて、ゆうやけもきえ、みるみるあたりがくらくなってきました。)

やがて、夕やけもきえ、見る見るあたりが暗くなってきました。

(そらにはいちめんに、ほしがまたたきはじめました。ちじょうには、いなかのまちの)

空にはいちめんに、星がまたたき始めました。ちじょうには、いなかの町の

(でんとうが、これもほしのように、ちらほらみえています。うえにもほし、したにもほし、)

でんとうが、これも星のように、ちらほら見えています。上にも星、下にも星、

(ほんとうにうちゅうりょこうです。)

ほんとうにうちゅうりょこうです。

(「あっ、せんせい。あそこに、なんだかとんでいますよ。」)

「あっ、先生。あそこに、なんだかとんでいますよ。」

(こばやしくんのさけびごえに、ぱっとさーちらいとがてんじられました。そのひかりの)

小林くんのさけび声に、ぱっとサーチライトがてんじられました。その光の

(とどかないほどむこうのそらに、なんだかくろっぽいものがふわふわとただよって)

とどかないほどむこうの空に、なんだか黒っぽいものがふわふわとただよって

(います。へりこぷたーは、そのほうへしんろをむけました。)

います。ヘリコプターは、その方へしんろをむけました。

(「あっ、やっぱりそうだ。にんげんのかたちをしている。せいどうのまじん)

「あっ、やっぱりそうだ。にんげんの形をしている。せいどうのまじん

(ですよ。」)

ですよ。」

(やがてそれが、さーちらいとのひかりのなかへはいってきました。たしかに、)

やがてそれが、サーチライトの光の中へはいってきました。たしかに、

(せいどうのまじんのふうせんです。)

せいどうのまじんのふうせんです。

(「こばやしくん、これで、あいつのからだをうつんだ。いまに、あいつのすぐよこを)

「小林くん、これで、あいつのからだをうつんだ。いまに、あいつのすぐよこを

(とおるからね。そのとき、どあをすこしあけて、みぎてをだして、うつんだ。」)

通るからね。そのとき、ドアをすこしあけて、右手を出して、うつんだ。」

(あけちたんていはそういって、こばやしくんにぴすとるをわたしました。こばやしくんは)

明智たんていはそういって、小林くんにピストルをわたしました。小林くんは

(たんていじょしゅですから、ぴすとるのうちかたはしっています。)

たんていじょしゅですから、ピストルのうちかたは知っています。

(あけちたんていは、へりこぷたーをうまくそうじゅうして、せいどうのまじんの)

明智たんていは、ヘリコプターをうまくそうじゅうして、せいどうのまじんの

(すぐよこにちかづき、そくどをおとしてならんでとぶようにしました。こばやしくんは)

すぐよこに近づき、そくどをおとしてならんでとぶようにしました。小林くんは

(いわれたとおり、どあのすきまからてをだして、まじんのからだにぴすとるを)

いわれたとおり、ドアのすきまから手を出して、まじんのからだにピストルを

(はっしゃしました。)

はっしゃしました。

(すぐめのまえをふわふわととんでいたまじんが、ぐらっとゆれました。ぴすとるの)

すぐ目の前をふわふわととんでいたまじんが、ぐらっとゆれました。ピストルの

(たまがめいちゅうしたのです。つづいて、にはつ、さんはつ・・・。)

たまがめいちゅうしたのです。つづいて、二はつ、三はつ・・・。

(そのたびに、まじんのふうせんは、ぐらぐらっとゆれるのです。そして、たまの)

そのたびに、まじんのふうせんは、ぐらぐらっとゆれるのです。そして、たまの

(あなから、しゅーっと、がすがぬけていくのです。)

あなから、シューッと、ガスがぬけていくのです。

(「よしっ。それでいい。こんどはへりこぷたーで、あいつを)

「よしっ。それでいい。こんどはヘリコプターで、あいつを

(おさえつけるんだ。」)

おさえつけるんだ。」

(あけちたんていは、へりこぷたーをまじんのまえにもっていって、そのままこうどを)

明智たんていは、ヘリコプターをまじんの前にもっていって、そのままこうどを

(さげました。)

さげました。

(すると、それにおされて、まじんはよこたおしになり、へりこぷたーのそこに)

すると、それにおされて、まじんはよこたおしになり、ヘリコプターのそこに

(ぴったりくっついてしまいました。)

ぴったりくっついてしまいました。

(「よしっ。このままで、どこかのはらっぱへちゃくりくしよう。)

「よしっ。このままで、どこかの原っぱへちゃくりくしよう。

(もう、にがしっこないよ。」)

もう、にがしっこないよ。」

(さーちらいとをしたへむけると、てごろなばしょをみつけて、たんていはぐんぐん)

サーチライトを下へむけると、手ごろなばしょを見つけて、たんていはぐんぐん

(へりこぷたーをさげました。そして、まっくらなはたけのなかへちゃくりくしたのです。)

ヘリコプターをさげました。そして、まっ暗な畑の中へちゃくりくしたのです。

(さんにんは、へりこぷたーからとびだしました。そして、かいちゅうでんとうで)

三人は、ヘリコプターからとび出しました。そして、かいちゅうでんとうで

(てらして、きたいのしたをのぞきました。びにーるのまじんのふうせんは、)

てらして、きたいの下をのぞきました。ビニールのまじんのふうせんは、

(がすがぬけ、ぺっちゃんこになって、そこにひっかかっていました。)

ガスがぬけ、ぺっちゃんこになって、そこにひっかかっていました。

(ひきずりだしてくちのなかをしらべますと、したのうえに、あかいるびーの)

ひきずり出して口の中をしらべますと、したの上に、赤いルビーの

(かぶとむしが、ちゃんとくっついていたではありませんか。とうとう)

カブトムシが、ちゃんとくっついていたではありませんか。とうとう

(とりもどすことができたのです。)

とりもどすことができたのです。

(あくるひ、あけちたんていじむしょのこばやしくんのところへ、でんわが)

あくる日、明智たんていじむしょの小林くんのところへ、でんわが

(かかってきました。まほうはかせからでした。)

かかってきました。まほうはかせからでした。

(「きみたちのかちだよ。るびーは、きみたちのものだ。いろいろくるしめて)

「きみたちの勝ちだよ。ルビーは、きみたちのものだ。いろいろ苦しめて

(すまなかったね。だが、あれは、きみたちのちえとゆうきをためすためだった)

すまなかったね。だが、あれは、きみたちのちえとゆうきをためすためだった

(のだよ・・・。しょうねんたんていだん、おめでとう。あけちせんせいによろしく。」)

のだよ・・・。しょうねんたんていだん、おめでとう。明智先生によろしく。」

(こばやしくんはじゅわきをおくと、よこにたってきいていたあけちせんせいとかおを)

小林くんはじゅわきをおくと、よこにたって聞いていた明智先生とかおを

(みあわせて、にっこりわらうのでした。)

見あわせて、にっこりわらうのでした。

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